希望屋 ~ren_ka ci=set~

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火星の人

2017年03月15日 20時45分08秒 | ▼マンガ・本

どうも、ren.です。
あ、いつの間にか「ドラマ弱虫ペダル」の再放送をしてら。
ということは、そろそろ2期か。楽しみ。

●「火星の人」 アンディ・ウィアー/ハヤカワ文庫SF
https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/87/35fc50bb419881f87c2a549341223fa1.jpg?random=a5d089e3db2a03d3cca8457f837ef419

先日、友人とレンタルDVDで映画「オデッセイ」を観て、大変面白かったので、積読していた原作を早速読んでみました。
結果、こちらも大変面白かったです。

大体のお話はこのPVで分かります。
でも、意図的なのか、いくつかウソ編集が混じっています。PV詐欺だー(w

"映画を観る前に原作を読む"か、"原作を読んでから映画を観る"かは、ある意味では永遠の命題です。
今回、前者のパターンとなったわけですが、結果としてそれがよかったです。
想像しづらい火星の光景や、各モジュールの形やイメージが分かりやすくなったからです。
リアルを追求する作品なだけに、この順番はお勧め。

まず、原作を読んでから思う映画の印象は、その再現の忠実さですね。
映画らしい演出における省略はありますが、原作を読むと、ちゃんとそれも踏まえてシーンを作った上で、観客への説明を省いていることが分かります。
映画ではディスコミュージックの曲目に違う部分があったり、古いホームドラマの動画が出てこないのは、権利の問題なのでしょうね。

日本語翻訳も原作の台詞や用語が反映されていますね。
こちらに訳者さんのインタビューがありました。
なので、吹き替えのイメージそのままで読み進めることが出来ましたよ。

ただ、原作では全ページの半分にあたるアレス4への旅は、映画ではバッサリ切られてますね。
ローバーの改造からスキャパレリクレーターまでの移動まで、それまで以上の期間となる火星時間で約1年かかっているのですが、映画では日数表記だけなので実感がわきませんでした。
しかも、その省かれた旅の行程が、また壮絶。読んでいてもドキドキしましたよ。
どうやら当初の予定では、この辺も映像化されるはずだったそうなのですが、尺の都合で省かれたらしい。
まあ、仕方がないか。

原作で最も評価したいのは、ハードSFなのにラノベ並みに読みやすいということ。
本文の大半は、ワトニーが行動を記録したログという設定になっていますが、その文章が大変分かりやすい。
サバイバルのために、科学者やミッションスペシャリストとしての知恵と技術が総動員されているため、難しい科学・化学の計算式や化学式が登場しがちなのですが、その辺はワトニーが計算・考慮した結果を分かりやすく"記録"してくれているため、理数系赤点の私でも、さらっと頭に入ってくる(w
SF小説では理論を理解するまで同じページを何度か読み返しがちですが、そういうことはまったくありませんでした。

また、映画のイメージ以上にワトニーがジョークや悪乗り好きなので、ハードで苦痛な展開であっても読み口が軽妙なのが救われます。
映画では画面に映されなかった、NASA長官が大統領に怒られていた文章はもわかるぞ(w

ここまで、ほとんど内容には触れていませんが、どちらの媒体もむちゃくちゃ面白かったという感想は分かってくれるのではないでしょうか。
久しぶりに観て・読んで深く満足したSF作品でした。

それにしても、最近のリドリー・スコットの映画は、あまり画面がけぶって煙ってないな(w

コメント
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