ONE DAY MORE

漫画家・村田順子の
美食と薔薇 華麗なものが
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36年ぶりの孝玉『桜姫東文章』上の巻

2021年04月14日 | ブログ

四月大歌舞伎は鶴屋南北の『桜姫東文章』が孝玉黄金コンビで(今は孝夫は仁左衛門)36年ぶりに再演されると聞いて、久々に駆け付けましたよ歌舞伎座に。

久しく歌舞伎から遠ざかっていましたが、私は高校2年生から10年間ほど歌舞伎の追っかけをやっていました

歌舞伎は当時3階席なら1,000円で見られたので映画より安かったしね。歌舞伎座、国立劇場、新橋演舞場の昼夜を毎月かかさず通い詰めました。高校生の分際で好きな演目と役者のためなら年に1回くらいは、名古屋の御園座や京都の南座まで足を運んだりもしましたけど、イラストや同人誌を売っていたのでお金持ちだったんだよね~ふふっ。

今思えば、漫画部の部長、竹宮惠子後援会の会長、そして歌舞伎の追っかけ。あたしゃどんだけ忙しかったんだ(笑)?

玉三郎と孝夫コンビの『桜姫』は昭和60年3月の歌舞伎座が最後。そして今回36年ぶりのコンビ復活です。

もう~~見て!!この美しくも色っぽい二人を

これで玉三郎70歳、孝夫(仁左衛門)77歳だって

もうびっくり仰天なんだだけど、私が16歳だった時、彼らは30歳くらいだったから当たり前か。私が追っかけをしていた2代目澤村藤十郎さんも77歳だ~。(藤十郎さんは1998年に脳内出血に倒れて以来、療養中

もともと、このあまりにも退廃的で不道徳でエロい因果話は、初演以来長らく上演が途絶えていたのですが、昭和34年に歌右衛門と幸四郎で復活し、昭和42年に通し狂言として確立。その後玉三郎×海老蔵(12代目団十郎)、玉三郎×孝夫(15代目仁左衛門)のコンビで人気を博したにもかかわらず、なぜか上演回数がものすごく少ない不思議な演目でした。こんなにも長い年月やらなかった理由は、ファンがうるさすぎて松竹が怒った説、歌右衛門の呪い説など、いろいろありますが本当のところは不明

孝玉コンビ最後の上演以降も『桜姫』は時おり(資料によると7回)かかりましたが、やっぱり当たり役のこの二人でなければ何か物足りない。

何が足りないか?というと、この二人の東文章は言葉にならないほど凄まじくあだっぽいのです

これは昔の舞台写真お若い

今回はどんな姿かしら??と若干「がっかり」を覚悟していたんですが、もう~素晴らしいの一言。さすがに孝夫さんの二の腕に筋肉はなかったけど、江戸弁のセリフ回しは完ぺきだし、艶っぽい悪党ぶりも健在でした。そして玉三郎が最高に可愛い~~。完全にギャルだった。70歳なのに17歳の姫を、むしろ昔より可愛く演じられるって、どゆこと??

ただ上下の巻に分かれているとはいえ、通しに比べるとかなり短くなっていたのが残念でした。権助が盗賊として入った家の寝室に寝ていた桜姫の操を奪うシーンがないなんて!これは端折らないで欲しかった

堕落していく清玄阿闍梨と釣鐘権助は一人二役が、なんか因縁深くて萌える

あ、これうっかり聞きそびれた~~!!

6月に下の巻があるので、その時に聞けたらいいなぁ~。チケットは争奪戦だろうな~。

ところで桜姫の弟、松若を演じた少年(に見えた)があまりにも可愛くて、思わず飛びついたら、なんと!孝夫ちゃん(仁左衛門)の孫でした

あらまあ~~!!片岡千之助 現在21歳ですって

お祖父ちゃんの色気を受け継いで、良い役者に育ってちょうだいね


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