散歩道

自閉症のマサシとの日常の出来事、感じたことなど思いつくままに書いています。

投票できなかった!

2005年10月24日 | Weblog
神戸市長選挙の投票に行きました。
投票所に着いて投票券を出そうとしたら「ない!」 車椅子のポケットにつっこんでたのがないのです。風が強かったから、きっとどこかで落としてしまったようです。気がつかなかった。
とりあえず引き返してみることにしました。マサシは少し混乱気味。
「どこで落としたか?」と聞く。それがわからないから探しに行くのに。「とりあえず引き返して探してみよう」と言いました。でも何度も「どこで落としたか?」としつこく聞く。「わからないから探しに行く」と私も何度も答えながらあたりを探して歩きました。
何度もしつこく同じことを聞くのは混乱している証拠です。投票に行けるか、行けないかはっきりしないためです。
結局途中まで引き返したけどなかったので、あきらめていつもの散歩道を散歩することにしました。すると「もう今日は選挙に行くのはやめとく」とマサシが言いました。「行かない」とはっきり決めてしまった方がいいのです。どうなるかわからないというのは苦手ですね。

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時々イライラ…

2005年10月15日 | Weblog
マサシは以前と比べたら落ち着いてきて、安定した状態です。パニックになることもありません。
でも時々はイライラしてパニックになりそうな感じの時もあります。そういう時でも何とか自分を抑えているみたい。本当は大きな声を出したり、物にあたったりして発散したいのかもしれないのに…。

誰でも腹が立ったり、イライラすることはあります。
野球中継を見ていると、選手や監督が腹を立ててゴミ箱や椅子を蹴り倒したりする場面がありますね。相当腹が立っているんだなと思いながら見ているけど、もし自閉症の人が同じことをしたら“パニック”ということで問題視されてしまうでしょう。同じ行為でも。不公平だな…と思うこともあります。

自分の思いをうまく伝えることができなかったり、状況が理解できないことが多い自閉症の人はイライラすることも多いはずです。それが我慢できないところまでくると“パニック”という形で爆発してしまう。
マサシは今のところは爆発しないで、イライラを抑えています。歯をくいしばって「う~ん」と言いながら力を入れて、イライラを静めようとしているようです。または同じこと(こだわりの言葉)を繰り返し、繰り返し言い続けます。
そういう時は一緒にイライラしたらだめで、できるだけ穏やかに見守ることにしています。

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生年月日を記憶する

2005年10月09日 | Weblog
今まで何度か書きましたが、マサシは誰かの生年月日を一度聞いたら確実に覚えています。おそらく今まで聞いた人の生年月日は残らず覚えていることでしょう。
先日「今日は松江のおじいちゃんの誕生日」と言いました。田舎にいる私の父ですが、そんなこと全く気がつかなくて、言われて「ああ、そうか…」と思い出しました。
親族の誕生日だけでなく、時々「今日は○○君(さん)の誕生日」と突然言うことがあります。聞いたこともないような名前の時もあり「それ誰?」と聞くと、小学校の時の同級生だったりします。
それにしても今日は誰の誕生日か、すぐに思い出せるなんて…。今まで出会ったたくさんの人の生年月日をすべて記憶できるのは何故でしょうね。

幼稚園の時もいろいろな人の生年月日を覚えていて、まわりの人を驚かせていました。「すごいね~。すごい能力があるね」と言われてもうれしくはありません。それより「そんな能力なんてなくてもいい。普通の子と同じように普通のことが出来てほしい」と私はいつも思っていました。
今では当たり前のようになってきて、これもマサシの個性だと思っています。ただ不思議なだけ。

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「いつもと同じ」は安心

2005年10月02日 | Weblog
10月になって、やっと涼しくなってきました。
夏の間、汗をふきながら散歩してたけど、これからは気持ちよく歩けそう。

マサシの「うおの目」はまだ治らず、ずっと外科通い。包帯もまだ巻いているので、少し歩きにくそうです。2ヶ月近く外科へ通っていると慣れてくるのか、待合室で待っている間もリラックスした感じ。しゃべっていて時々にこにこしたり、わりと機嫌はいいですね。
いつも待合室の同じ場所(待合室の少し離れたところの椅子)に座るので、指定席のようなもの。そして治療もいつも同じ。ベットに横になって、消毒をしてもらって、包帯を巻いて終わり。後は窓口で支払いを済ませて帰ります。その時の混み具合によっては長く待たなくてはならないこともあるけど、いつも同じ手順で事が進んでいくのは安心なのでしょう。“次に何が起きるんだろう”と心配しなくてすむ。

「いつもと同じ」ということは自閉症の人にとってはうれしいことなんです。
でもなかなかそういうわけにはいきません。“何があるかわからない”というのが現実。そういう世の中を生きていかなくてはならないから、辛いことも多いだろうな…という気がします。

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