迷宮映画館

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9デイズ

2002年10月21日 | な行 外国映画
暗躍するロシア・マフィア、彼らが扱う商品はスーツケースにすっぽり収まるポータブル核爆弾(PNB)。こんなものがブラック・マーケットに出回っていると思うと、本当に空恐ろしいのだが、これを狙うテロ組織とそれを阻止しようとするCIAとの攻防が描かれる。

このミッションの担当者だったケヴィンはCIAの腕利き諜報員。おとり捜査の結果、あとわずかでPNBを手に入れることができるという矢先、先輩のオークスをかばってテロ組織に殺されてしまう。連絡役のケヴィンがいなくてはマフィアとのこれからの交渉は不可能になる。計画が頓挫してしまいそうになったとき、CIAは救世主を見つける。実はケヴィンは双子だった。(ちょっと安易すぎ)その日暮しのジェイク。IQだけは高いのだが、品のかけらもない。彼らに残された時間は9日間。果たしてはジェイクはケヴィンに成りすまし、計画を成功させることができるのか。

当初、また核爆弾!安易に爆発させるんじゃないでしょうね、と思ったら、コレがなかなかのシチュエーション。実際にロシアから80何個かのPNBが行方不明になったという話が題材になったというが、本当に怖い。その怖さをうまく伝えてる。簡単に爆発させちゃったトータル・フィアーズには腹の虫が収まらなかったが、これでも十分伝えられるではないか。爆発させてしまったらどうなるのかということを、簡単に考えてもらっては困るのだ。

ジョエル・シューマッカーという監督は色のない監督。こういう人は珍しい。どんなジャンルでも撮れるし、どれもそこそこ。「セント・エルモス・ファイアー」と「8mm」撮れる人だもんね。これもエンターテイメントの王道を行きつつ、うまい役者をちりばめ、良心的だ。一番似合わなかったのはクリス・ロックかも。レクター博士にアクションさせるつぼも結構はまった。

未曾有のテロを体験し、テロの恐ろしさを十分に我々は学んだ。非道なテロは絶対に許すまじ。

「9デイズ」

原題「Bad Company」 
監督 ジョエル・シューマッカー
出演 アンソニー・ホプキンス クリス・ロック 2002年 アメリカ作品


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