ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

セカチューぽく

2014年05月29日 02時30分48秒 | 教育・指導法
これは2004年の通信「ドリーム」に書いた、小説の書きはじめ(苦笑)

当時、大ヒットした「世界の中心で愛を叫ぶ」っぽく書いたものだ。

ただし、続きは書いていない(笑)

一応、記録として残しておこうっと。




【小説 僕のメールが鳴るときに】

作 長坂徳久

 朝、目覚めたとき、なんともいえない幸せな気分になれる。

 それは、目が覚めて最初に思うのが君のことだから。

 どんなに夜更かしをした次の日でも、目覚まし時計をたたきつけた後でも、口うるさい母親にたたき起こされたときでも・・・・・目覚めた

あとはすぐにその幸せな気分になれる。


 僕と美月が出会ったのは、去年の春、2人が高校に入学した日だった。

 知り合ったのは同じクラスになったから。僕たちは今高校2年生。2年間クラスメートとして同じ教室で過ごしている。

 僕がこの高校を選んだのは、家から近かったからというただそれだけの理由。

 僕たちの高校は進学校とはいわれていても、すこぶる頭のいい連中が集まっているということでは決してない。かといってクラブ活動に力を

入れている学校でもない。そんな校風を反映しているかのように、僕もまた特に勉強ができるわけでもなく、取り立ててスポーツが得意なわけ

でもない。

 美月は、勉強もスポーツもよくできる優等生だ。でも優等生によくありがちな「性格が悪い」というタイプではなく、そして、ひがみから

「あの子って性格が悪いよね」と周囲から噂を立てられるタイプでもない。少なくとも美月のことを悪く言う奴には僕はまだ出会ってない。


 僕たちはあることからメル友になった。そして、実は毎晩2人で1時間以上もメールのやりとりをしている。でもそんな僕たちの関係をクラ

スの誰も知らない。だって、僕たちは学校ではごく普通のただのクラスメートだから。


 だけど、僕が美月のことを好きなことは間違いない。それは、僕が僕であるという事実と同じぐらいに疑いのない事実だ。そして、好きだと

思うたびに胸の下のあたりが苦しくなることを僕は経験している。

 そのことで、胃というものがそのあたりにあるということ。そして、これがおとなたちがいう「愛している」ということなんだろうというこ

と。この二つのことを僕は17年間生きてきて最近初めて知った。

 でも、美月が僕のことをどう思っているのかはまったくわからない。それは、この世界にUFOが本当に存在するのかどうかというぐらい、

それぐらいわからない。(続く・・・・?)



※2004年(当時36歳)まときに書いたものです。はずかしい~


これも2009年の通信より

2014年05月29日 02時14分32秒 | 教育・指導法
これも2009年の通信「ドリーム」より。


少林寺拳法  橋本西支部 道場通信
ドリーム No.646
発行日 2009年4月2日(火) 発行・文責 長坂 徳久







【H、感動したぞ!】

次は昇級試験合格後の作文です。長坂は読んで、感動しました。

「ぼくと少林寺拳法」

橋本西道院  K・H(小3)


1年生の時ぼくは少林寺拳法をならいました。ならおうと思ったのはおにいちゃんがやっているすがたをみてすごくかっこいいと思ったからです。

はじめはけいこがかんたんだったけどだんだんむずかしくなってきました。

こんなことがありました。

友だちが一人の友だちに「お前は来たらあかん。ひろき、あっちで遊ぼうぜ」と言われたけど、ぼくは「そんないじわるなやつとは遊べへ

 ん」

と言って遊びませんでした。

少林寺拳法で弱いものいじめをしないと教わったのですぐに言うことができました。

友だちとは今もずっとなかよしです。少林寺拳法をしていなかったら言えなかったと思うし、友だちともなかよくなれなかったと思います。

少林寺拳法はぼくに大切なことを教えてくれました。少林寺拳法はこれからもがんばります。

2009年の通信「ドリーム」より

2014年05月29日 02時07分40秒 | 教育・指導法
2009年の通信「ドリーム」より。



少林寺拳法  橋本西支部 道場通信
ドリーム No.648
発行日 2009年4月23日(木) 発行・文責 長坂 徳久



(月曜日の稽古にて)

「この作文には名前がありません。少し読みます。誰のですか?」

(さわりを読んだ。)

「あっ、俺のや!」

とGくん(隅田小学校5年生)。

「これはね、いい作文やから全部読みます!」(昇級試験後の作文です。)

以下がその作文。

「少林寺拳法がぼくにくれたもの」

G

 少林寺拳法がぼくにくれたものは、あいさつをするようになったことです。

 習っていなかった時はやっていたけど、声が小さかったです。その時ははずかしかったから出せませんでした。

 でも、少林寺拳法を習いはじめてから大きな声であいさつが出来るようになりました。そのわけは、長坂先生が、

 「出せへんほうがはずかしい。」

 と教えてくれたからです。
 
 ドキドキしたけど、大きな声で言えて、スッキリしました。
 
 そして、自分から進んであいさつを、出来るようになりました。
 
 あいさつは自分も人も気持ちよくなるということが分りました。

 


  いい作文ですね。なんだか、心があたたかくなります。

 
 長坂は拳士の書類を一拳士一ファイルで保管しています。

 たとえば、このGくんなら、Gくんの専用のファイルが一つあります。そこに彼の入門願書からいままで作文、その他彼に関するものをそのフ

ァイルに保管します。

たとえば入門願書ならすべての拳士の入門願書を古い順などに綴る方法が一般的ですが、長坂式の一拳士一ファイルの方が適確に必要なとき

にその書類を出せます。また、そのファイルはその拳士の橋本西道院での少林寺拳法の歴史にもなります。少林寺拳法でのお子さんの作文が

必要なときなどは言ってください。



※注 2009年の通信です。

2008年の通信より

2014年05月29日 01時34分31秒 | 教育・指導法
2008年の通信「ドリーム」より



少林寺拳法  橋本西支部道場通信
ドリーム No.627
発行日 2008年5月26日(月)   発行・文責 長坂 徳久



【紀北大会・・支部舞台裏②】


①感心したこと

高学年A、Bチーム。
前日の稽古終了後。いつものとおりミーティングをはじめた。ミーティングは最初に「形」を教えてあるので、いつも子どもたちだけで自主的にやっている。

明日は、紀北大会。そのため、いつも以上にしっかりミーティングをしていた。(稽古前のミーティングは舞台上で、稽古後のミーティングは、体育館のフロアーで行っている。)

まずBチームのミーティングが終わった。普段はそれで帰宅する。しかし、なんとBチームがそこから稽古をはじめた。長坂は何も指示していない。自主的にはじめたのだ。すると、Aチームもミーティングが終了後稽古をはじめた。

自分たちで、今日の反省点と明日へつなげる確認を行ったようだ。立派になったものだ。
その意識の高さと人としての成長に、指導者として手ごたえを感じた。


(さらに裏話)

 大会数日前。Aチーム拳士たちから「大会が終わったら、Aチームで打ち上げで食事会をするので、先生も来てください。」と。

しかし、長坂は言った。「いまの先生は、Aチームだけの先生ではないから、いけない。Bもあれば、C、Dもある。低学年もある。君たちが

ファイナリストになって、橋本西支部で唯一のチームとなった場合、そのときは、打ち上げにも参加することができる。だから、今回はまだ行

けない。」と。



②一番うれしかっこと。

「部活のほうにいくことはかまわない。でも、一つだけ間違っているやろ?」

紀北大会前の木曜日に二人の中学女子にそう言った。部活の関係で紀北大会に出られなくなったのだ。保護者の方からそのメールをもらったが

「自分の口で直接言いにくるように。」と指示した。そのときの話。

「順番が違うんよ。まず最初に少林寺拳法のほうに出ると言っていたのだから、どうしても部活のほうにでるようになったとしても、まず、少

林寺拳法のほうに「出られなくなりました。部活のほうに行かせてください。」と連絡、許可を得てから、部活のほうに話をする。これが

「筋」なんよ。それが今回は逆にやったやろ?」

ただし、「学校の都合や時間の都合もあっただろうから、仕方なかったかもしれないが・・こういうことも知っておきなさい。」とつけたし、

フォローはしておいた。

叱ったのではなく、こういうときは、このようにするのだということを教えたのだ。


 さて紀北大会当日の日曜日。「まんまや」で打ち上げをしているときその二人が現れた。部活の試合で京都へ行っていたはずだ。いま帰って

きたところらしい。正直「なにをしに来たのかな?」と長坂は思った。

すると、二人は長坂の前に来て次のように言った。

「先生、今日は大会に出られずにすみませんでした。」

そのことを直接、自分たちの口で長坂に言いに来たのだ。そして、翌週からテスト発表があり、稽古を休むということも直接伝えていった。

すごくうれしいことだった。紀北大会の結果以上にうれしかった。なにがうれしいか? 二人がそのような気持ちになったこと? いや、違

う。それは、二人が行動に表せたことだ。

思っていても、行動に表さないと人の気持ちは伝わらない。行動が伴っているかどうか、人間の真価はそこで問われる。

二人が確実に成長してきたこと(人として)を感じて、ものすごくうれしくなった。

 長坂は目の前のコーラを一気に飲み干した。炭酸のきつさが妙に心地よく感じた。