下のグラフは2014年までに、都内で耐震改修工事を実施した例です。これらのマンションの全てが、1981年以前に旧耐震基準で建設されたものです。建物の耐震性能を表す指標でIs値というのがあります。Is値が0.6未満ですと、現在の耐震基準に対し、耐震性能が不足していて、改修の目安になります。
これらのマンションの改修前と改修後のIs値の変化につきましては不明ですが、それぞれが自治体の助成を受けていますので、耐震診断を行ってIs値を出し、0.6以上になるように改修されたものと思われます。耐震改修の方法については、壁や柱の補強、地下にコンクリートスラブの新設、免震装置の設置等になっています。免震装置の設置は効果があると思われますが、下の例では、工事費用は3億円、そのうちの助成金は8,350万円、そうなるとマンション側の負担は約2.2億円。45戸で分担すると、各戸500万円となります。これだけ負担できるケースは極めて稀と思われます。もう少し安価で耐震効果がある技術の開発が待たれます。
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