膀胱鏡検査と若い看護師

2023年01月05日 | 健康・病気

今日は、私が大学病院の泌尿器科で膀胱鏡検査を受ける日でした。
昨年の1月に4回目の経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)を受けた。
その後、BCG注入療法をされて、7月30日に膀胱鏡検査をして腫瘍がないことが分かった。
その後11月に診察を受け、今日再び膀胱鏡検査ということになった。
そのときから今日のこの日が来て欲しくなかった。
膀胱に内視鏡を入れられることだって厭なのに、そのあと結果をいわれる。
そのことを考えると辛いんです。
もしまたがんの再発があったら、5回目の手術を受けなくてはならない。
2021年12月03日九想話「20211202」に、膀胱がんの再発のことが書いてあり、
2021年12月16日九想話「がんとの長いつきあい」でその後のことが分かる。
そういうことで昨年1月にTURBTを受けることになった。
私はそのときかなり落ち込んでいた。
それまで3回もその手術をしているんです。

今日私は、家を8時過ぎに出た。
病院には8時40分に着いた。
私の診察予約時間は10時です。
採尿をして私は、4階の泌尿器科の待合室に8時50分に坐っていた。
私は持ってきた単行本を取り出して、10時まで本を読もうと考えた。
ところが9時10分に私の番号が呼ばれた。
(おかしいな?)と思いながらも診察室に入った。
やはり私だった。
「今日、膀胱鏡やるから外で待っていて」と先生がいう。
私は診察室を出て、膀胱鏡室の前に立っていた。
すると5分ほどして若い女性の看護師が私を呼んだ。
私が膀胱鏡室に入ると看護師が、
「ズボンとパンツを脱いでここに坐って下さい」という。
私は一瞬この20代と思われる看護師の前で、パンツを脱ぐことはためらわれた。
しかし、膀胱鏡検査をするためには、パンツを脱がなくてはならない。
これまではいつも中年の看護師だった。
ジーンズとももひきとパンツを脱いで膀胱鏡台に坐ろうとしたら看護師から、
「この紙は身体の上に置いて下さい」といわれた。
私はその薄い紙の上に坐ろうとしていた。
横にあったバスタオルを腰に載せようとしたら、看護師が取り外した。
前にやってくれた中年の看護師は、バスタオルを掛けてくれたんだけどな。
てきぱきとした若い看護師の動作に、私はされるままにしていた。
「足を上げます。消毒します」
私のそこを看護師がアルコールで消毒した。
私が若かったらこれはダメだろう。
しかし、私は70歳の老人だった。
医師が来て、麻酔を尿道に注入した。
「麻酔が効くまで、10分ほど待って下さい」と看護師がいう。
私はすっぽんぽんの下半身を天井に向けた状態で、10分ほどいろんなことを考えていた。
(がんの再発があったら、また手術だな。まいったな。もうしたくない。
 いや、昨年7月までのBCG注入療法はキツかった。あれはBCGが効いていたからだ。
 この半年、頻尿ではない。ということはがんは膀胱にないってことだ)
なんてことをウジウジ、グダグダ考えていた。
10分たって医師が来た。
看護師と軽口をたたきながら、膀胱鏡検査を始めた。
私もディスプレーを見る。
膀胱鏡が膀胱に入っていく。
私の膀胱の中が見える。
腫瘍のようなものは見えなかった。
「赤いところがあるが、腫瘍はないねぇ」
それで膀胱鏡検査は終わった。
看護師が膀胱鏡台を操作して私の足を下ろしてくれた。
そのとき私は看護師に話しかけていた。
「あぁ・・・、腫瘍がなくてよかった」
「よかったですね」と若い看護師がいってくれた。
私は、膀胱鏡台から降りて下着をつけジーンズをはいた。
オシッコがしたくなり、急いでトイレに駆け込んだ。
以前、ズボンをはくときにオシッコを漏らしたことがあった。
そのあと急いで、看護師に溲瓶を借りたこともあった。
もう私は、膀胱鏡のベテランになっている。
もう一度診察室に呼ばれて医師の説明を聞いた。
次は2月に診察するといわれた。

診察室を出て、エレベーターで1階に降りて会計のところに行って番号札をもらう。
私は自動精算機の前のイスに坐り、妻と茨城のがん友にLINEを書いた。
「膀胱鏡検査の結果、再発なし」
自動精算機の番号札に書いてある番号の計算が終わったという表示を見て、
自動精算機で診察費を払って病院の建物を出る。
今日も快晴だった。
その青空を見て、再発がなかったことを喜んだ。
ただ、喜んでもいられない。
5年再発がないことを祈るしかない。
それまでは、がん再発の恐怖に耐えようではないか。

コメント
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