後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

子年

2008年01月05日 | Weblog
子をネと訓読みするのは十二支のときだけ?
 
子はもともとは鼠を意味していなかったが
十二支は十干と組み合わせて
日付に始まり、年・月・時刻・方位を示していた
草木も眠る丑三つ時、子午線などは今も使う
これを分かりやすく普及するために動物を登場させた

昨年を象徴する漢字は「偽」だった
人が為すと書いてニセとは
言い得て妙と言うか、情けないと言うか、悲しいと言うべきか

不思議おじさんは息子の名に「為」を用いたことから
心穏やかならぬものが少し残った
調べると、「為」は「手」+「象」
野生の象を飼い慣らして手懐けること
人の手を加えて形を変えること
つまり人為であり、悪い意味ではなかった

為せば成る 為さねば成らぬ何事も
成らぬは 人の為さぬなりけり
と、見事に言い切った上杉鷹山は
「為せば」の言葉に
人として生き抜く積極性を込めている
江戸時代の超貧乏藩であった米沢藩を
産業振興で乗り切ろうとしたリーダーであってみれば
このように叱咤激励しなければ
人は動かなかったのだろう

作為となると、「偽」とほぼ同義語になる

「人」+「為」が、新たな価値の創造を表わす
そんな風に「人」が変わることは無いだろう
あるとすれば、文明の転換が必要だろう
産業革命以来、世界を席巻してきたヨーロッパ文明に
その力は無いと見る
(正月だからと言って、偉そうに!ネ!)

などと 寝言を言っている間に新年が明けた
残念なことに 洋上遥かに薄雲がたなびいていたので
「達磨朝日」は見ることができなかった
少し首の長い達磨さんだが、室戸岬近くのご来光
新年のご挨拶にお届けします。