青龍神界鏡

次はまた首相してみんかお前。
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速記掲示板 その七百八十二

2022年11月11日 20時42分52秒 | 投稿

異空間技術は、アメリカにとっての異星人動態の意識を分析し続ける。
“ユタは、ネバダへの服従に固執しているが、実相は現在、ネバダを上回る優秀指標を析出中。
そして相変わらず絶望濃度が高し緊張が続くネバダは、ユタへ表示可能である、軽妙な懐柔態度を着想不可能続き。
一、候補となり得る態度案をネバダへ進呈すべきとの決議を採択。”
そして、ネバダの現況を、甚大標高緊張で、押す、力をデンバーが発揮してくる。
一連の描写全ては、実に全く透明であるも、厳として在る、言わば人間の気持ち、人間関係上の間合い、誰がこの祝賀会で裏社会との繋がりが匂うあの人間に、三曲も歌えと依頼したのか、との不満は言えんが、今は大勢の株主の傍でただ、嘘の微笑、との文明で起きる逼迫思考の渦へも、担当可能だった。
デンバーによる、押し、は指向性は伴わずだったが、とにかくネバダの気持ちを、云うに云われぬ、自己責任系落ち込みに至らしめる。
裏社会属性による舞台への登壇速度、歌唱開始直前で鳴りし聴衆の拍手音、嘘の微笑中らしき頬、これらとの高速選択、いずれかへの至らしめ、が押しの無指向性がまといし力だった、からだった。
異空間技術によるアメリカの深層意識への分析は、ネバダによる徴収喰らいを強いられる。
“対ユタ、デンバーどこぞと言わず、とにかく外界に対し、ネバダの苦境での喘ぎ声にて、懐柔を強いゆく何らかの術を、着想せしめる術を、ネバダに進呈すべし”。
本当に、いいのか、との丁寧聴聞段階を、ネバダは無数に経ていった。
大勢の軍人が、勤務中に奇怪、耳障り、嘲笑的印象な、動物の声が頭にこだます、と感じる。
見た事の無い、無能軍人印象の顔が放つは、意味を成さずなる、高速の口動き、無音、が即座に直感させるは、情けない自己責任状況を、周囲へ私情丸出しでの告白。
異空間技術は、軍人の驚愕に籠る知的誠実さを測定していた。
無能職歴、隠蔽作為、自認濃度を。
施工関連物資、放置場として在った、広大な講堂風体領域は、いつぞやかの内に、転送物受信区画として機能するに至っていた。
三週間おきに、十五名単位の一団が懐中電灯を手に監査に赴く。
彼らは、転送物を、施工関連物資と見紛い、存在に三度気付かずであった。
それは、人間言語には云うに云われぬ、何何のような、の連続発進を強い続ける、奇怪なる、商品観念の成立に向けての、疾走寸前観念形象だった。
牢獄のような、健康歩行器のような、石材運搬構造上演器のような、左右へ振幅式棒ハンドルの初期設定位置への回帰感慨紹介器と思われる、ような。
“ドッドッドッドッドッドッ”


例によって、異星人技術が濃く関わる重機が用いられ、この奇怪な形象機を保管場へ搬出しゆく。
“軍事組織へ連なる人間運営万象への、誠実提案具現物”の操作法を調査すべく、大勢の科学者が機器を検分していく。
この階層構成者は、異星人による転送物と、こうした物体の素性を解釈していた。
“使用法、目的は皆目、不明”。
科学者は途方に暮れる。
常識精神の疲弊は、この機器の一希望段階だった。
この段階を機器は、長く求めていた。
長期検分の果て、自己責任による、常識視座への無視意欲増幅状態、これの検知を異空間技術に強いる立ち位置に在ったのがこの機器だった。
新たな機器が転送されてくる。
空軍上層部が次に強いられるのは、組織、公的発行なる慨嘆だった。
新たな機器が転送されてくる。
空軍は次に、忸怩を呑む。
情けない私達、と情動にて認める。
追加、四段階を伴い、空軍は公的発行を強いられていく。
“逃げてはならない、軍人であっても、幼児の泣き声のように、立派意識を指摘されずとして、まとわりつかねばならない、人間の始原段階は、そう在るべきなのだ、これを嘲笑してはならない、機に出会っては、厳かさから遠きながら、ただ実践すべきなのだ。”
空軍は意識深部から、無力さへの涙仕草を、公的に、外界表示していくべし、と認めるに至っていた。
そして転送物の捉えを、変化させていく。
“異星人文明の配下機構、恐らく無人工場から転送されし物体であり、高度知性にて応じるべし、との意識の間隙を、必ず大刺激されてしまう、に終始し続ける。
異星人どうの、転送技術によりどうの、ではなく、もはやこれらは、自己にとっての外界感知への単純指示語、これ、の連射に素朴に立ち会ってきた、始原的IT観念、I,Tとの単純表記から成る、意識への手紙である。
ただ、素朴に在る、IT観念と、私達、空軍の組織意識は、どちらが世に対し、初期設定機能を純正に告白しているのか。
優劣は明白だ。”
こう、至る。
“ただ、新着らしきITのご在り様へ、空軍は無能の涙を隠さずのまま、ただ懸命にまとわりつくべし”。
さすれば、現在の世へ、最も忠良に在ると、自他に主張しつつ、かつ実際に忠良に振る舞い得る、空軍の在り様への、最短到達法を着想し得るであろう。
概括的に、異空間技術は、こうした類の組織意識への空軍の到達を待機し続けていた。
転送区画への転送が発生する。
縦十八米、横十四米、厚さ七十糎との、巨大な鈍く白い石膏の内側四割のみを占める、猫の絵だった。
空軍はもはやただ、猫の毛により、知性を心地良く舐め回されるがままだった。
二年二カ月にわたり、無数の転送物は和みを経て空軍の知性を舐め溶かしていった。
終わり。



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