■ 新型コロナ騒動もへっちゃらな市場 ■
新型コロナウイルス騒ぎに若干の動揺は見せたものの、株式市場はなかなか強気です。米にしてみれば「海の向こうのウイルス騒ぎ」なので、「材料」程度にしか見ていない。
ところで、この強気相場、何を隠そうFRBのQE4が支えています。FRBは利下げにばかり注目が集まりますが、実は昨年から資産購入を再開しています。(それまでは売却していた)
最初は、「ちょっとだけよ・・」と始めた資産購入ですが、現在は600億ドル/月の規模で、今年の第二四半期まで継続する事を発表しています。日本円にして6兆円/月を越える規模。
これ、日銀やECBが資産買い入れを縮小する影響を相殺する形で始まった可能性が高い。日銀は既に大量の日本国債を抱え、購入額を増やす事が難しい。さらに、日本もECBも金利が下がり過ぎてしまい、色々と弊害が出ています。そこで、FRBはちゃかり資産購入を再開しましたが、決してこれを「QE4」とは呼びません。
■ 「QE4」でバブル化する市場と、新型コロナパニック ■
現状、米国市場が新型コロナウイルスを楽観視しているのは米国内での感染が拡大していないから。しかし、CDCは5都市で新型コロナウイルスの簡易検査キットを配布を開始するなど、既に
アメリカ国内でも感染が拡大している可能性が有ります。
経路としてはハワイが疑わしいと言われています。中国人観光客が多いですから。日本人でもハワイから帰国して発症した方が居ます。アメリカ人はハワイ大好きですから・・・ハワイで感染が広がれば、全米にお持ち帰りです。
たいして怖いウイルスでは在りませんが、米国内で感染が拡大すると、市場は混乱するハズです。一番恐ろしいのが、QE4バブルで水膨れした市場がオーバーシュートする事。風船をパンパンにして針で刺すと一気に破裂します。
■ 今度のブラックスワンは王冠を被った姿で現れる? ■
リーマンショック以来、各中央銀行は量的緩和という物量投入で市場を復活させ、さらに拡大させて来ました。気づけばダウが3万ドル目前と、随分と高い所まで登って来てしまいした。一方でウィワークの例を見るまでも無く、足元はだいぶ怪しくなって来ています。コロコロと小石が転げ落ち始めています。
そろそろ頂上でご来光・・・そんな夢を見る方も多いでしょうが、頂上に表れるのは後光が差したブロッケンのバケモノかも知れません。
後光は「王冠=コロナ」かも知れません。
出来る事なら感染したく無いコロナウイルス(症状よりも社会的にヤバイ)ですが、感染しなくとも危険がイッパイ。