自由討議が行われた衆院憲法審査会
衆院憲法審査会は16日、自由討議を行い、各党が意見表明した。自民党は憲法9条への自衛隊明記や、緊急事態条項を新設する改憲を改めて主張。立憲民主党は自衛隊明記や緊急事態条項は不要とした上で、憲法7条に基づいた首相の恣意的な衆院解散を制約するために、改憲も選択肢になるとの考えを示した。
自民の中谷元氏は「憲法に国防規定と自衛隊を明記し、実力組織を平和のために用いる法体系を完成させなければならない」と強調。緊急事態時の国会議員の任期延長に関し「あらゆる事態で国家運営の体制を維持することは民主主義の原点だ。(憲法)改正は待ったなしだ」と訴えた。
立民の中川正春氏は「自衛隊が合憲との解釈が定着している」として、憲法への明記は必要ないと指摘。議員の任期延長も「政権の延命に悪用される恐れがある」と述べ、参院の緊急集会で対応すべきだとした。
中川氏はさらに「与党の都合で大義もないのに(衆院を)解散することは、民主主義をゆがめ、国民を愚弄することになる」と主張。解散を憲法69条が定める内閣不信任決議案の可決時に限定するため、「究極には憲法改正も視野に入れて検討する必要がある」と語った。(小椋由紀子)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます