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第209回 数の不思議

2017-03-24 | エッセイ

 お店のサイトからリンクの貼ってあるSGさんのエッセイを愛読しています。毎月取り上げられる理系の話題が、実に、分かりやすく、刺激的。オマケで付いている写真入りの街ネタも楽しいです。
 今月も、数学者の理詰めと言おうか、融通の利かなさを笑うジョークが紹介されていて、ホッコリさせてもらいました。

 そこで、私も、「無謀は承知の上」で、「負けん気出して」、数学の話題をお届けしようと思います。

 つたない読書体験から引っ張ってきたネタ元は、「ワンダーズ・オブ・ナンバーズ 数の不思議」(クリフォード・A・ピックオーバー 主婦の友社)です。サブタイトルに、「天才数学者グーゴル博士に挑む<超難問数学>」とありますが、中学の数学程度の知識があれば、十分に楽しめる内容で、一話完結型のエピソードが、全部で104収録されています。こちらです。



 いくつかの興味深いエピソードをご紹介します。

<あられ数の謎(第49章)>
 まず、好きな正の整数を選ぶ。そして、その数字が、
 a.偶数ならば、それを2で割る。
 b.奇数ならば、3倍して、1を足す。
 この計算をして、出た数字に上のルールを適用して、おなじ計算を繰り返していく。

 例えば、3から始めると、3、10、5、16、8、4、2,1、4,2,1となって、最後は、 
 4,2,1の繰り返しとなる。

 すべての数字が4,2,1に帰結すると大半の学者は考えているが、証明はされていない。現在の
 ところ、確認されているのは、日本人による、1兆までだという。証明に挑んでみますか?

<黙示録数とは(第72章)>
 新約聖書では、666という数字は、「獣の数字」つまり、反キリストの数字とされている。宗教
 的な意味はともかく、666は面白い数字だ。

 まず、整数の6乗の和と差で表すことができる。
 666=(1の6乗)-(2の6乗)+(3の6乗)

 また、「6」と「6の3乗」の和として、表すこともできる。
 666=6+6+6+(6の3乗)+(6の3乗)+(6の3乗)

 さらに、2から始まる7つの素数の2乗の和でもある。
 666=(2の2乗)+(3の2乗)+(5の2乗)+(7の2乗)+(11の2乗)+(13の
 2乗)+(17の2乗)

 だから、なんなんだ、といわれても困るのですが、不思議ですねぇ~。

<とんでもない方程式の解(第73章)>(以下、「*」は、かけ算(かける)の記号です)
 X=(1597*(Yの2乗)+1)のルート という方程式の「整数解」を求める問題。
 (ちなみに1597は素数)
 どこから、こんな問題を思いついたのか分りませんが、この答えがものすごい数。

 Yが、13004・・・・・・・・・・229100(47桁)の時、
 Xは、51971・・・・・・・・・・・746249(48桁)だというんですが、、
 ご苦労様でした。

<パラサイト数(第80章)>
 102564というのは、不思議な数字だという。

 102564*4=410256 
 一番下の桁にあった4が一番上の桁にきて、ひとつづつずれた形になる。同じような数字は他にも
 あって、
 153846*4=615384
 179487*4=717948 など。
 また、5のパラサイト数もあって、
 142857*5=714285 などが、知られている。

 さて、このようなパラサイト数を作り出す公式があるというから、これも驚き。常人とはまったく違う数学者のアタマの中、いったいどうなってるんでしょうか。

 いかがでしたか?それでは次回をお楽しみに。