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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

「初めての彼女がハイスペック過ぎてついていけない」が面白すぎる件について

2022-03-04 11:48:00 | マンガ
自転車動画を見ていたら、最近Youtubeばかり見るようになってしまった。

昔はYoutuberって騒がしくて、露悪趣味な人達ばかりでしたが、最近はセンスのある内容の番組も増えてきました。地上波は既にオワコンですね。これだけ趣味趣向が細分化した世界で「マス」の情報は価値が薄らいでゆく。

同様にマンガ雑誌やライトノベルも過渡期で、投稿系のサイトからヒット作が生まれる時代。稚拙な内容も多いのですが、編集者が取りこぼした才能が沢山有ることには驚かされます。

最近、面白かったのはYoutubeにアップされている、簡単なマンガ絵に文字と音声のセリフが付いたジャンル。ネット広告に良くある「このサプリ飲むとどバードっと○ン○が出てこんなのスリムに」って音声付きのマンガ広告あるじゃないですか。アレをスマートにセンス良くやった感じ。あるいは「絵付きのラジオドラマ」といった方が伝わり易いかも知れません。

たまたまYoutubeでおススメに出てきた「初めての彼女がハイスペック過ぎてついていけない」と言う作品に「やられたー」って思わず声を出してしまった。

内容は文学オタクの高三男子が、下級生の旧華族の令嬢と恋に落ちると言う内容。

おいおい、いつの時代のマンガだよって内容ですが、文章(セリフ)は明治大正期の日本文学調。ところがシチェーションはとても現代的。それでいてロマンスの王道の骨格をしっかりと受け継いでもいる。

西尾維新や森尾登美彦がこの路線の大家だけれど、それをものすごく分かりやすくしながらも、文学的な「あるある感」が散りばめられていて、「名人芸」の領域に入っている。

全部見ると1時間半の内容ですが、リソースを極限まで絞って、これだけ面白い物が作れるという事に驚きを禁じ得ない。

影響を受けて、昨日のブログが「言い切り」の文章のなってしまう程には「ツボ」でした。最近、アニメに食傷気味だったので、少し楽しめるかも。

往年の日本文学に親しんだ事のある人には絶対にオススメ。