ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

2008年の通信より

2014年05月29日 01時34分31秒 | 教育・指導法
2008年の通信「ドリーム」より



少林寺拳法  橋本西支部道場通信
ドリーム No.627
発行日 2008年5月26日(月)   発行・文責 長坂 徳久



【紀北大会・・支部舞台裏②】


①感心したこと

高学年A、Bチーム。
前日の稽古終了後。いつものとおりミーティングをはじめた。ミーティングは最初に「形」を教えてあるので、いつも子どもたちだけで自主的にやっている。

明日は、紀北大会。そのため、いつも以上にしっかりミーティングをしていた。(稽古前のミーティングは舞台上で、稽古後のミーティングは、体育館のフロアーで行っている。)

まずBチームのミーティングが終わった。普段はそれで帰宅する。しかし、なんとBチームがそこから稽古をはじめた。長坂は何も指示していない。自主的にはじめたのだ。すると、Aチームもミーティングが終了後稽古をはじめた。

自分たちで、今日の反省点と明日へつなげる確認を行ったようだ。立派になったものだ。
その意識の高さと人としての成長に、指導者として手ごたえを感じた。


(さらに裏話)

 大会数日前。Aチーム拳士たちから「大会が終わったら、Aチームで打ち上げで食事会をするので、先生も来てください。」と。

しかし、長坂は言った。「いまの先生は、Aチームだけの先生ではないから、いけない。Bもあれば、C、Dもある。低学年もある。君たちが

ファイナリストになって、橋本西支部で唯一のチームとなった場合、そのときは、打ち上げにも参加することができる。だから、今回はまだ行

けない。」と。



②一番うれしかっこと。

「部活のほうにいくことはかまわない。でも、一つだけ間違っているやろ?」

紀北大会前の木曜日に二人の中学女子にそう言った。部活の関係で紀北大会に出られなくなったのだ。保護者の方からそのメールをもらったが

「自分の口で直接言いにくるように。」と指示した。そのときの話。

「順番が違うんよ。まず最初に少林寺拳法のほうに出ると言っていたのだから、どうしても部活のほうにでるようになったとしても、まず、少

林寺拳法のほうに「出られなくなりました。部活のほうに行かせてください。」と連絡、許可を得てから、部活のほうに話をする。これが

「筋」なんよ。それが今回は逆にやったやろ?」

ただし、「学校の都合や時間の都合もあっただろうから、仕方なかったかもしれないが・・こういうことも知っておきなさい。」とつけたし、

フォローはしておいた。

叱ったのではなく、こういうときは、このようにするのだということを教えたのだ。


 さて紀北大会当日の日曜日。「まんまや」で打ち上げをしているときその二人が現れた。部活の試合で京都へ行っていたはずだ。いま帰って

きたところらしい。正直「なにをしに来たのかな?」と長坂は思った。

すると、二人は長坂の前に来て次のように言った。

「先生、今日は大会に出られずにすみませんでした。」

そのことを直接、自分たちの口で長坂に言いに来たのだ。そして、翌週からテスト発表があり、稽古を休むということも直接伝えていった。

すごくうれしいことだった。紀北大会の結果以上にうれしかった。なにがうれしいか? 二人がそのような気持ちになったこと? いや、違

う。それは、二人が行動に表せたことだ。

思っていても、行動に表さないと人の気持ちは伝わらない。行動が伴っているかどうか、人間の真価はそこで問われる。

二人が確実に成長してきたこと(人として)を感じて、ものすごくうれしくなった。

 長坂は目の前のコーラを一気に飲み干した。炭酸のきつさが妙に心地よく感じた。

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