夏の終り

短評にて失礼

前作がなかなかよかったので、ちょっと期待を持ってしまった監督さん。でも、それまでの作品を眺めると・・・そうでもなかったかも、などと不遜にも思ってしまったのでした。

簡単に言ってしまえば、超わがまま女に振り回された男の悲哀・・・みたいな。そんなことしてたら罰が当たるぞ！！！みたいな女なのだが、すっぱり出家してしまったのだから、何も言えない。

不倫に二股、夫を捨てて若い男に走る、妻のいる男と二重生活・・・。こういうテーマの映画なのに、何が足りないって、エロ。こういう映画に必要なのは、エロそのものじゃないでしょうか。決定的にそれがない。壇蜜さんあたりにヒロインをやってもらった方がしっくりくるんじゃないでしょうか・・と感じるほど。

全般的に感じたのは、とっても健康的な不倫だった。綾野君もこれは期待が大きすぎて・・・・。

なんかなあ～が多い気がいたします。出すぎ？

やたらタバコを吸ってるシーンが多いのだが、描いた絵と違ってわかる気がした。ただし、ヒロインはふかしてただけ。あれはいらない。ああしてまでくわえさせる意味はないと感じた次第。

小林薫はとっても良かった。

薫さんの本妻さんが姪にお見舞いを送りたいんだけど・・・と、電話をかけてよこした時に言った住所で、館内に苦笑が・・・。「妻の実家です」とか、「田舎のおばさんが住んでる」とかっていうと、必ずと言っていいほど登場するのが山形・・・。なんででしょうね。

◎◎●

「夏の終り」

監督　熊切和嘉
出演　満島ひかり　綾野剛　小林薫