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二流小説家 シリアリスト

2013年06月27日 | な行 日本映画
あちらの国の「このミス」で一位だった作品を、日本を舞台に、日本人キャストで作ったもの。お国が違うといっての違和感もないし、結構うまくまとまっているのでは!と感じた次第。

売れない小説家の赤羽一兵。かつては女性のペンネームで、一発当てた本もあったけど、今は鳴かず飛ばず。というより、とんとだめ。鬱々としていたところ、意外なお願いが舞い込んできた。猟奇的な連続殺人の犯人として捕まっている死刑囚の呉井大悟から、告白本を書いてくれ!というもの。

おそるおそる拘置所に行ってみた赤羽は、フォトキラーと呼ばれる呉井に翻弄されながら、ある条件を提示される。自分には、熱狂的なファンがいる。その女性たちにあって、女性たちが自分をどう愛しているか?愛の物語を書け!と。ほんでもって、それがよくできていたら、自分の本を書いてもいいよ、、というものすごい自己中な話。

しぶしぶながらも、了解して、女性たちの取材を始める赤羽に、次々と謎めいた惨劇が降りかかる。新たな殺人事件・・・。呉井は、冤罪なのか?呉井が捕まっているのに類似な事件が起こった。真犯人は別にいるんだろうか・・・・。

赤羽のやっていることを面白く思わないのが、被害者の家族。呉井を弁護するようなことをしてもらっては困る。自分たちは無残に家族を殺されたんだ。そんな嫌な話を蒸し返されるのは許せない!!と抗議される。それももっともな話。しかし、遺族の中に、赤羽と一緒に事件を探ろうという協力者も現れた。

果たして、呉井は無実なのか?真犯人がいるのか?それともやっぱり呉井が・・・・。

なはは。なんかちょっとわかったんですよ!!全米が騙された!!!という話でしたが、なんとなくアタシは、あの人が・・・と、思ってみていたのですが、当たってしまった!ミステリー書けるかも、自分!というのはそっちにおいても、まあまあ良くできた話だったのではないでしょうか。ただの殺人犯ってんじゃなく、人間のサガみたいなもんがじわーーっとやな感じで表現されてます。

何と言っても悪の権化のような呉井の武田真治が秀逸。正気と狂気のはざまな感じがとってもうまい。上川さんは、いつものとおり。よく言えば安定感、悪く言えば変わり映えしない。なんだろうな~、もっとはじけてもいいような気がします。違う上川隆也が見てみたいなあ。無駄に、変な有名どころが、ちょこちょこご出演なのは、監督さんの人脈でしょうか??

妙に画面が暗かった。明るい映画では決してないので、暗いのも道理ですが、見づらいほど暗かった印象がありやす。年取ってきたなあ~、画面の明暗が気になるなんて。

◎◎◎●

「二流小説家 シリアリスト」

監督 猪崎宣昭
出演 上川隆也 武田真治 片瀬那奈 平山あや 小池里奈 高橋惠子


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4 コメント

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こんにちは。 (みぃみ)
2013-06-28 09:31:18
安定してる上川さん…(^m^)。その通りでした。
武田君の狂った感も良かったです。
印象的だったのは高橋惠子さん。
あぁ。。。だから呉井とそういう関係だったんだぁ…と納得しました。さすがです。

あっちもこっちもあそこでもな展開もなかなか楽しかったです。
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>みぃみさま (sakurai)
2013-07-03 14:28:45
そうなのよ。安定しすぎ。
こういう役がこれまた似合いすぎ。

なんかねえ、予想がついちゃった。
日本だったら、どんだけ頑張っても司法試験は無理だと思いますがね。
それなりに楽しめましたが。
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こんばんは (はらやん)
2013-07-21 21:58:10
sakuraiさん、こんばんは!

原作を先に読んでいましたが、うまくまとめていたって感じがしますね。
おっしゃるように日本に舞台を移しても違和感はありませんでした。
原作のクレイはもっとおっさん風だったですけどね(笑)。
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>はらやんさま (sakurai)
2013-07-27 18:29:21
やはり長い本だと、まとめてるって感じになるでしょうね。
でも、未読の身としては、それなりにいい感じだったと思います。
でも、読みたい!とは思わなかったな。
武田真治は、サイコな役が似合いますです。
充分、おっさんになった気が。。。
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