若葉のささやき

　　　　　

５月の空に聳える楡の木の下の、山藤が豪華に咲く庭の隣家に、黄金色に咲く花木があった。もしかすると黄蓮華躑躅かも。

こちらのお宅には門がなく、出入り自由。前庭で普通車の切り返しが楽にできる広さ。
それでも遠慮しながら花に近寄った。

立派な石塔と石灯籠に挟まれて、黄金色の花が咲き誇っていた。

突然、家の中から弾むような歌声が聞こえてきた。おっ、歌声はあの天地真理ちゃんだぞ！

　　　　　　　　　　　　　　           　　　　　　　  (^^♪　若葉のささやき 　 

ははん、ここにも毎日ヒマなおじぃがいるな、と思った。
また、不法侵入者への警告かもな、とも考えた。

この歌を初めて聞いて、真理ちゃんに参ってしまったのは学生の頃だったか。いや就職したての頃だったかな。
いまでは耳障りなシンセサイザーのシャリシャリ音が、あの頃は新鮮だった。

....... 若葉の頃を思い出すと恥ずかしい。あの頃に較べると、今は図々しくなっちまって、少し悲しいね。
それはそれとして、真理ばあちゃんは、どこでどうしているのやら。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(^^♪　わっ・か・ばぁ・が・マ・チ・に・きゅうに・もぇ・だ・し・たっ・(^^♪　(^^♪

１４０５０８