人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

ああデジャブ・・・繰り返される小沢劇場

2010-06-28 18:38:00 | 時事/金融危機




■ この顔にピンときたら・・・■

この顔を懐かしくご覧になられる方は、私と同年代以上の方でしょう。

細川護煕氏率いる日本新党と、小沢氏率いる新生党と連立し、日本社会党、公明党、民社党、社会市民連合を引き入れる事で、今から17年前の1993年8月9日に自民党から政権を奪取します。

国民は新政権に期待し、細川内閣は高い支持率を維持し、その支持を背景に消費税3%を福祉目的税7%に引き上げる政策を打ち出しましたが、国民の支持は得られず、細川首相は4月8日に退陣を表明しました。政権樹立時の狂騒とは裏腹に、半年の短命内閣でした。

■ あまりにも似ているのではないか?? ■

小沢氏はそのままで、「細川氏=鳩山元首相 + 管首相」とするならば、現在の状況は当時に良く似ています。

小沢氏が政権交代を仕掛け、新政権への期待を背景に「増税」を仕掛ける・・。

国民は増税には拒否意識が強いので、政権交代の高揚感の中で、増税を国民に納得させようとするかの様に思えてなりません。

今回は鳩山氏の人気が細川氏程長持ちしなかったので、民主党政権内で擬似政権交代を演出して、国民の期待を再び炊きつけたのでしょう。

小沢氏は自らを敢えて「悪者」とする事で、ヒーロとしての菅首相を引き立てたつもりでしょうが、菅氏はヒーロとしては旬を過ぎてしまっています。国民も菅首相の「薄さ」に気づいていて、「消費税増税は2~3年後」とトーンダウンしてしまいました。

■ 増税がタブーで無くなっただけでも前進 ■

消費税増税は選挙にはプラスに作用しません。しかし敢えてこの時期に増税を話題にした事で、「増税」は政治上のタブーでは無くなりました。

政治家も評論家も、現実味を持って、増税を論議し始めました。国民もこの状況に次第に慣らされて行くのでしょう。

■ 増税支持はネットから ■

増税に比較的抵抗感が少ないのは、ネットの住人達でしょう。

「普通の国家」というネオ保守主義もネットから生まれました。
「国家破綻か増税か」と問われた場合、「感情論を嫌う感情の表れ」として、増税を支持する人達が現れるでしょう。

「自分達はワイドショーにあおられて、増税反対と叫ぶ主婦達とは違うんだ」という自負心が、彼らの警戒感を麻痺させるのです。

私達が気をつけなければならないのは、「自爆」という高等戦術です。
「911」にしても、航空機にしても・・・政権にしても・・・。
鳩山政権のあまりにも現実を逸脱した政策は、政権の「自爆」だったのかもしれません。