Tenkuu Cafe - a view from above

ようこそ『天空の喫茶室』へ。

-空から見るからこそ見えてくるものがある-

太平洋沿岸を飛ぶ (2) - 富士山

2010-01-04 | Fuji



「天気予報が当らないのは、高層気象観測所がないからなのだ。天気は高い空から変ってくるだろう。その高い空の気象がわからないで天気予報が出せるわけがない。富士山は三七七六メートルある。その頂に気象観測所を設置して、そこで一年中、気象観測を続ければ、天気予報は必ず当るようになる」
(新田次郎著『芙蓉の人』より)




日本で天気予報が初めて発表されたのは、明治17年6月1日。
そのころの天気予報は一日一回だけ、全国を対象にした、簡単な内容であった。

天気は上空から変わる。天気を予報するには、上空の気象データはきわめて重要な資料となる。今日でこそ、気象衛星や気象レーダーなどから地球規模で上空の気象データが得られるが、日本で天気予報が始まったばかりの明治の頃は、高い空の状況を知る術はなかった。