Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

Stand By Me

2012-11-12 | ギターの栄養

土日、2日間
泊まりがけで茨城県土浦市のイベントに出演してきました

相棒はいつもの山ちゃんのベースとduoで


そのイベントで土浦ローガンズというバンドの方達とご一緒させて頂いたのですが

60歳平均くらいのそのメンバーの方達は
子供のまんま歳をとって
今でも少年のように音楽を楽しんでらっしゃいました

1日目が終わり
彼らが飲み会に招待してくださって

ローガンズのメンバーのタクちゃんさんのお宅に集合して
最初、僕は少し緊張してたのですが
まぁなんといいますか
次から次へと美味しい肴とお酒
そしてローガンズメンバーの爆笑パフォーマンスの連続で

気付いたら
こんな楽しい瞬間を記録に残さないのは勿体ない
と思って
携帯でパチパチ写真を撮っている自分がいました


抱腹絶倒のパフォーマンスのことや
酔ってお話ししたローガンズのメンバー、お一人お一人の
音楽に対する想いや葛藤

そういう人生の側面を書きたいんだけど
僕の描写力ではちょっと無理
書いたらむしろつまらなくなっちゃう


僕は今、52歳
人生でいろいろあったけど、まだヒヨッコ


ローガンズは平均60歳

僕よりそこそこ先輩

だけど僕よりもずっと少年達


こんな処にこんな少年達が
元気に生きていたんだなぁ


音楽の素敵さと
人間が生きることの素敵さと
両方を満喫した2日間でした



因みに
ローガンズっていうのは「老眼ズ」ってことみたいです

皆さん譜面はB4サイズで大きめにしてらっしゃいました

今はA4の僕もそのうちB4になるんだろうな



いたって内輪ウケ的な写真かもしれないけど
やっぱり記録に残しておきたいから
パシャパシャ撮った打ち上げの写真を載せちゃいます


人生の先輩達と死ぬほど笑って
そして自分より年上の皆さんのヒューマンなピュアに触れ
胸がキュンとなって少し涙した2日間でした



会場の風景




宿泊ホテルからは霞ヶ浦が見えてました


1日目の演奏が終わり
打ち上げ会場に向かう途中
見渡す限りの蓮根畑と夕日


メンバーのタクちゃんさんは1級建築士が本職だそうで
打ち上げ会場を提供してくださった彼のお宅に着いて
ご自分で造ったという
囲炉裏の部屋に通されてビックリ

上の写真は
左から順に
リーダー宮崎さん
サイドギター酒井さん
リードギターじゅんやさん
顔が隠れてるけどキーボード湯原さん

じゅんやさんは今は現役を離れてらっしゃるそうですが
かつてフォーリーブスのバックをなさってたそうです
「にっちもさっちもどーにもブルドーック」を弾いてらしたんですね
ジャニーズ、フォーリーブスのブルドックは
後にシブガキ隊の寿司食いねぇに繋がってゆく

僕が鼻垂れ小僧だった頃
日本の芸能の一端を担ったギタリストさんなんです

この方はとってもシャイでほとんど喋らないのですが
ヒシヒシと思いが伝わって来る方
そして涙が出るほど謙虚な方でした
ギタリスト同士にしかわからないかもしれないけど
心に残る素敵な素敵な方でした

真ん中は一番のヤンチャ坊主キーボーディスト湯原さんと
右はじゅんやさんに負けないくらいシャイなドラマー松永さん

飲み会の中でたった一言
ドラマー松永さんは僕に「カップラーメン食べますか?」と聞いてくださいました
その一言だけで気遣っていただいてることがビシビシ伝わって来ました

ヤンチャ坊主のキーボーディスト湯原さんは
「今はホテルマンなんかしてるけどオレは音楽が大好きなんですよ」と語って
僕を涙ぐませました
だけど煙草吸って高校中退の不良
そして一見穏やかに見えるであろう僕もほとんど似た人生
中学3年から煙草吸って
ギターばかり弾いて高校中退した人間

普段はおとなしくしまってある
「常識なんて糞喰らえ」のスイッチが
何だか入りそうな気配...





この家の主のタクちゃんさんは
「もう少ししたら女将が出て来るから」とか言ってて
奥様が出て来られるのかと思ってたら
御本人が被り物を被ってのパフォーマンスが始りました

因みにこの人はこの家の女将「マダムヤン」なんだそうです

「今日はよくおいでくださいました」とか演じてる

実はこの方は独身貴族

ついこの間
ご高齢の母上を看取ったばかりだと聞きました

この愛すべきアホな先輩1級建築士は
自宅にスタジオも造っちゃってて
見せていただくとスタジオの扉にはこんな貼り紙
(笑いにはとことん凝ってる)


そして僕の胸をキュンとさせるのは
スタジオの壁にメンバーの少年時代の写真が貼ってあったこと

左がリーダー、右がサイドギターの酒井さん
下の写真が1級建築士タクちゃんさん

そして
同級生の女の子と結婚した酒井さん



そしてこれが現在

左から順に
シャイなドラマー松永さん
腕白小僧キーボード湯原さん
気遣いとひょうきん者のリーダー、ベースの宮崎さん
真ん中は心を込めて歌うボーカル、鈴木輝美さん
後ろ側その右がサイドギター酒井さん(高齢者施設の理事長)
後ろ一番右が1級建築士、大和田琢磨さん(パーカツ&ギター&お笑い)
右前がリードギター増田順也さん

そしてもう一人
今回は女性ボーカルさんがいらっしゃったのですが
僕はお名前を覚えそびれました
すみません

彼女は多分、鈴木輝美さんより少し年下なのでしょう
輝美さんを「ねぇさん」として立てて
しっかり下を守ってらっしゃいました

縦横、男女
の支え合いが
しっかり築かれている素敵なバンドでした






1級建築士は自宅に檜風呂も造っちゃってました

「おい榊原くん、うちの檜風呂に入ってけよ」
と言われて
「じゃ、入らせてもらいます」


「榊原くん、風呂入ったら次はハイボールを飲まなきゃ」
と言われて
ビールからハイボールに切り替え

下の写真が現在の1級建築士

自宅に設置されたカラオケで夜なのに爆音で唱うローガンズ
都会育ちの僕は、なんて良い土地だと思いました

感心して聴いてる場合じゃなく
「榊原くん、ハイボールの次は1曲歌わなきゃ」
「いやいや...僕は歌は本当に音痴で...」
「関係無い関係ない、1曲歌えば済むから」
なんて圧されて
「ン~~~~...どうしよう...
じゃ僕が中学の時、ギターを始めるきっかけになったかぐや姫の曲でも」

赤提灯を歌いまして
その頃にはもう羞恥心も無くなりハッピーになってきました

囲炉裏の部屋から山ちゃんがリビングに連れて来られて
山ちゃんこの後すぐに潰れました


囲炉裏の部屋から続々とリビングに移動して来る面々
リーダーの宮崎さんがオカマのパフォーマンスで乱入

リーダーは
イベントで現場に入った時、一番最初に声をかけてくださった気遣いの人
こういうパフォーマンスも半分はご自分の楽しみ
そして半分は周りへのお気遣いだと思う


そして同級生の悪戯小僧二人組が狩人のあずさ2号をパフォーマンスし出す
大爆笑です

♪明日~私は旅に出ます~♪

♪8時ちょうどの~あずさ2号で~♪

♪私は私は私は私は...旅立ち~まっす~♪

リーダーそれマイクじゃないよ

あ~あ~
チーク踊り出しちゃったよ


イベンターさんも一緒になって歌い出して

この表情
子供のまんま


こらこら先輩、キッチョムの瓶持ってどこへ行く


はいはいマイクですね


イベントに飛び入り参加されたおじさまが
打ち上げでも「無法松の一生」を歌い出す



リーダー早速どこから持って来たのか
タケミツを持って登場
無法松に合わせて森の石松のパフォーマンス
「可愛い子分のテメェ達とも今宵限りの...」




と思ったら今度はソロバン
トニー谷かい!
いったい幾つネタ持ってるの?


と思ったら今度はカナダからの手紙を歌い出しよった
高齢者施設理事長サイドギター担当60歳酒井さんと輝美さん(彼女は僕より年下です)



こらこら
あんまり動くとピンとが合わないよ


だから...
動くなっちゅーに

あ~ぁ~
もう最高の表情です(脱帽)

と思いきやリーダー
今度は野口五郎の曲
そして物まね?
baby booのユースケくんが60歳になる頃はこんな風貌ではないかしら...)

ベルト外して
チャック開けて
Gパン下げて
又下を短くして
リーダーは熱唱

(野口五郎さんのファンの方、ごめんなさい)


笑って泣いて
この夜のスタンドバイミーは終了したのでした

勿論
次の日の現場では
仲良くワイワイかと思いきや
先輩達は(多分)飲み会でハシャギ疲れて意外とおとなしく


僕はといえば
野外演奏で指が冷えきって
言葉も発せずテント楽屋でマジにずっとウォーミングアップ

それそれの背負ったものをきちんとやるだけ

でも昨夜の酒盛り
あれは夢ではない
素敵な人生の輝きの1ページだった

良い出会いだった

また会えたらいいな




僕等のスタンドバイミー









コメント (6)
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