休日のかわいいお皿の上には

せっかくの休みの日。
朝から太陽は燦々でバルコニーの花たちが喜んでる。
お気に入りのジャズを聴きながら、冷蔵庫からジャムと新鮮な野菜を出してきて。
ちょっぴり濃いめのコーヒーをつくって。
この前雨の日に買ったかわいいお皿をキッチンの真ん中に。
星座と蔦をあしらった柄の中央にはフランスパンを刻んで。
あ、そうだと、となりの友達にメールを。
今日休みならちょっとおいしい時間はいかが？
数分もしないうちにドアの呼び鈴が。
笑顔の会話。ちょっぴり恋愛の話も交えながら、おいしい食事。
そうだ。近所にオープンした雑貨屋があるのよ。
小さな窓のむこうにステキなアクセサリーが飾ってあったわ。後からどう？
いいわね。あら、ちょつと見て。
窓のむこうにとまっているのは普段には見かけないグリーンの小鳥。
しあわせの緑の鳥？
また笑って。なにかいいことがあるかもね。
残りのコーヒーを飲み干して、友達がひとこと。
ねぇ、このパンのお皿かわいいわ。柄がおいしさやしあわせを引き立てるってナイスな魔法をお持ちね。

おばあちゃんのステキな庭

たくさんの草花が息づくおばあちゃんの庭。おばあちゃんは庭を心だと言う。
この庭はわたしの心なのよ。今はとってもたくさんの草花が息づいてる。
今の時代は心にしんどいでしょ？　
でも、そうとわかって心を守っていける人たちはしあわせに近づいていける人よ。
心は裸のようなカタチをしているから、いろいろなものや人の心に触れることができるの。
そして、ステキな庭をもった人たちの表現が人に愛する気持ちを植えつけてくれるのよ。
その逆もあると言えるわ。

おばあちゃんは心を管理するのは自分自身だという。
言うのは簡単だけど、自分の庭になにを植えるか、どんな雰囲気にしていくか。庭について考えるのはごく自然なことよ。
でも、そんなことを考えない人が多いのも事実。
そういう人はどこかからしあわせがやってくるのを願ってばかりいる。
でも、それではいつまでたってもしあわせは呼び込めないわ。
だって、しあわせは蝶々みたいなもの。
美しく愛のあるところにしあわせはとまりたがるものよ。
人の心もそうでじゃない？　
だから、こうして庭を丹念に考えていく必要があるのよ。

春になるとたくさんの生き物が庭にやってくるわ。そんな生き物たちがわたしになにかをもたらしてくれるのよ。
味気ない庭をすっと通り過ぎてしまうこともある。
だから、心を澄まして、庭をすばらしいものにしていこうという気持ちが必要なのよ。
しあわせになるっていうのは、手間がかかるかもしれないけれどそういうことだと思うのよ。