写真は、58階建てタワーマンションの23階の南向きの部屋です。写真を撮った時刻は午後2時、廊下の向こうのリビングの窓には、太陽がサンサンと輝いています。でも、ドアが開いている手前右側の洋室は、窓があるのですが、夜のように暗いです。この洋室に入ってみますと、照明を点けなければほとんど見えません。
タワーマンションの場合は、ほとんどが内廊下となります。内廊下側の上の屋根は空いているのですが、高層のため、下の方の階では、廊下側の部屋までは、ほとんど太陽の光が差し込んできません。廊下側の洋室は、子供部屋になることが多いと思います。昼でも夜のように暗い部屋は、子供には、ちょっとカワイソウな気もします。
パンフレットでもモデルルームでも、このような状況はなかなか把握出来ないと思います。内廊下型のターマンションでは、下層階の廊下側の部屋の採光につきましては、注意が必要となります。このような暗い部屋を作らないために、採光を考えて設計しているタワーマンションもあります。(710)
マンションを購入する際は、バルコニーから見える眺望も大事です。眺望を売りにしている高層マンションも数多くあります。でも、契約する時には、建物はまだないケースが多いので、実際にどういう眺望かは確認できません。こんな感じかな?と想像して部屋を決めなくてはなりません。そんなことを考えて、売主は、契約時に、CGで窓から見える眺望も紹介しています。例えば、30階の部屋からは、港、橋、街並み、こんなに素敵です…と。
でも、ここで注意をしなくてはならないのは、CGでチェック出来るのは、昼間の眺望だけという点です。窓から見える、昼間の眺望と夜の景色、これは全く異なります。一日の半分は昼、半分は夜です。ですので、昼間の眺望だけでなく、夜の景色も重要となります。夜の景色で確認したいのは、特にネオンです。
写真は、内覧会の時に高層マンションの部屋から撮ったものですが、素晴らしい眺めです。でも、手前には、いくつかの倉庫が並んでいます。倉庫の屋上や壁などには、ネオンの看板が据えられています。夜になりますと、これらのネオンが目立つ色で点滅します。これが、夕暮れから朝まで続きますので、気になってしまう場合もあるでしょう。夜の景色というのは、暗くなってみないと分かりません。お部屋からの眺めは明るい昼間だけでなく、夜も確認してみることをお勧めします。
写真はマンションの内覧会で撮りました。ご覧になって頂きたいのは、ベランダの手すり壁に取り付けられた3本の物干し金物です。一般的には、物干し金物は2本です。手前側の2本の物干し金物は普通の長さで、奥の1本は少し短めとなっています。
多くのマンションの内覧会に立ち会ってきましたが、ベランダに3本の物干し金物があるのは初めて見ました。でも、これなら便利です。特に小さなお子さんがいる場合には、洗濯物を干すところが多いのは助かります。使わない場合には、折っておけばそれ程邪魔にはなりません。細かいことですがグッドアイデアと思いました。ベランダは共用部になりますので、勝手に物干し金物を付けることは出来ません。マンション全体で、最初からこうなっていれば、問題はありません。(5713)
写真は、オール電化マンションの内覧会で、貯湯タンクを撮りました。オール電化マンションでは、夜間の安価な電気を使って、夜の間にお湯を作って、このタンクに貯めておきます。朝になって、お湯を使い始めますので、家族4人であれば、1日の使用量、容量約400㍑、湯の温度は80度、朝までにこうなっているわけです。
ここでご覧頂きたいのは、この貯湯タンクがリビングに面し部屋の中にあることです。熱いお湯を入れておくタンクですから、周りは断熱材で巻かれていますが、熱は外に発してしまうでしょう。冬は暖かくて良いでしょうが、夏の暑い時には、エアコンの効き目がどうなんだろう?とも思います。また、先日のような大きな地震が来た時など、転倒することは無いでしょうが、安定性に不安を感じます。
設計者も部屋の外のバルコニーや玄関の外側に設置したかったけど、止むを得なかった、と考えていることでしょう。オール電化のマンションには、必ず、この貯湯タンクが、どこかに設置されます。このタンクがどこにあるのかも、マンションの購入時にチェックしてみて下さい。私としては、部屋の外に置かれている方が良いと思っています。(92)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところはリビングと洋室とを間仕切るための吊り戸の最下部です。ここには吊り戸が4枚あって、使用しない時には、収納できるようになっています。写真は、その4枚を収納に入れた状態です。ここでご覧になって頂きたいのは、白い矢印で指したフランス落しと呼ばれるフックです。フランス落しとは、吊り戸側に棒状の金具、床側にはその金具を受けるものがあって、それで吊り戸等を固定しておくものです。
吊り戸は、上から吊っているだけですから、地震時には揺れてしまいます。大きな揺れで、吊り戸が外れたりしたら大変です。ですので、吊り戸を閉めている時も、開けている時も、フランスを落しを使って、固定されていると安心です。写真のケースでは、収納している時でも、フックを掛けて固定出来るようになっているので、良い例としてご紹介させて頂きました。一般には、閉めている時はフックを掛けられるようになっている、でも、収納する時には、フックが無い場合が多いです。購入されたお部屋に吊り戸がある場合、この部分がどうなっているかも確認して下さい。(426)
写真はマンションの内覧会で撮りました。このお部屋の洗面所には、手洗い器が2ヶ所並んで設置されています。朝の忙しい時など、手洗い器が2ヶ所あれば便利です。でも、掃除が面倒と言う人もいることでしょう。
さて、ここでご覧頂きたいのは、タオル掛けです。手前の手洗い器には、写真には、写っておりませんが、タオル掛けが右側の壁に設けられています。でも、向こう側の手洗い器の壁には、タオル掛けがありません。このままの状態では、向こう側の手洗い器で手を洗ったら、濡れた手を拭くためには、こちら側に手を持ってこなければなりません。これでは、折角、朝の忙しい時に、並んで顔を洗うことが出来ても、不便になってしまうでしょう。
元々の設計では、こうなっていますが、これでは、片手落ちと言えましょう。手洗い器が2ヶ所あれば、やはり、タオル掛けも2ヶ所設置すべきです。手洗い器とタオル掛けは切れない関係にありますから。内覧会では、これでは不便と言うことで、売主に向こう側にもタオル掛けを付けてくれるように要求したところ、売主も了解しました。(939)
写真はマンションの内覧会で撮りました。リビングから窓の方を写しています。ここでご覧頂きたいのは、上の大梁と書いてある部分です。柱は上部をつなぐ梁がないと倒れてしまうので、必ず梁でつなぎます。柱と柱の上部をつなぐ梁を大梁(おおばり)と呼び、大梁と大梁とをつなぐ梁を小梁(こばり)と呼びます。これは、大梁ですので、向こうに柱があります。
一般には、柱と大梁とは、建物の外側に出る場合が多いのですが、このように、大梁が部屋の中に入って来る場合もあります。このような構造をカーテンウォール、外から見ると、柱や壁がなく、カーテンのように見えるので、そのように呼びます。
カーテンウォールの場合、大梁が部屋の中で下がってきますので、眺望にも使い勝手にも影響します。間取り図を見て、柱が部屋の隅ではなく、内側に入って来ている場合には、大梁も部屋の中に入ってきますので、注意が必要となります。天井が、その部分だけ、相当に下がってくるという点です。
一般に、天井高は2.4~2.5mですが、その部分だけ2m前後の、下り(さがり)天井になってしまいます。このような部屋を購入する場合には、ここの部分の天井高がどのくらいになるのか、確認した方が良いでしょう。特に、背が高い人が家族にいる場合には、注意が必要となります。梁は建物の構造上なくてはならないものですので、欠いたり、削ることはできません。(12)
写真は、マンションの内覧会で畳を上げてみたところです。畳の下には、厚さ2㎜程の青いクッションシートが敷かれています。シートの下には、床のコンクリートが見えます。このコンクリートの部分を床スラブと呼びます。この床スラブの厚さは21㎝で、内部には鉄筋が入っています。このように、床の仕上げ材である畳やフローリングを、直接床スラブに載せる方法を直床と呼びます。もう一つの床の作り方は二重床です。二重床とは、鉄筋コンクリートの床スラブの上に短い束を立て、その上に下地を敷き並べ、畳やフローリングで仕上げます。コンピュターのアクセスフロアと同様に、フロアと床スラブの間を空ける作り方です。直床の場合には、フロアと床スラブの間に空間はありません。
写真の直床のスラブは21㎝と書きましたが、その内の20㎝は骨組みとしての床で、1㎝は仕上げのモルタルとなっています。この1㎝の仕上げモルタルはセルフレべリングと呼ばれるもので作られます。セルフレべりング、即ち、自分で平らになります、という事です。これは、モルタルに油のようなものを混ぜ、ドロッとした状態にして、床の上に流しておけば、次の日には、水平で硬くなっている、というものです。このように物理的に床の表面を水平にしてしまうので、ビー球を置いても、転がってはいきません。
また、写真の床スラブの上に置かれている畳は、化学畳と言われるもので、畳表は樹脂(い草や和紙の場合もある)、畳床は発泡スチロール、底にはシートが貼ってあります。直床の洋室の場合には、フローリングをそのまま床スラブの上に敷きます。フローリングは木材ですので、その上を歩くと床スラブにぶつかって音がしてしまうので、防音のため、フローリングの底面は、5㎜程のクッション材が貼られています。その為、このような床材の場合は、どうしても、上を歩くと、フワフワ感があります。マンションを購入する際には、自分の部屋の床の構造が、直床なのか、二重床なのか、確認すべきです。(78)
まず、外から来る音についてですが、建物の環境次第です。鉄道や道路が近くを走っていれば、その音を防ぐために、遮音等級の高い窓ガラスやサッシを使わなければなりません。サッシの等級には、等級なしから、等級ありのT-1からT-4まで5等級あります。T-1等級というのは、25等級とも呼ばれ、25db分、外からの音を遮断します、ということです。要するに、外の音が80dbであれば、窓を閉めると、室内では80-25で55dbになります。T-2、T-3,T-4と遮音性能は上がっていき、それぞれ、30db、35db、40db分、遮音するようになります。但し、T-3以上は、合わせガラスや二重サッシになるなど、普通の窓ガラスではなく、特殊な形態になっていきます。

騒音に対する建物の仕様としては以上のようですが、大事な点は、建物の環境と部屋の平面計画と思います。特に、自分の家の寝室の隣がどうなっているのか、これらを全体図面でチェックすべきです。(01)
写真はマンションの内覧会で撮りました。ご覧頂きたいのは、2本の金属の柱で支えられているキッチンカウンターです。このカウンターは標準でこうなっています。これだけカウンターが広ければ、何かを作る時でも便利でしょう。朝、忙しい時には、椅子があればここで朝食もできます。
対面キッチンになりますと、シンクの関係で、どうしても、カウンターが高くなってしまいますが、背面になりますと、このように低くて使い易いカウンターとすることができます。お母さんがお話をしながら、おやつを作る、子供が座って待っている、楽しそうな風景が浮かんできます。(72)
写真はマンションの内覧会で撮りました。玄関ドアを相当な力で押し開いたところです。ここで気になるのは、玄関ドアの開き角度です。開き角度を見た感じでは、せいぜい80度程と思われます。この玄関ドアは180度近くまで開けても壁に当たりませんので、なんで、このような開き角度に設定したのか、理解に苦しみます。
普段の生活では支障はないと思いますが、問題は引っ越し時です。マンションですから、玄関から全ての荷物を入れなくてはなりません。ここの幅がネックになって、荷物が運び入れられなくなる可能性があります。玄関ドアは壁にぶつかるなどの支障がないなら、開き角度は120度くらい欲しいものです。そうすれば、玄関の枠の内法幅いっぱいまでの荷物が通せることになります。マンションを購入する際には、モデルルームや間取り図で、玄関ドアの開き角度も確認して下さい。(211)
マンションは管理を買え、とも言われます。新築されたマンションでも管理が悪ければ、価値が下がっていってしまう、ということでしょう。新しく建設されたマンションが住民に引き渡されますと、住民が管理組合となって、共用部の管理を行っていきます。管理組合と言っても、最初は、住み始めるのもバラバラだし、住民も建物を理解しているわけではありません。これでは、引き渡しが済んでも、管理組合は、建物の管理は出来ないので、通常、管理委託内容や管理会社は、売主が決めています。通常、最初の管理契約は、期間1年間、業務は、①事務管理業務(管理費や修繕費の保管と運用) ②管理員業務 ③清掃業務 ④設備管理業務です。これらの業務に対し、売主は管理費を算定し、マンションの契約時に管理費を買主に示します。
初の管理会社も管理費も、売主が一方的に決めたものとなっていますが、これは、新築マンションの現状を考えると仕方がないでしょう。通常、最初の管理契約は1年間ですので、それ以降は管理組合が主体性を持って、管理契約を締結していくことになります。最初の管理費、管理委託契約、管理会社、これらは全て売主が決めているので、1年間の状況を見て、最初の管理委託契約の更改時には、必要なところは修整して行く必要があります。場合によっては、管理会社を変える、ということもあるでしょう。
住民として、マンション管理に携わるのは面倒なものです。でも、管理費として月々払っているお金の使われ方を確認するのも大事なことです。それには、先ず、現在の管理契約の内容を知ることが基本になります。そして、契約に従って業務が為されているか、この業務は必要なのか、契約形態はこれで良いのか、これらを考えることによって、充実した管理契約になり、また、無駄な管理費も削減されていくと思います。(7113)
この部屋は4階です。窓の向こうには、コンクリートの高い擁壁がドンとそびえています。バルコニーに出て見ると、擁壁の高さは、ちょうど目の高さぐらいです。擁壁の上は緑豊かな雑木林となっています。でも、擁壁が視線の高さまであるので、窓から景色を見ても、ほとんど下の擁壁が目に入ってきて、綺麗な緑を楽しむことが半減してしまいます。
この部屋の買主は、この林の四季折々の風景を、4階であれば楽しめると思って、この部屋を買いました。でも、購入を決めてからも、窓からの景色が気になっていたので、工事中も何度も建築現場に来て、様子を確認しようとしました。しかしながら、工事中ということで、見ることは出来なかったそうです。そして、内覧会の日に、初めてこの景色を見ることが出来ました。この景色を見て、これでは…と落胆してしまいました。結局、4階では満足出来ず、5階の同じ位置の部屋が空いていたので、5階に移ることになりました。
このように、外の景色も含めて家をパンフレットだけで選ぶことはとても難しいものです。特に、この部屋のように、敷地が傾斜地で、山を切ってある場合には、窓から見える実際の景色を想像することは困難でしょう。このような場合は、モデルルームに行った際などに、図面を見せてもらい、建物だけでなく、建物の周りの状況、日照の状態、敷地の造成の方法などを、売主に確認してみること、また、建設中の現場に時々足を運んで、状況を確認することも大事だと思います。
最近のマンションの傾向として、共用部に凝ったものが多くなっているように思います。ロビー、スポーツ施設、ゲストルームなど、部屋以外のところをPRする傾向にあります。ロビーに入ると、天井の高さが10m、冷暖房完備、明るい照明、エスカレーターでエレベーターホールへ、まるで豪華ホテルのようなマンションもあります。豪華なのは良いですが、この分、管理費もうなぎ登りに上がっていきます。
写真は、内覧会で訪れたマンションのロビーです。奇異に思ったのは、写真中央に写っている天井までの棚です。天井高は、7m程あります。天井まで棚になっていますので、何かを置くように考えたのでしょう。でも、人間の手が届くのは、せいぜい、2mぐらいまでです。高さ2m以上の棚の部分は使いようがありません。上部も棚ですから、何でも置けますが、地震でも来れば返って危険です。また、上の棚の部分に溜まったホコリは、どのように掃除をするのでしょう。この棚を見て、何を考えて?と思いました。
マンションの共用部のあり方、これは単純ではありません。パンフレットに豪華なロビー、スポーツジム等があれば、見栄えは良いですが、住み始めてみると無駄と思えるようになるものもあるでしょう。私は、共用部は、必要最小限、なるべく住民の負担も少なく、これで良いと思っています。(91)
写真は、マンションの内覧会で撮りました。ここでご覧頂きたいのは、物干し金物と避難ハッチの位置関係です。この位置関係では、ハッチの上に乗らないと洗濯物が干しにくい状態です。ハッチの上には、なるべく乗らない方が良いです。また、ハッチとバルコニーの床とでは、7㎝ほどの段差があるので、ウッカリ上を見て、洗濯物を干していたら、けつまづく恐れも高いです。
マンションでは、部屋によっては、このような避難ハッチが付きます。部屋で火災が起きた場合には、バルコニーの隔て板(隣戸との仕切り板)を破って、バルコニーに沿って避難し、避難口から下の階に避難していきます。ハッチの上は、原則、乗らないで下さい、という表示があります。これは、ハッチの上に乗って、ハッチの形が変わり、万が一の時にハッチが開かなくなったら困るからです。
それでは、物干し金物の位置をずらせば良いのでは、と思いますが、これが、単純ではありません。避難口ですから、消防法が絡んできます。消防法では、避難口の上の階と下の階との位置関係、また、物干し金物との位置関係などが複雑に絡み、万時OKとはなりません。避難ハッチがあるお部屋を購入されましたら、図面やモデルルームで、ハッチの仕様、そして物干し金物との位置関係を確認して下さい。(11.1)