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オワコンのアベノミクス・・・街角の景気判断も下降

2013-11-14 09:03:00 | 時事/金融危機
 



写真はOLYMPUS XZ-10で撮影。
フォトストーリーモードのテストで適当に撮ったら、結構好い感じ。



■ オワコンって知ってますか? ■

2chなどでたまに目にする「オワコン」と言う単語。
「既にブームが終わったコンテンツ」の略で、アニメのファンが使い始めた言葉です。
要は「旬」が去った事を意味します。

今まさに「オワコン」という言葉がピッタリなのが「アベノミクス」。

内閣府が11日発表した10月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、足元の景気実感を示す現状判断指数は前月比1.0ポイント低下の51.8で、2カ月ぶりに悪化した。台風の影響で百貨店を中心に売上高が伸び悩んだことに加え、住宅市場では消費増税前の駆け込み需要の鈍化で一服感がみられた。

(日経新聞より一部引用)

内閣府が14日発表した2013年7─9月期国内総生産(GDP)は実質値で、前期比0.5%、年率プラス1.9%、4四半期連続のプラス成長となった。

久々に持続的な景気回復となっていることが確認できた。ただ年率4%前後の成長が続いた直近2四半期からは大きく減速。これまで貢献してきた個人消費の増勢が鈍り、輸出も減少するなど、民需の力強さが欠けた一方、支えたのは公共投資と住宅だった。


(ロイターより一部引用)

「アベノミクス」という言葉に浮かれていた人達もそろそろ「何か変だぞ」と気付き始めています。

「アベノミクス」は今年の流行語大賞と取るかと思われましたが、何だか年末頃は「倍返しだ」に負けていそうな気がします。

■ 日銀の異次元漢和でもインフレ期待(予想)が高まらない ■

「アベノミクス」は3本の矢を中心政策に掲げています。

1 大胆な金融政策
2 機動的な財政政策
3 民間投資を喚起する成長戦略

「金融政策」は「異次元緩和」として実現しました。
「財政政策」は補正予算による公共事業の増発が実行されています
「成長戦略」はほとんどお題目だけで、「特区」などの具体化はこれからです。

「財政出動」の規模は常識的な範囲内に留まっていますので、安倍政権が実現した政策で特筆すべきは「日銀の異次元漢和」のみと言っても過言ではありません。

では「異次元緩和」で経済は成長軌道に乗ったのか?
答えはNOです。

11月からユーロ圏の景気回復に伴う円安がスタートすると、金融緩和期待も手伝って円安が進行し、日本株が買い上げられました。「アベノミクス」に対する「期待」も少なくありませんでした。

4月に日銀が異次元漢和を実施すると、株はさらに買上げられ5月には日経平均株価は15000円を突破します。ここまで好スタートでした。

しかし、5月にヘッジファンドの一部が日本株を売却してから、日経平均は14000円台で小康状態です。

金利も異次元緩和直後、一時的の上昇しましたが、7月頃からはジリジリと下がり始めています。結局、異次元緩和は期待インフレ率を押し上げる事が出来ませんでした。これは、日本経済の将来を市場関係者が楽観していない事を意味します。

結局アベノミクスは11月~5月の半年間で、息切れしてしまいました。

■ ゼロ金利では金融緩和で需要を作り出せない? ■

リフレ論は「お金が欲しい」と常々思っている庶民にはウケが好い政策です。世の中のお金が増えれば、いずれは自分の所得も増えるに違いないと考える事は自然な事です。

しかし、ゼロ金利下でも資金需要が無い状況で、市場にお金をいくら供給してもお金は流れて行きません。何故なら、マネタリーベースが増えても、資金調達コストは「ゼロ金利」である事に変わらないからです。

■ 期待はいつかは萎む ■

確かにリフレ政策は、「お金が増えるから景気が良くなるだろう」という期待に働き掛けます。しかし、期待は結果を伴わなければ萎んでしまいます。人の心は移ろい易く、昨年11月から膨らんだ期待は、株価の頭打ちと同時に今年前半には萎んでしまいました。

株で儲かった人や、儲かったと錯覚している人達が、財布の紐を緩めたので、百貨店の高級品や高級車などが売れましたが、株価下落で慌ててオーダーをキャンセルした人も少なくないでしょう。

■ 日銀は2年という期間を切っているので、だんだんと効果が薄れてしまう ■

日銀は異次元緩和の期間を2年と限定してしまっているので、その終了時期が近付けば、異次元緩和の経済効果はどんどん低下してしまいます。

FRBはそこら辺は上手で、「失業率が6.5%を切るまで」という事で、期限を具体的には定めていません。緩和縮小を匂わせてバブルの過熱を牽制しながらも、市場は緩和延長を見越して動いています。

■ 安倍バッシングが始まるのか? ■

安倍政権の内閣支持率もそろそろ下がり始めました。
期待が大きかっただけに、失望も大きく、年内のTPPの合意内容が明確になったり、来年の消費税増税が近づくにつれて、支持率は一層下がると思われます。

円安によるコストプッシュインフレによって庶民の生活が苦しくなり始めたので、大衆紙から安倍バッシングが始まり、次第に大新聞でも安倍叩きが始まるかも知れません。

しかし、自民党が安定多数を維持しているので、自民党が分解しなければ、次期首相も自民党議員という事になります。

「石破 vs Jr」なんて党首選が見れるかも知れません。Jrはカッコイイので、主婦を中心に大ブレークしたら・・・・。

最近、パパが随分元気ですが、パパは喧嘩の仕方が上手い。Jrがその血を濃く受け継いでいるかも知れません・・・。

こうして、国民は自分で自分の首を絞め続けるのかも知れません。