その後の朝顔の開花は
咲かない日も挟みつつ
一つ一つと上の方へと移って行った
最初の花が咲き始めてからは蔓の一番上は成長を止めて
蔓を伸ばすより花に栄養を廻してるようにみえる
今は先っぽがもう枯れてしまっている
これ以上の長さを得ることを自ら放棄したのだ
栄養を譲る行為は蔓だけでないようだった
花が萎んだ後の種作りも
最初の方の花の方は全滅してしまった
こんな風に
↓
そして今のところ一箇所だけ種が実る気配がしている
虚弱体質なうちの朝顔は
栄養剤をあげてもあまり太くならなかった
弱い生命力を自ら知っていて
一箇所に種の保存を託そうとしているのだろう
こんな成長の様子を毎日観ていたら
生きることの健気さに打たれ
自分の中に慈しみが一つ二つ育ったように思う
そう
この朝顔は、もともと
砂利の駐車場の片隅に発芽していた1本だけをうちに連れて来た
駐車場に発芽した他の朝顔は
その後、管理者に掃除されてしまい
開花する前に全部刈り取られてしまった
仕方ないが
胸が少し痛んだ
その後、刈り取られ
駐車場の片隅に捨てられていた朝顔の蔓たちは
根も張っていないのに
先日の雨の日に雨水を吸って開花させていた
あまりの命の健気さに
その時は胸が掻きむしられるような感覚に襲われ
泣きそうになってしまった
こんなひ弱な朝顔から
今年の夏、僕はいろんなことを教わった
あと、一つか二つ咲いたら多分終わりだと思う
種が出来て欲しい