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日輪の遺産

2011年09月05日 | な行 日本映画
これはもう完全に好みの問題ですから、お好きな方はお好きだと思うんですが、あたしはどうしても浅田さんと感性が合わず。。いくつか作品を挑戦はしてみましたが、やっぱ駄目でした。。。

長く書くとぐだぐだになるので、短めに。

まず、今を持ってきて、かつてマッカーサーの通詞をしていたというのに、ミッキーさんすか。。。おまけに記者にあの男の子。この辺でなんかなあ度が増してきてます。

でもって、平成22年度卒業を、今とむりやり結びつけたり、孫娘の彼氏と婿っていう人間関係もなんだか無理が感じられて居心地が悪い。一つ感動したのは、八名さんと中村獅童がそっくり過ぎ。この人の六〇数年後はこうです!だわ。

いわゆるM資金の話ですわな。いろいろな伝説があって、どれもまことしやかに伝えられてきましたが、特に「ゴルゴ13」なんか、得意中の得意。でもこれはないっしょ。

まず女子中学生にあの金塊を持つことは絶対無理。いくら真面目ななににも疑問を抱かない少女たち・・と言っても無理ありすぎ。おまけに最後の手段がどうしても唐突過ぎて、まるで得心がいきません。いや、あれが皇国の少女の選ぶ道なんだ!と言われても、どう考えても無いっしょ。

陸軍近衛の将校たちは、あの時期あれほど頑迷だったのでしょうかね。ポツダム宣言を突き付けられ、それでもあんな馬鹿しかいなかったなんて、ありえないように思えます。

つうことで、もしかしたら、納得のいく話で、初めて好きな浅田作品になるかな~と思ったのですが、やはり合わないっす。

おまけに原作者と、監督お得意の最後の浪花節的蛇足の長いこと、長いこと。見てて、なんかに似てる。。。このぐだぐだと続く後付けの話・・・。「そうだ、『壬生義士伝』とおんなじだ」・・・・。すっきり終わらせると言う粋な作りは絶対にできないようですな。

映画としては、みなさん力の入った、まっすぐな演技でなかなかの力演。そん中で、妙に脱力感漂うユースケがいい味出してたなあ。この人、こういう役がぴったり。

採点不能

「日輪の遺産」

監督 佐々部清
出演 堺雅人 中村獅童 福士誠治 ユースケ・サンタマリア 八千草薫


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8 コメント

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けっこう単純に (mariyon)
2011-09-06 12:19:50
少女たちのあの笑顔t雰囲気がとっても良くって
この戦火に善人だけ?とか、
マッカーサーが財宝をそのままにするわけないっしょとか、
いろいろありましたが、泣かされました。
ただ、ラストのシーンはなくても良かった。
あれは、たしかに、ちょっと壬生でした。
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>mariyonさま (sakurai)
2011-09-06 14:17:18
配役はなかなか良かったと思います。
現代のパートには異論があるけど。
女の子たちと先生は◎。
いまどき、よくもあんだけ昭和な女の子たちを集めてきたもんだ!と。
物語にいちゃもんつけるのは、ほんとはよくないですよね。でも作ったのが佐々部だし、わかっていたのに、あなんで見る??ですな。
反省してます。
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本日ようやく観てきました (書記長社労士)
2011-09-14 18:45:56
原作でスーパーダイナミックにウルトラ号泣しちゃったもんで
映画のいろんなしっちゃかめっちゃかな部分は
自分で勝手に修正脚色あえて両目閉じるなどの手段を講じつつ
無理矢理泣きまくって観賞しました。

たしかにあそこは壬生や~(爆)
そして見事に昭和な女の子たち、特撮ですかね?
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>書記長社労士さま (sakurai)
2011-09-15 16:01:22
自分で修正脚色しなおすことが出来るというのは、凄いわざっす。あたしなら絶対に出来ない。
大好きな原作をしっちゃかめっちゃかにされたら、どうなるだろ・・・。
「ゲド戦記」辺りがそれかもです。
まるで別物として見ようとしてたかもです。

ほんと、いまどきよくもまああんな昭和ね女の子たちを集めてきたもんだと、びっくりでした。
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浅田作品 (クマネズミ)
2011-09-18 07:14:12
お早うございます。
Sakuraiさん、TB&コメントをいただき、誠にありがとうございます。
映画についてのSakuraiさんのご感想については、大部分のところ同感です。
ただ、映画と原作はまったく別物と考えていることと、特にこの映画は構成を大幅に原作より変えてしまっていることなどから、この映画を「浅田作品」といえるかどうか疑問を感じます(と言って、原作が良い作品だというわけではありませんが)。
無論、Sakuraiさんが「浅田作品」という言葉を、“浅田次郎氏の原作に基づく映画作品”という意味で使われていらっしゃるのであれば、クマネズミもSakuraiさんのご意見に全面的に賛成いたします。
なお、「陸軍近衛の将校たちは、あの時期あれほど頑迷だった」とはありえないように思う、とされている点につきましては、森近衛師団長殺害などを指していらっしゃるのであれば、wikiの「宮城事件」などをご覧になっていただければ、史実とおわかり願えると思います。
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>クマネズミさま (sakurai)
2011-09-20 07:55:02
ご丁寧にありがとうございます。
私も映画と原作は別物と認識しているつもりですが、原作を読んでないもので、映画として見たつもりですが、根っこにどうも苦手意識が出たようですね。
彼の作品によく見られるありえない超常現象や強引な引っ張りが、この題材ではマイナス要因に感じました。
お教えいただきありがとうございます。調べてみます。
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トラバさせていただきました (くう)
2011-12-01 16:47:49
私が言いたかったことがものすごく簡潔に書かれていて感動してしまいました^^;

私も浅田作品ってどうもダメっぽくて・・・
って原作は読んでないんですけどね~。

>浪花節的蛇足の長いこと、長いこと
その通りなのでございます。

今、この映画について読んで回っている所ですが、一番共感できるレビューでありました。
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>くうさま (sakurai)
2011-12-04 14:42:49
ありがとうございます。
恐縮ですわ。
もともと浅田作品に好きなのはないのですが、それでも役者がよかったりと、見たいと思わせる題材だったりで、つい見てしまうのですが、そのたびに後悔です。
どんなことでも泣かせなきゃいけない、最後はねっとりとしつこく引っ張るってあたりが、どうしても鼻について。
だいぶ原作とは違う面もあるそうなので、浅田作品とは言えないのかもしれませんが、それをカンバンにしてますんで、やはり浅田作品でいいと勝手に思い込んで・・・、やっぱ駄目でした。
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