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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

お金は薄く広く集めるべし・・・NISA(ニーサ)は成功するのか?

2013-11-18 08:15:00 | 時事/金融危機
 

■ 日本株バブルはこれからが本番? ■

イエレン氏の議会証言でダウや日経が一ステップ上げています。
FRBが緩和を継続する限り、相場は強気ですが、一方で新興国市場からは資金流出が続いています。インドネシアは金利を上げて資金流出を防ごうと必死です。多分、ブラジルやインドなどがこれに追随して行くでしょう。

日経平均も15000円をスルっと超えてしまいました。あっけないものです。
来年1月からNISA(少額投資非課税制度)が開始されます。今まで10%だったキャピタルゲインは20%に引き上げられますが、その一方で年額100万円までの小口の投資の利益は非課税になります。

これにより、小口の顧客の資金が株式市場に集まれば、日本株のバブルが始まるかも知れません。

■ 資金は浅く広く集めて、そして放さないのが鉄則 ■

現在、個人で株に手を出しているのは資金の余裕のある老人か、ネット売買を活発に行っている若い方でしょう。

これらの方の多くは決して素人では無いので、逃げる準備をして日々の値動きにも敏感です。彼らは現在の日本株の相場が、外国人に支えられている事を知っていますから、外国人が売りに転じる気配に敏感です。

結果的に日本株の上値は重く、なかなか5月の最高値を更新する事が出来ません。

しかし、NISAが導入され、個人の小口の資金が集まり出せば、日経平均は18000円位になるかも知れません。相場は水物ですから、儲かった人が周りに居れば、老人達も100万円位なら試してみようと思うでしょう。

こうして「ボーナスステージ」が始まります。

先の大バブルの時もそうでしたが、株などに手を出した事の無い庶民までも、NTT株で一儲けしようと思わせたのが、株価高騰の原因でした。資金が広く浅く市場に集まって来る時、市場はバブル相場を形成します。

彼らの購入理由は一つだけ。「相場が値上がりしている」事に尽きます。

■ 売らせないNISA ■

一方、NISA制度は株の非課税取引枠を年額100万円に制限しています。これでは、デイトレードの様な活発な売買で利益を確保する事は出来ません。結果的に長期保有となります。

100万円ずつ5年までは非課税枠が加算されるので、5年経った株から利確して買い直すというケースが多くなるかと思います。

要は、5年間はなるべく売らせない法律なのです。企業にとっては、株価安定という大きなメリットがあります。

■ 空売り規制の緩和とセットで考えると ■

昨年の11月以来、日本株高を演出してきた外国人は、ジム・ロジャースの様に5月のピーク前に売り抜けた連中以外は、未だ日本株を売り抜けられずにいるはずです。

空売り規制が緩和され、NISAで株価が上昇すれば、ヘッジファンドなどには格好の売り場が出現します。彼らがどこら辺で引き金を引くのか・・・少なくともNISA施行までは日本株を買い上げて「餌」を撒くでしょう。

賢い個人投資家達は、これを利用して税金の安い内に売り抜けるのでは無いでしょうか?

■ 老人ははたしてNISAに釣られるか? ■

問題は株に手を出していない様な人達が、はたしてNISAに釣られるかどうかです。日本人は大バブルの崩壊で株価が1/4になった経験をしていますから、「株は怖い」と思っている人も少なからず居ます。

ただ、100万位なら、ちょっと試してみようと思うかも知れません。
マスコミが煽れば、結構簡単に釣られてしまうかも知れません。

■ FRBの緩和縮小も来年の1月までは有り得ない ■

アメリカは来年1月に再び財政問題に直面します。(茶番劇ですが)
これがあるので、来年1月まではFRBも緩和縮小に踏み切らないでしょう。

市場はこれがあるので、安心して相場を吊り上げています。

バーナンキがイタチの最後っ屁みたいな事をしてくれるかも知れませんが、それこそ株式バブル崩壊の引き金を引いてしまう事になるので、さすがにバーナンキもそれは出来ないでしょう。イエレン氏に円滑に議長職を譲るはずです。

こうして考えると、日本株は細かな上下を繰り返しながらも、来年1月までは徐々に値を上げて行くでしょう。

これが個人投資家のファイナルステージとなるのか・・・・。



まあ、株投資なんて無関係な私の予測は、外れる事にかけては定評がありますから・・。
仕掛ける側の思惑を裏切るのが相場。