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24時間換気、使い方を考えて!

2020年08月31日 22時10分24秒 | 住まいのワンポイント

建材で使用されている化学物質が人体に悪影響を与えるシックハウス症候群が、社会問題になりました。その深刻さを受け、平成15年、建築基準法に主に以下の2つの設計条件が加えられました。
①内装仕上げの制限:化学物質の含有量に従い建材を等級化して、その等級に応じて使用制限をする。
②居室の換気設備の義務付け:居室(リビングや寝室)に給気口を設ける。
写真はマンションのリビングの壁にある給気口(紛らわしいですが吸気口とは書きません)です。いくつかのタイプがありますが、この給気口は、手で押すと三段階で開いて行きます。給気口から外気を取り込み、浴室天井裏に取り付けられた換気ファン装置によって排出されます。これは、排気を強制的に機械で行いますので、機械換気と呼ばれます。
換気の能力も規定されていて、2時間で部屋の全ての空気を交換する、という設定になっています。ですので、部屋の大きさによって、給気口の面積は変わります。これは最低条件ですから、実際に付けられる換気ファンの能力は倍くらいあります。従い、24時間換気のスイッチを入れれば、相当な勢いで空気が入れ替わることになります。
24時間換気と言う呼び名からして、24時間365日回す、と取れますが、冷房時、暖房時、ファンを回せば、折角の冷えた空気、あるいは暖めた空気がどんどん外へ出されてしまいます。つまり、ファンを回す為に電気を消費し、エアコンや暖房の能率も落としていることになります。また、雨の日では、湿気の高い空気をわざわざ取り入れてしまうことになります。換気は大事ですが、窓を開けること、窓を開くことが出来なければ、給気口のカバーを開いておくだけでも、自然な換気は出来ます。24時間換気設備の設置は義務付けられていますが、使用は義務付けられておりません。節電のためにも、機械換気ではなく、なるべく自然換気を使うことも必要と思います。(0912)


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