後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

ひばり

2008年03月14日 | Weblog
ひばりがもう一月前から囀っている
(写真は借り物! 不思議おじさんにはとても撮れない)

うらうらに 照れる春日(はるひ)に ひばり上がり 心悲(こころがな)しも ひとりし思へば (大伴家持 万葉集 巻十九 四二九二)
*ひばりは心悲しさを催す鳥だったらしい

ひばり上がる 春へとさやに なりぬれば 都も見えず 霞(かすみ)たなびく
(大伴家持 万葉集 巻二十 四四三四)
*ひよっとしたら黄沙のせいだったかも。

「ひるめしを食べに下(おり)たるひばりかな」小林一茶
*現実の生活・金銭へのすさまじい執念をもった
 一茶の人間像を藤沢周平の小説で知ると
 一茶の句もまた違った様相に見えてくる。
 旅の途中で空腹に苦しんだ一茶は
 虫を食べに降りたひばりに羨ましさを覚えたのかもしれない。
 のんびりした単なる鳥の観察の句ではないだろう。

雲雀と書いて「ひばり」と読む
ところが語源的には「日晴」であるという.
晴れた日に天高くなくからとのこと
確かに雨の日には鳴かないが これはひばりに限らない
それに「雲雀」の字を充てた経緯も判らない

しかしまた「日晴」も鳴き声に由来しているという
ピパリ・ピパピパ・ピパリ・ピパリを聞きなしたとのこと
ハービバノンノン まるでドリフみたいな話

実は昨夏に怪しげな鳥の鳴き声に戸惑った
そしてたぶん間違いのない推論の答えがひばりだった
ビィーン ビィーン と
よく響く天井の下で手を鳴らしたときのような不思議な鳴き声だった

ひばりは上がるときと、滞空時と、下に下りるときで
鳴き声を次々に変えるらしい
30種類以上の鳴き声を持つ個体もいるらしい
親や仲間や他の鳥の鳴き声を学習するらしい

そういえば、鳥の名には接尾語がある
すずめ、かもめ、つばめなどの「メ」と
ほととぎす、からす、かけす、うぐいすなどの「ス」である

スズメを捕まえて焼いて食べたことがあるが
まるで骨だけで肉らしきものはなかった
どこに翅を動かすエネルギーがあるのだろう
バイオミミククリでも話題にならないのだろうか
http://www.japanfs.org/ja/biomimicry/index.html