れいわが共産と協力合意「野党連合政権」に向け本格始動
初会談に注目が集まった(C)日刊ゲンダイ
第4次安倍再改造内閣の発足の裏で、「野党連合政権」構想も本格始動だ。12日、「れいわ新選組」の山本太郎代表と日本共産党の志位和夫委員長が国会内で初の党首会談を行った。会談後にはそろって会見。共産党が唱える「野党連合政権」の実現に向けた協力や消費税廃止、安倍政権下での憲法9条改正反対などで基本合意したと発表した。7月の参院選でれいわから当選した2議員が初登院した8月1日以来、山本氏が公の場に登場するのは久しぶりということもあり、会見には数多くの報道陣が詰めかけた。注目度は衰えていないようだ。
会見で山本氏は「いつ総選挙があってもいいように、野党が力を合わせ、未来が見える話し合いを早期に始めないといけない」と話し、志位氏も「消費税は野党共闘のテーマになり得る」と応じた。
この会談は、志位氏からの申し入れで実現。山本氏が他党の党首と会談するのは参院選後、初めてだ。消費税廃止を掲げ、次の衆院選に「候補者を100人擁立する」と公言している山本氏だが、会見では、れいわ単独での100人擁立にこだわっていないことを明らかにした。
■現実路線の共闘が進む
野党共闘で政権交代ができるなら、譲るべきところは譲って、協力態勢の構築を優先させる。消費税廃止についても、来月に予定されている増税の「10%阻止」は大前提だが、廃止を目標とした財源などについて協議した上で、減税から始めることも選択肢だと、柔軟な姿勢を見せた。
「れいわが触媒になり、政権交代を見据えた現実路線の野党共闘が進み出しそうです。山本氏がたったひとりで始めたれいわが旋風を起こし、他の野党もようやく本気になった。れいわの登場で状況が一変したのです。立憲民主と国民民主が衆参両院での統一会派結成も進んでいる。まだ紆余曲折はあるでしょうが、野党がバラバラでは何もできないし、選挙協力だけでは限界がある。連合政権のネックになるとみられていた共産党も、れいわと共同歩調を取る形で参画すればいい。政権交代可能な本物の野党連合の輪郭が見えてきました」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
山本氏は18日から、「全国ツアー」と称する遊説行脚をスタート。まず第1弾として、18日の利尻島を皮切りに27日の網走まで、10日間かけて北海道を回る。
れいわが政権交代に向けて動きだしている以上、他の野党もチンタラしていられない。
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