★連日、原発問題がニュースに流れる。
今回の事故で、これは地震、津波という自然災害から起こったものであることは認めるが、原発それ自体が、非常に危険なものであることも、また実証された。
日本の電力需給を賄う上で、原発に代わるものを太陽光や風力に求めることは、やはり難しいのだろうと言うことは、何となくだが解る気がする。
私は、NPO法人The Good Times の団体会員として参加された、ベンチャー企業ノヴァエネルギーの『潮流、海流発電』、
海の流れと言う自然エネルギーを利用したこのプロジェクトに共感して、2年ほど前から特にその広報分野で、いろいろと関わってきた。
このブログでも『潮流、海流発電』というカテゴリーを造って25回にわたっていろいろと書いてきたのである。
基本コンセプトとして、特に『海流発電』は、原発に替わり得る自然エネルギーとして、世の中に認められるべきだと思っていた。
マスコミの取材やテレビ放映などもあって、昨年あたりからは、『潮流発電』という名前も、何となく世に通じるレベルにはなったのである。
昨年の3月、国はこのプロジェクトに250百万の補助金をつけることとなり、以降はノヴァエネルギーの現実の事業展開になることから、NPO The Good Timesとしての援助フォローの限界を感じて、
昨年8月からは、ただ、ヨコから見ているだけの立場をとっているのである。
そう詳しく、聞いているわけではないが、淡路島で展開している『潮流発電』の事業化は端的に言って、『そんなに上手く行っていない』のが現実のようである。
ここにきて原発問題が、今後大きな問題になるであろうことから、日本のエネルギー問題は、『国家が考えねばならない大きな問題』 になったと思うのである。
そのコンセプトを見ても、私などの様な事務屋にとっては、原発に替わり得る『潜在能力』を有している『海流発電』は、この際、国の総力を挙げて、その可能性を検討するに値するものと思っている。
少し長くなるかも知れぬが、思うところを纏めてみたい。
★ このまま、ノヴァエネルギーが一企業として実験研究を続けても、そんなに上手く展開しないのではないか。 問題は大きく二つある。
● ノヴァエネルギーの様なベンチャー企業が、独自で進めるには、資金の限度があってまず不可能なのである。昨年のちょうど今頃、国からの開発補助金250百万円の認可が下りた。これで資金問題は、ある程度解決するものだと思ったが、そうではないのである。
今の補助金の仕組みは、先に金をくれるのではなくて、ベンチャーが使った金を後から国が補填すると言うシステムなのである。現実に250百万円の補助金が出ても、銀行は1000万円ぐらいしか融資はしないのである。現実に補助金は認可されても、250百万円の金をベンチャーが持っていない、あるいは資金手当出来ない限り、ナイのと同じことなのである。
今の補助金のシステムは大企業の様な資金に問題のないところには機能するが、金のないベンチャーにとっては、そんなに有難いシステムではないのである。
● もう一つは、『潮流、海流発電』の『基本的なシステムのアイデア』は、まさに鈴木清美さんの頭の中で生み出されたものであり、私などの素人にも説得力のあるものに仕上がっているのだが、鈴木清美さんも技術的にはそれなりの知識も当然お持ちで、その発電システムまでの発想の過程は、完璧に近いと思うのだが、
今、問題となっている、発電をする回転体『マグロ』の本体の結合部門の強度などは、まさに、実験分野や生産技術の問題で、これらの分野の専門家のノウハウが要るのだろうと思う。そうなれば、それをどのような企業と共同での開発となるのかと言う問題で、海の中の問題だから造船工業などが一番いいと思うのだが、大企業といえども、何時事業に貢献できるのか解らない分野に、手を出すリスクの覚悟を決めきれないのは理解できる。
これは、大企業といえども、一企業単独ではやりきれない国家レベルの事業なのである。
● この二つの問題を、解決して実験開発を続けられるのは、『国が国家事業として旗を振れば』、簡単に解決するのではなかろうか?
1.そのためには、『海流発電』が原発に代わりうるシステムなのかどうか? 原発の発電量に匹敵する電力を発生できるのか?
2.その自然エネルギー海流を利用した発電方法は安全か?
私の様な素人は、その二つとも、その答えは『Yes』 なのである。
★ 私は、技術的に全く素人なのだが、『海流発電』の鈴木清美さんの発想がオモシロイと思うのは、次のような諸点からである。
原発が大変ななことになっている時期だから、技術屋さんたちも、あれがダメ、これがダメと仰らずに、『こうすれば上手くいくのでは』と言う前向きのスタンスで、素人の意見も聞いて見て欲しいと思うのである。
技術的には、ノヴァエネルギーは、こんなホームページも持っていてるので、ご覧になってください。
お国も250百万円もの補助金を認可するほどだから、「ガサネタ」でないことだけは確かだと思っているのだが。
以下、私が『イケル』のではないかと思う点を、順不同に並べてみる。
● この発電のエネルギーは、一定の方向に24時間止まるまるところを知らず流れ続ける海流なのである。 半分は夜、風が吹かねばダメと言う、太陽光や風力に比べて圧倒的に有利なのである。
● 黒潮の幅は100キロ、幾ら広く大きく使っても、土地代などは一切発生しない。原発や、風力などの様な地元との交渉など発生しないし、保証などどこにも払う必要はない。国が場所を決めれば、それでOKなのである。
● 物体が回転すれば電気は発生するのか? この答えがもし『NO』ならダメだが、『Yes』なら、発生する電力の効率など、幾らでも改善できるはずである。風力でも回転すれば電気は発生するのだから、発生するはずである。その発電量が多い少ないなどは、これから幾らでも改良できるはずである。
● これは、ある意味『量産事業』なのである。 量産事業においては、1台の発生電力など幾らでも、電力が発生さえすれば数多く造れば、原発の発生電力を簡単に凌駕できるのである。私のいた川崎重工業で圧倒的に売上高の多いのは、何百億円もする航空機や造船事業ではなくて、バイクを量産販売している二輪事業なのである。
● 量産事業のコスト低減は、同じ形のものを数多く造ることで、飛躍的に低減するのである。 どれくらいの大きさが一番電力発生に効率的か?と言う技術分野の問題もあるが、同時にどれくらいのものが一番安く、効率的に造れるかと言う問題も検討しなければならない。
● 電気をどのように運ぶのか? などなど、技術的な問題などは、いろいろあるのだろうが別途よく考えてほしい。
● 鈴木清美さんのアイデアのこういう、碇方式は船長さんらしい発想でオモシロイが、これがいいのかどうかなども、むしろ衆知を集めて検討すればいい。
● 海上基地構想は、その下に眠る海底資源開発の基地にも繋がるはずである。 日本の面積は、日本が使える海の面積で考えると世界有数の大国なのである。
★この『海流発電構想』を果たして、菅さんはご存じなのであろうか?
是非とも、この『海流発電』という名前だけでも、届いて欲しいと思うのである。
今回、原子力発電所事故対応担当に指名された、馬淵澄夫さんは、間違いなく『潮流、海流発電』をご存じなのである。確か鈴木清美さんは、奈良の馬淵さんの事務所を訪ねられたこともあるはずである。 今回の任務は、特に原子力発電所の対応だとは思うが、より大きな視点で原発問題に対応してほしいものである。
この『潮流、海流発電』に一番理解を示しているのは公明党である。
そして自民党時代は、『原発一色』で、『潮流、海流発電』など持ち込むと、それこそ『原発利権』でイヤな顔をされたと言うようなことだったらしい。
そんな時代もあったのだろうが、今回の原発事故で今後の原発政策は難しいのだろうから、それに代わる『可能性』もある『海流発電』について、ぜひみなさんのご意見を聞きたくて、このブログをアップした。
この際、『国がそれなりの規模の予算を組んで、担当業界を決めてその可能性を検討すべきだと思っている。』
韓国人だが東大出の方がいろいろ援助されて、ここまで来ているので、技術的にはそんなにおかしなものではないと思っている。