悩む力

2013年02月05日 | 健康・病気

先週、「悩む力」(姜尚中著 集英社新書)を読み終えた。
姜尚中(カン サンジュン)と私のちがいを考えた。
彼は1950年生まれで早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。
東京大学大学院情報学環教授。
私は1952年生まれで茨城県立高校卒業。15回以上(正確なところ不明)零細・中小企業を転職。
現在、長野県のある施設で働いている。
私は彼より2歳年下で、学歴は高卒です。
歳は2歳しかちがわないけど、学歴は大きくかけ離れている。
なさけないくらいです。
このちがいはなんなんだ。
この本を読みながら、そればっかり考えていた。
私の父は農業をしていた。
3人の姉は中卒で、兄と私は男だからと高校だけは行かせてくれた。
私は、大学に行くということは、まったく考えない高校生だった。
高校を出て就職したが、やはり大学に行こうと翌年夜の予備校に入り、
自分で働いて夜の大学に行こうとしたが、自分の学力のなさに気づき受験勉強から逃げた。
それから生きるためにしたくない労働をしてきた。
行くところ行くところ会社が傾き、
双子の息子たちを育てるため少しでもいいところに転職するしかなかった。

姜尚中と私の“悩み”のちがいを考えたくてこの本を読んだ。
私は、テレビで観るこのひとが好きで、このひとの考え方が好きでした。
こういう友人がいたらいいな、と思っていた。
でも、無理ですよね。
高卒男と東京大学大学院情報学環教授じゃ、話にならない。

若い頃の姜尚中は、在日として生まれたことで、アイデンティティの問題が大きくからんで、
「私は何者なのか」「私は何を求めているのか」「何のために生きているのか」
「私にとってこの世界は何なのか」「私は何から逃れようとしているのか」
ということを悩んだそうです。
そして、夏目漱石とマックス・ウェーバーを読むようになった。
姜尚中があることがらで夏目漱石の小説を取り上げると興味深かった。
私も漱石をも一度読んでみようかな、と思う。

私の高校のとき現代国語を教えてくれた先生が、夏目漱石が好きだった。
高校のときのいろいろな科目の授業は覚えてないが、
この先生の現国の授業で教えてくれた、漱石のいう「則天去私」のことは忘れない。

この本のいろんなことを書きたかったが、私には無理です。
夏目漱石の小説をも一度読み直そうかな、と思います。

 

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