Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

2012/11/29 大地 穂

2012-11-18 | 過去のスケジュール記録




大地 穂
@
赤坂グラフィティ

出演
vo:大地 穂
ag:榊原 長紀
wb:山崎 洋


タイバンあり


僕らの出番は21時からです





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bgmer3の後記

2012-11-18 | 過去のライブ後記



cafe blackAにBGMを奏でに行く企画の3回目をやらせていただきました

昼の部
12時あたりから14時半くらいまでと
夜の部
19時過ぎから22時近くまで
通算5時間以上の演奏時間になりました

cafeの扉を開け
雨の音や街の音を感じながら
長い長い時間お喋りもせず演奏しました





普通にコンサートをすると
自分の演奏力で、お客様を30分間飽きさせないでいられるだろうか
と必死になる自分がいます

でも不思議にこの生BGMという形は
2時間でも3時間でも
お客様も僕も
お互い飽きることもなくゆっくりと時が過ぎてゆく


こういう演奏体験をさせていただきながら
いろんなことを感じていろんなことを考えます





生活音と隣り合わせに居ながら
それでいてゆっくり流れる時間というものは
意識的に手に入れようとしてもなかなか難しい


無音の空間では人はかえって落ちつかない
だから
心を逆撫でしない音がささやかに鳴っていることで
何時間もの時を飽きることなく過ごせるのではないかと思います

たとえば...
それは僕のギターじゃなくても
ふと耳に入った雀の鳴き声や
公園に響く子供の遊ぶ声なんかでも同じなんだと思います

ただそれは必ず
命の歓びを歌う音でなければならない

そして雀はずっと僕らの耳元で唄い続けてはくれませんし
どんなに愛しい子供の声が聞こえていても
車にひかれないか、誘拐されないかと心配で
大人はとてものんびりは出来ない








生演奏のBGMは
その辺りにス~ッと自然に寄り添える気がします


1音1音に心の襞が見え隠れしながら
決して現実の自分が煩わされない存在


静寂を得るために山深く分け入ったり
人と関わらず孤独に引き蘢るのではなく
ささやかな音と静かに関わりながら束の間過ごして
元気を取り戻し
皆でまた明日から生きてゆく

そのための
ほんの少しの力になれたとしたら
僕はそれで十分...




自分のギターがこの先に
まだ何が出来るのか
いろいろ考えてみたいと思います













音楽は無限に横たわる時間を任意に切り取る芸術です


宇宙の営みは巨大過ぎて
僕にはただ漠然としか感じられない

奏でる、ということは
その巨大な流れに
もう少し細かく句読点を入れて
宇宙というストーリーを
もう少し読みやすい文章に整えてゆく作業だと思います


その中でも独奏という形態は
どこに句読点を置いても構わない

無限にある選択肢の中から瞬間瞬間
本能的に選び取ったポイントに句読点を差し込んでゆける

更に、生BGMという形態が
奏者とオーディエンスの両方の自由度を上げてくれる

そういう自由を与えられた時に初めて
自分が自分に何らかの固定概念を強いていたことに気付いて
愕然としたりもします


恐る恐る自由への第1歩を爪弾き
その後の音は
少し歩いては立ち止まってみたり
小走りしてみたり
一度進んだ道を逆戻ってもう1度歩きなおしてみたりと
与えられた自由を少しずつ使いこなしてゆく


巨大過ぎて漠然としか感じられなかった流れに
こんなふうに刻みが入れられて初めて
僕は
時が流れていたことに改めて気付き
流れ去った時が
二度と戻らないことを再認識する


...



そして
そんなことから人生を慈しむ心が育ち
育つにつれ
この世に「否定」ほど悲しいものはないと
少しずつだけど確実に気付いてゆく自分がいる...


そんなことを
感じたりしてます







外の雨を眺めながら過ごしてくださった方

ずっとこちらを眺めながら過ごしてくださった方

本とか雑誌を片手に聴くともなしに聴きながら過ごしてくださった方

外に漏れていた音を聴いて立ち止まり
そして入店してずっと聴いてくださった方

お友達とお喋りしながら過ごしてくださった方

それから奏でた僕自身も



僕と僕の音楽は
その誰もを愛せていると思います


音楽の神様に守られながら










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