代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

大学生はスノーデンの行為をどのように評価する?

2014年12月18日 | 教育
 大学の2年生向けのゼミで元CIA/NSAのサイバースパイで、組織の国民盗聴体制を内部告発して亡命したエドワード・スノーデンの行為を題材に討論してみた。

 まず、スノーデンが昨年イギリスのガーディアン紙の取材に応じた以下のビデオを視聴。(日本語字幕付きは、Democracy Now!のサイトより)

 http://democracynow.jp/video/20130610-1

 「スノーデンの行為をどう評価するか」を聞くと、21人中17人がその行為を肯定的に評価した。「悪い」あるいは「良くない」と答えたのは3人のみ。どちらとも言えないが1人。スノーデンの行為は大学生に圧倒的に支持された。まあ教材にしたのがスノーデンの言い分のみだったのも影響しているだろうが・・・・。

 何人かのコメントを引用しておく。

肯定的な意見(17人)

 
*アメリカ政府からは反国家・反政府と思われているが、アメリカを愛しているからこその活動であったと思う。

*正しい行動と思う。盗聴という行為はけっしてすべてが許される行為ではないし、それを秘密にしていたことは問題だと思うから。

*内部告発することでアメリカを変えようする意志があるのは良いと思った。

*CIAに狙われる可能性もあるのに暴露したのはすごく勇気のある行為だと思う。

*ふつう言いたいことがあっても、自分の生活が気になって話せないが、スノーデンは正しいことが言える人だと思った。


否定的な意見(3人)

*自分の利益を考えて判断していて、じつは国民のことは考えていないのではないか。

*スノーデンの行為は犯罪だと思った。


 しかしながら、この後、「もしあなたがCIAのスパイでスノーデンと同じ立場だったら、スノーデンと同じ行動を取りたいか」と聞いたら、多くの人々は「家族や恋人や高い給料を捨ててまで命の危険を冒すことはできないだろう」という回答だった。

 「スノーデンのような行動を取りたい!」と自信をもって高らかに手をあげたのはたったの一人。世界選手権への出場経験もあるレスリング日本代表の選手だった。やはり世界を相手に闘っているトップアスリートは一味ちがう。闘志あふれる彼らの姿勢からは、こちらも学ぶことが多い。
 
 

 


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