代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

このブログの過去の議論など

2008年09月19日 | その他
 ブログをはじめて4年。この間、小泉構造改革礼賛論者の方々や、熱烈な親米反中論者の方々から、「化石左翼」だの「時代から取り残された人」だの、さまざまな敬称を賜りつつ、よく罵倒されてきたものでした。
 でもブログのよいところって、コメント欄の議論が日付入りで記録に残ることですね。米国発世界恐慌がはじまった今、いよいよ世界規模でのエコロジカル・ニューディール政策を実践に移さねばと、決意を新たにしているところですが、その前にちょっと過去の議論で面白いものを再掲しておきます。


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2005年3月25日記事「米国への貢納体制を終焉させるために」のコメント欄での議論

Unknown (武井)    2005-06-17 14:09:37

  (前略)

 アメリカの傲慢さや資本主義の欠点は、もちろん私も認めるところです。
 しかし 日米という世界のGDPの半分弱を占める2大国の経済運営を仔細に検討すると、天変地異が起こらないことを条件に当面(15年~25年)は一段の経済発展が見込めこそすれ 経済破綻の兆候はありません。     
 日米の最大の課題は中国、北朝鮮の崩壊という冷戦最後の過程から人類をいかに守るのかということに集中する事になると思うのですが、いかがでしょうか。


返事が遅れ申し訳ございません (関)   2005-06-28 07:24:09

(前略)
北朝鮮に関しては早晩あの体制が続かないことに関しては私もそう思います。しかし、崩壊による悲劇の発生を回避するよう、統一コリアへとソフトランディングするような知恵を絞っていくのが近隣諸国の勤めだと思います。

 中国に関しては、農村部の農民はますます苦しく、事実、暴動が起きています。私も貧困地域の貴州省などで調査していますので、それに関しては非常に憂慮しております。しかし、それが体制崩壊につながるようなことはないと思います。

(中略)
 アメリカ経済は「破綻」というカタストロフィックな事態になるか否かはわかりませんが、ベトナム戦争後に疲弊した以上に、疲弊するだろうと思います。その結果、スーパーパワーたり得なくなるだろうと思います。年間6000億ドルという天文学的な貿易赤字を抱える国の通貨が、このまま基軸通貨でいられるわけがありません。この点、米国経済は15-25年は安泰という見方には賛同できません。これは世界観の違いというよりも予想の違いですので、議論しても水掛け論になってしまい不毛かと思います。今後展開される事実によって判断いたしましょう。

 私はハワイ侵略やフィリピン侵略に乗り出す以前の、米国の本来の国是である「モンロー主義」の伝統に回帰するのが、世界にとっても米国にとっても最も幸いなことだろうと思います。


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2006年9月25日付「キューバのソフトパワー」という記事での議論
ものすごく長い議論なので、米国経済と住宅バブルの部分に関してのみ抜粋して紹介します。


博士ですよね・・・? (オヴニル1)    2006-10-13 19:05:52

すいません,関さんの言っている内容がおかしくて,可笑しい(笑)のでついつい言葉が粗雑になっているようです.

>借金して浪費に励んでも、いずれ破産するだけです。

説明になっていません.


オヴニル1さま (関)       2006-10-14 12:23:32

>説明になっていません.

説明になっています。どこが説明になっていないのか説明してください。結局あなたは答えられないから、このような全く回答になっていない回答で誤魔化しているだけじゃないですか。
 米国の住宅バブルがはじければ自己破産者は山のように出ます。彼らはもう浪費は続けられません。以上です。これは今後発生する事実が証明します。


歴史的事例 (オヴニル1)     2006-10-14 17:46:06

>説明になっています。どこが説明になっていないのか説明してください。

あなたの自己完結した理屈ならそうなるでしょうね.
いわゆる「バブル崩壊」による経済の衰退は,需要を過剰に見越した過剰投資に原因があります.あなたは住宅部門の加熱を問題にしているようですけど,それってアメリカ経済全体に言える事ですか?
一部門の衰退がその国の経済全体に影響を与えるのであれば,ITバブルで遠の昔にアメリカ経済は崩壊してますよ?なんで,ITバブルでは潰れず,今の現状では潰れると言えるのでしょうかね?


オヴニル1さま (関)      2006-10-15 06:07:45

>なんで,ITバブルでは潰れず,今の現状では潰れる
>と言えるのでしょうかね?

 ITバブルが崩壊した当時、米国は財政黒字国だったのです。バブル崩壊後の景気対策として大量の米国債を発行し、日本や中国に買わせ、侵略戦争という「公共事業」を実施しました。それでクリントン政権時代の財政黒字の遺産を食い潰し、史上最悪の財政赤字と貿易赤字の更新を続け、ドルへの信頼を失墜させたのです。住宅バブルが崩壊したとき、誰がこれ以上の米国債の買い支えを行うのですか? 最後の可能性は日本の郵貯くらいですが、その資金にだって限度があるのですよ。


今"は"永遠"じゃないですよ (オヴニル1)    2006-10-15 20:22:41

>ITバブルが崩壊した当時、米国は財政黒字国だったのです。バブル崩壊後の景気対策として大量の米国債を発行し、日本や中国に買わせ、侵略戦争という「公共事業」を実施しました。

知ったかぶりがバレバレですよ.

戦争で景気回復(笑)?いわゆる今日の軍需産業は民生部門が大半です.イラク戦争時においては肝心の兵器の新規受注量増加に関しては皆無ですし(逆に予算削減で減少),戦費の殆どは周辺国への補給品や人件費に消えましたよ.その上,戦争による景気の先行き不透明から消費が冷え込んだ,すなわち"戦争は儲からない"のです.


オヴニル1さま (関)     2006-10-17 00:01:55

>すなわち"戦争は儲からない"のです.

 私に対する反論にも何もなっていないじゃないですか。私がいつ「戦争は儲かる」なんて書いたのですか? 人の言っていることを理解する能力に全く欠けていますね。
 ITバブルが崩壊した後、日本や中国は米国債をせっせと買って助けてあげた。その買い支えのお陰で相変わらずの旺盛な個人消費(=浪費)を維持できたのは確かなのですよ。
 しかし米国は、せっかくの資金の多くを、アホな侵略戦争に使ってしまった。だから借金は膨らむばかりで、ドルの信用も失墜した。次の住宅バブル崩壊の後はもうダメだと言っているのです。


施行できなきゃ無意味 (オヴニル1)    2006-10-17 22:52:08

>私に対する反論にも何もなっていないじゃないですか。私がいつ「戦争は儲かる」なんて書いたのですか? 人の言っていることを理解する能力に全く欠けていますね。

じゃあ,まともな文章を書いてください.この文章じゃ,「国債発行」「購入」「戦争」が連続した内容になっていますよ.
「バブル崩壊後の景気対策として大量の米国債を発行し、日本や中国に買わせ、侵略戦争という「公共事業」を実施しました。」

それに,現在は住宅バブルはとっくの間に収束傾向になっていますよ?なにせ現在の住宅金利が,既に住宅市場が加熱する以前(6.5%)の水準に戻ます.杞憂に終わってよかったですね.

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 米国の住宅バブルが崩壊したのは、この議論から10か月後のことでした。あれだけ私を罵倒しながら負けを認めさせようとしたオヴニル1さん。彼には、自分の負けを認めるいさぎよさはあるのだろうか?? 
 

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2 コメント

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ご無沙汰です。 (sugi)
2008-09-21 14:56:10
ほんと、文字って怖いですね。

でも、あまりいじめ過ぎるのは止めてください。と言おうかとも思いましたが、反省していればですね。魯迅は「水に落ちた犬は打て」と言ってましたしね。

先週は、アメリカ政府もようやく本格的対策を打って株価も底を打ったかに見えますが、本当の恐怖はこれからでしょうか。

政府の最後のカードでも、火事が収まらなければ、今度こそ本当のアメリカの破滅ですね。下手すれば、世界の。

これからどうなっていくか考えるのも怖いですが、考えないといけませんね。

今後も記事を楽しみにしています。
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sugiさま ()
2008-09-23 08:38:34
>でも、あまりいじめ過ぎるのは止めてください。

 この際、市場原理主義を煽り続けたマスメディアと知識人たちを、彼らが自己批判するまで徹底的に糾弾すべきだと思います。60年代に中国の文革を讃美したような左派知識人が許されないというのなら、それと同じ理屈で、中曽根政権以降、市場原理主義をあおり続けたマスコミ・知識人も許してはならないのです。

 思えば、80年代後半のバブルの頃からこの国の言論は崩壊していたと思います。日本のバブルの頃、彼らは「日本は豊かになった」などとノーテンキに浮かれていました。日本のバブルとその崩壊は、どう考えても「市場の失敗」であるのに、マスコミは「日本が規制だらけの社会主義だったから失敗した」などと、まったく真逆に倒錯した主張を行い、市場原理主義を煽り続けた・・・・。
 今の事態に至っても、彼らは自己批判もしない。彼らが自己批判もしないまま、こっそりと主張を変えて、居直るようなことは決して許してはいけません。

>今度こそ本当のアメリカの破滅ですね。下手すれば、世界の。

 グローバルでエコロジカルなケインズ政策の実施は世界を破滅から救うでしょう。それを実行させることが肝要だと思います。

 
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