後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

人は石垣 人は城

2008年01月07日 | Weblog
年末に徳島にも雪が降った
阿波富士とよばれる高越山(こうつやま)も冠雪した
わがアパートからの携帯カメラの望遠である

さて今年のNHKの大河ドラマは?
と聞かれても 全く知らないことに気付いた
ましてや昼の帯ドラマなど知るよしもない

中学校が目の前だったので昼ご飯は家で食べた
獅子文六さんの「娘と私」は中3のとき
帯ドラマの始まりである
チャンチャカチャカチャカチャンチャンチャン
「今日の料理」の軽快な音楽の前だったか後だったか…?
その頃「今日の料理」のディレクターをされていた女性と
後に仕事の関係でお知り合いになるとは夢にも思わなかったなぁ
中華料理では「料理の達人」のお父さんが
チョコンと平べったい帽子を被って
独特の抑揚のある日本語で解説されていた

大河ドラマスタートの「花の生涯」は高2のとき
滋賀県に関係していたこともあって記憶にある

昨年は武田信玄のようだったが関心が薄く
全く見ることも無かった
ただし民謡「武田節」は好きな部類に入る

甲斐の山々 陽に映えて
われ出陣に うれいなし
おのおの馬は 飼いたるや
妻子(つまこ)につつが あらざるや
あらざるや

祖霊(それい)まします この山河
敵にふませて なるものか
人は石垣 人は城
情けは味方 仇(あだ)は敵
仇は敵

《詩吟》
疾如風(ときことかぜのごとく)(注)
徐如林(しずかなることはやしのごとく)
侵掠如火(しんりゃくすることひのごとく)
不動如山(うごかざることやまのごとし)

つつじケ崎の 月さやか
うたげを尽くせ 明日よりは
おのおの京を めざしつつ
雲と興(おこ)れや 武田武士
武田武士

正規・パート含めて15名の課のうち
いろいろあって年末に3名が退職
そこに風邪等で2名が休み
こうなると正常には動かない
結局 夜の9時前まで作業が続いた

「人は石垣 人は城」
大きな石も小さな石のお陰で平衡を保っている
立派な石だけでは石垣にならない

さて来年は直江兼続が主人公とのこと
藤沢周平の「密謀」の一読をお勧めする


子年

2008年01月05日 | Weblog
子をネと訓読みするのは十二支のときだけ?
 
子はもともとは鼠を意味していなかったが
十二支は十干と組み合わせて
日付に始まり、年・月・時刻・方位を示していた
草木も眠る丑三つ時、子午線などは今も使う
これを分かりやすく普及するために動物を登場させた

昨年を象徴する漢字は「偽」だった
人が為すと書いてニセとは
言い得て妙と言うか、情けないと言うか、悲しいと言うべきか

不思議おじさんは息子の名に「為」を用いたことから
心穏やかならぬものが少し残った
調べると、「為」は「手」+「象」
野生の象を飼い慣らして手懐けること
人の手を加えて形を変えること
つまり人為であり、悪い意味ではなかった

為せば成る 為さねば成らぬ何事も
成らぬは 人の為さぬなりけり
と、見事に言い切った上杉鷹山は
「為せば」の言葉に
人として生き抜く積極性を込めている
江戸時代の超貧乏藩であった米沢藩を
産業振興で乗り切ろうとしたリーダーであってみれば
このように叱咤激励しなければ
人は動かなかったのだろう

作為となると、「偽」とほぼ同義語になる

「人」+「為」が、新たな価値の創造を表わす
そんな風に「人」が変わることは無いだろう
あるとすれば、文明の転換が必要だろう
産業革命以来、世界を席巻してきたヨーロッパ文明に
その力は無いと見る
(正月だからと言って、偉そうに!ネ!)

などと 寝言を言っている間に新年が明けた
残念なことに 洋上遥かに薄雲がたなびいていたので
「達磨朝日」は見ることができなかった
少し首の長い達磨さんだが、室戸岬近くのご来光
新年のご挨拶にお届けします。