迷宮映画館

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月のひつじ

2002年10月21日 | た行 外国映画
1969年7月、人類は初めて月にその足跡を残した。何かが変わった気がした。今までやれないことをやれるような気がした。大きくなったら自分は何でもできそうな気がした。そんな時代だった。

60年、ミスター・プレジデントは人類を絶対月にやってみせると豪語した。それはまさしく豪語であり、そのとき一笑に付した人は山のようにいた。何のために行くのかなんてのはどうでもいい。大国のエゴだったのかもしれないが、行くことに意味があった。何度も失敗を繰り返し、多くの犠牲者を出して、非難を浴びながらもあのカウントダウンまで到達した。世界中の耳目を集めて。

そこに降ってわいたアポロの中継の話。南半球最大のアンテナを持つオーストラリアはパークスという街だった。みながココには羊しかいないと自負していた街だった。それこそ上を下への大騒ぎ。世界中にパークスの名がとどろくのだ。やるぞー、やってみせるぞー。でもそれがなかなかね。その大騒ぎの顛末を描いた真実の物語。

なぜか、小さい頃から大好きだったオーストラリア。何でって聞かれてもわからないし、どんなとこかも知らないんだけど、好きだった。子供心に新婚旅行はオーストラリアに行く!と決めてた。配偶者が理解者でそれはかなったけど、ますます好きになってしまった。人がよくって、大雑把で、少々のことじゃめげなそう。ちょっと自身なげで、謙虚さがにじみ出てたような気がした。オーストラリアの方、間違っているでしょうか?で、映画もその私の大好きな波長とぴったりあう。まさにこの映画がそうだった。心がじんわりあったかくなる映画だった。

アポロの月歩行の映像は嘘?とかいうのがまことしやかに唱えられているが、そんなことどうでもいいじゃんと思わせてくれる。ぜひ、見てください。

「月のひつじ」

原題「The Dish」 
監督 ワーキング・ドック 
出演 サム・ニール パトリック・ヴォーバートン ロイ・ビリング 2000年 オーストラリア作品


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