お店のサイトからリンクの貼ってあるSGさんのエッセイを愛読しています。毎月取り上げられる理系の話題が、実に、分かりやすく、刺激的。オマケで付いている写真入りの街ネタも楽しいです。
今月も、数学者の理詰めと言おうか、融通の利かなさを笑うジョークが紹介されていて、ホッコリさせてもらいました。
そこで、私も、「無謀は承知の上」で、「負けん気出して」、数学の話題をお届けしようと思います。
つたない読書体験から引っ張ってきたネタ元は、「ワンダーズ・オブ・ナンバーズ 数の不思議」(クリフォード・A・ピックオーバー 主婦の友社)です。サブタイトルに、「天才数学者グーゴル博士に挑む<超難問数学>」とありますが、中学の数学程度の知識があれば、十分に楽しめる内容で、一話完結型のエピソードが、全部で104収録されています。こちらです。
いくつかの興味深いエピソードをご紹介します。
<あられ数の謎(第49章)>
まず、好きな正の整数を選ぶ。そして、その数字が、
a.偶数ならば、それを2で割る。
b.奇数ならば、3倍して、1を足す。
この計算をして、出た数字に上のルールを適用して、おなじ計算を繰り返していく。
例えば、3から始めると、3、10、5、16、8、4、2,1、4,2,1となって、最後は、
4,2,1の繰り返しとなる。
すべての数字が4,2,1に帰結すると大半の学者は考えているが、証明はされていない。現在の
ところ、確認されているのは、日本人による、1兆までだという。証明に挑んでみますか?
<黙示録数とは(第72章)>
新約聖書では、666という数字は、「獣の数字」つまり、反キリストの数字とされている。宗教
的な意味はともかく、666は面白い数字だ。
まず、整数の6乗の和と差で表すことができる。
666=(1の6乗)-(2の6乗)+(3の6乗)
また、「6」と「6の3乗」の和として、表すこともできる。
666=6+6+6+(6の3乗)+(6の3乗)+(6の3乗)
さらに、2から始まる7つの素数の2乗の和でもある。
666=(2の2乗)+(3の2乗)+(5の2乗)+(7の2乗)+(11の2乗)+(13の
2乗)+(17の2乗)
だから、なんなんだ、といわれても困るのですが、不思議ですねぇ~。
<とんでもない方程式の解(第73章)>(以下、「*」は、かけ算(かける)の記号です)
X=(1597*(Yの2乗)+1)のルート という方程式の「整数解」を求める問題。
(ちなみに1597は素数)
どこから、こんな問題を思いついたのか分りませんが、この答えがものすごい数。
Yが、13004・・・・・・・・・・229100(47桁)の時、
Xは、51971・・・・・・・・・・・746249(48桁)だというんですが、、
ご苦労様でした。
<パラサイト数(第80章)>
102564というのは、不思議な数字だという。
102564*4=410256
一番下の桁にあった4が一番上の桁にきて、ひとつづつずれた形になる。同じような数字は他にも
あって、
153846*4=615384
179487*4=717948 など。
また、5のパラサイト数もあって、
142857*5=714285 などが、知られている。
さて、このようなパラサイト数を作り出す公式があるというから、これも驚き。常人とはまったく違う数学者のアタマの中、いったいどうなってるんでしょうか。
いかがでしたか?それでは次回をお楽しみに。