林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

おたんこなす

2017-11-07 | 知ったかぶり

ドナルド君とジョンウン君の罵り合いは、危なっかしく傍迷惑である。
汚い言葉をあんなにたくさん知ってるなんて、二人とも、育ちが相当悪いようだ。

子どもの頃、相手を罵り嘲る言葉に「おたんこなす」があった。
だが大人になってからは、相手に対しそう思ったことはあっても使ったことはない。また言われたこともない。
あれは相模湾沿岸地方の方言だったのかも。

それでも時々、使いたくなるじじぃは反省しなければ。
で、念のために電子辞書に入っている広辞苑で調べてみたら、ありました。

 【おたんこなす】
  人をののしる語。間抜け。とんま。おたんちん。

ん?  おたんちん?
おたんちんは小学生の頃、相手を嘲る時、おたんこなすと同様に盛んに使った懐かしい言葉だ。
そこでおたんちんを調べた。

 【おたんちん】
  人をののしる語。間抜け。おたんこなす。

へー!! 同じ意味だったんだ。だけどおたんこと、茄子と、ちんとの関係が分からない。
こういう時はネットで調べるのがいちばんですね。

  

やっぱりあった。日本語俗語辞典やヤフー知恵袋に載っている。
二つを要約すると、

  おたんこなすは、おたんちんが変化した言葉で同じ意味である。
  おたんちんは吉原の花魁の隠語で、たんちんは短小野郎という意味。相手がお客なので「御」を付けた。
  つまり御短ちんちんが、御短ちんになった。

ということ。
おたんこなすは昭和になってから使われた言葉らしい。
そして息子さんの形状を小茄子に見立てて、御短・小茄子に変化した、とじじぃは愚考する次第であります。

   因みに手許にある広辞苑第二版第一刷(1969年)には「おたんちん」しか載っていません。
  広辞苑は10年ぶりに改訂するそうです▼ おたんちんは生き延びただろうか。
  
    
         記事は
10月28日付朝日新聞朝刊から。
       挿絵は日能研さまの新聞広告から。

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