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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

米国債金利の10年を振り返る

2023-02-15 02:47:27 | 時事/金融危機

 

■ 米国債金利から振り返る世界の10年 ■

皆さんお久しぶりです。

巷でも「金融緩和バブルの崩壊は時間の問題」と言う人が多い昨今、「バブルが崩壊するぞ」などと書いても面白く無いので、こういう時はノンビリと米国債金利から、最近の10年間の世界を振り返ってみたいと思います。

 

■ 2018年に崩壊していたかも知れない金融緩和バブル ■

2008年9月にリーマンショックが起き、その後、各国中央銀行は大規模な金融緩和(量的緩和)に踏み切ります。大量に供給される資金を元に資産市場は右肩上がりに拡大します。「リーマンショックバブル(金融緩和バブル)」です。

「バブル崩壊10年周期説」の例に漏れず、リーマンショックから10年経った2018年に金融緩和バブルは崩壊の危機に晒されました。実はこの危機に気付いていた人は市場関係者だけだと思います。

FRBは2015年末から利上げに踏み切りますが、2019年1月に利下げに追い込まれました。実は2018年頃から資産市場の下落が始まており、2018年の前半はジャンク債市場などは酷い事になっています。FRBは金融緩和バブル崩壊を防ぐ為に利下げを決定する前に、MBSの買い入れを再開するなど市場への資金供給を増やしました。量的緩和の再開です。米国債金利は2018年10月をピークに金利が下がっています。FRBの資金供給量を見る指標としてはFRBの金利よりも米国債金利の方がリニアに反応して分かり易い。

 

■ 市場の救世主「新型コロナウィルス」 ■

FRBの利下げは2019年10月で一旦停止します。この時、米国債金利も上昇に転じています。2019年の12月に武漢で新型コロナウイルスが発生し、2020年の始めからは世界がコロナ危機に陥り始めます。ロックダウンが各国で実施される中、2020年3月にFRBを始め各国中央銀行は無制限の金融緩和を宣言し、短期間の内に大量の資金を放出しました。

実はFRBの利下げ停止によって米国債金利がジワジワと上昇に転じていたのですが、コロナ緩和によって一気に金利は低下しています。米国債金利の金利上昇局面では、ジャンク債市場や株式市場にも下落圧力が掛かっていますから、コロナ危機が発生しなければ、金融緩和バブルは終焉していたと私は妄想しています。

尤も、コロナ危機はバブル崩壊を防ぐ為に仕掛けられた?のでは無く、グレートリセットの一環として最初から計画されていたと私は妄想しています。副作用としてコロナバブルで市場は「噴き上がって」いまが、これはバブル崩壊とその破壊力は増したとも言えます。

 

■ インフレを発動させたウクライナ侵攻と、中国のゼロコロナ ■

私などはバブルの崩壊を予測する度に外して来ましたが、その原因はなかなかインフレ率が高まらない事にありました。インフレ率が低い間は、市場に黄色信号が灯ると、中央銀行が利下げや緩和拡大で市場を救う事が出来ます。しかし、コロナによるサプライチェーンの寸断と、ウクライナ危機による原油・ガス価格の高騰でこの環境が一変します。成長の限界によって(実は金融緩和によって)久しく起こっていなかったインフレが世界中で発生します。

原油価格についてはウクライナ危機の前から上昇していたとの指摘もありますが、これはコロナバブルの過剰流動性が流入した為とも考えられます。FRBがコロナ緩和の縮小を初めていたので、資金がコモディティーに逃避し始めていた。そこで、ウクライナ危機が始まったので過剰流動性は一気に原油市場に流入した。

 

■ 市場に取り残された資金 ■

最近は米国債金利は4%台に接近しています。これはアメリカの高インフレを反映したものですが、ジャンク債市場や、社債市場はこれから金利上昇(価格低下)で不安定になります。(既に昨年辺りはジャンク債市場は大荒れでしたが)

テスラを始めとする米ハイテク株も大幅に下落しましたが、社債の発行コストが上昇したので「自社株買い」で株価を支える事が不可能になった事も要因です。

バブル末期は市場は乱高下するので、短期的には社債市場も株式市場も盛り返す曲面もありますが、最後は崩壊で終わる事は約束されています。今市場で運用されている資金は「逃げ場の無い資金」です。庶民の資金を原資にしたファンドや、年金資金、そして「損を取り戻そう」とする個人投資家の資金が市場に取り残されています。

 

■ インフレ率は低下するか? ■

市場のもっぱらの関心事は、「インフレはいつまで継続するのか?=利上げはいつまで続くのか?」でしょう。ロシアはウクライナ侵攻をじっくりと進めています(意図的に)。エネルギー市場の逼迫は当分続きます。

アメリカは無根拠な中国敵視をエスカレートさせ、中国とのデカップリングを進めています。これもインフレ要因です。トランプ時代から米中デカップリングを模索していますが、アメリカの対中貿易額は一向に減りません。これでは戦争を始めた途端に、中国からの輸入が途絶えてアメリカは干上がってしまいます。日本も同様です。アメリカ・オランダ・日本は半導体製造装置の対中輸出を禁止しましたが、中国圏を除く地域での半導体供給体制に目途が立ったのでしょう。

世界の工場として安価な製品の供給源となっている中国とデカップリングを続けてる限り、インフレ率の上昇は留まる所を知りません。今までは「エネルギーコスト」がインフレの要因でしたが、これからは「中国とのデカップリング」がインフレをさらに押し上げる。

こう考えると市場に希望はあまり無い様に思います。

 

■ 最期は戦争でウヤムヤにして来た世界 ■

メディアが対中脅威論を煽るので、日本人の多くが「中国やロシアと戦争になるかも知れない」と漠然と考えています。しかし、どれだけの人が、日本と中国が本当に戦闘する状況を想定して、投資や生活設計をしているでしょうか?

「対中戦争」などというのはテールリスク同様に発生確率は非常に低く、故にこれを恐れていては投資も生活設計も成り立たないと考えるのが普通です。例えば自衛隊基地がある地域に住んでいる人が、中国からのミサイル攻撃を想定して引っ越すでしょうか・・・。答えはNOです。

ところが、台湾や尖閣で日中が戦争状態に入れば、一瞬にして状況は一変します。ウクライナ同様に日本のどの自衛隊基地にミサイルが飛来しても不思議では無くなるのです。この様な状況で、人々がテーマーパークに遊びに行く事はありませんし、デパートで高級品を買う事も無いでしょう。「戦時体制」になるのですから、当たり前です。

当然「緊急事態条項」が適用され、ブログで妄想をまき散らす事も出来なくなりますし、反政府行動も制限されます。

この様に一度戦争が始まれば、投資環境どころか、生活の全てが一変してしまいます。例えリーマンショック以降の金融緩和バブルが崩壊しようが、人々は「戦争なのだから仕方が無い」と諦める。こうして、「経済の袋小路」は戦争によって打破されて来た(失敗をウヤムヤにされるとも言う)・・・これが世界の歴史。

 

コロナを巡る一連の流れから、私は「世界の経営者はパナイ」という印象を新にしました。目的遂行の為ならば、彼らは手段を選ばないでしょう。例えそれが戦争であっても。

 

私は最近「AI失業」を怖いと考えていましたが、それより先に「戦争」の心配をした方が良いかと真剣に悩んでいます。コロナワクチンを接種された方は「ワクチン戦争」の渦中にある訳ですが・・・。米国債金利の話から、飛躍してしまいました・・・。


日銀の債務超過問題・・・何故利上げがを嫌うのか

2022-12-22 05:30:14 | 時事/金融危機

■ 金利上昇で拡大する利払い ■

「日銀が将来債務超過になる」という話題をネットで見かける機会が増えました。「日銀は普通の銀行と違い、国債を簿価評価しているので、債務超過にはならない」と私は漠然と思っていましたが、どうやら金利が上昇すると債務超過が起きるらしい。

 

1)金利上層で日銀当座預金の利付けが増える

2)金利上昇で日銀当座預金の額が増える

3)日銀は国債を高値買いしているので、償還時に実損が既に発生している

4)日銀の収益= 国債を売却して得られる収益から、- 利払費

 

現在、日銀は年間1.3兆円程度の収益を上げています。これは国庫に納められます。しかし、金利が上昇すると日銀当座預金の金利が上昇して日銀の利払い費が増加します。償還時期を迎える日銀保有の国債の金利は異次元緩和の影響で今後、ゼロに近づいて行きますが、金利が上昇し続ければ日銀の利払い費は増え続ける。要は日銀は経常赤字に陥る

日銀当座預金の金利を据え置く事でこの事態は防ぐ事は出来ますが、インフレ率の上昇が続くと、金利の付かない日銀当座預金に金融機関は資金を置いておく事が難しくなり、資金流出が起ります。その結果、日銀の利払い費は減りますが、一方で市中に資金が出て行く事でイングレ率が上層し、金利に上昇圧力が掛かるという悪循環が起きる。

そもそも、日銀の役割は「インフレの抑制」で、国民もインフレを嫌いますので、政府も日銀もインフレを放置する事は出来ません。ですから、インフレが進行すれば日銀当座預金の金利を上げざるを得ない。日銀の自己資産は5兆円程度ですから、これを越える負債が発生すれば日銀は債務超過になるらしい。(日銀券は日銀の負債)

11月末の日銀の当座預金残高は490兆円程度。この全てに利付けする訳では有りませんが、仮に全てに利付けされるとすると、金利1%で5兆円の経常赤字が発生する。これ日銀の自己資本に相当します。日銀は金利上昇によって、国債を簿価評価していても債務超過になるのです。

 

■ 日銀の損失は株価下落でも発生する ■

日銀は大量の日本株ETFや、J-RITEを保有しています。日本株ETFの保有額は50兆円に達しています。これも長期保有すれば問題無いとは言え、10%の株価下落で5兆円の評価損を出す可能性が有る。

そもそも中央銀行が株やJ-RITEを買い支える事自体が異常なのですが、日銀は世界で一番クレージな中央銀行となってしまった。

 

■ 実質利上げに追い込まれた日銀の未来 ■

黒田総裁は任期終了前に実質的な利上げに追い込まれました。これは長期金利を日銀が不自然に0.25%に留めて置く事に危機感を持ったからです。

金利が上昇する中で、金融機関は低金利過ぎる長期国債を手放したい。日銀は日本国債の購入をこれ以上増やすと、日銀当座預金残高が膨らんで、利払い費リスクが加速する。

分かり切っていた事ですが「異次元緩和」のリスクが金利上昇局面で一気に噴き出した。黒田総裁の後任がなかなか決まりませんが、後始末を任される事が分かっているだけに、やり手が居ないというのが現実では無いか・・・。


日銀の出口戦略?・・・出口無き道

2022-12-21 06:35:15 | 時事/金融危機

■ 出口に舵を切った黒田総裁? ■

昨日は日銀が長期金利の許容範囲は0.25%から0.5%に拡大した事で、円高が進行しました。各国中央銀行がインフレ対策として金利を上げているのに対して、日銀は頑なに金利を据え置き、円安が進行していました。日本国内のインフレ率は、海外に比べて低いとは言え、日銀の頑なな政策は海外のファンドなどに付け入られ易い。

今年に入って日本の長短金利が逆転して逆イールドカーブ状態になっていた。日銀のイールドカーブコントロールは、長期金利を0.25%にする事で金融機関が長期国債を保有しやすくする目的があるので、長短金利が逆転すると、金融機関は長期国債を保有し難くなります。当然、長期国債の売り圧力が高まっていた。これに対して日銀は0.25%の金利が付く価格で無制限に国債を買い入れる「指値オペ」で対応していましたが、日銀の保有国債は既発国債の50%を超えてしまった。

金融機関が長期国債を保有し難い状況を避ける為には、短期金利に見合った金利に長期金利を誘導する事が必要ですが、これを狙って海外のファンドが日本国債に空売りのポジションを膨らめていた。どこかの時点で、日銀は利上げをせざるを得ない状況に追い込まれていましたが、黒田総裁の任期切れを前に、長期金利の上限引き上げに踏み切った。

(上のグラフを見ると、金利は上げずとも、今年に入ってからマネタリーベースは絞っている事が分かります)

■ 既にステルスでは無くなった日本の財政ファイナンス ■

異次元緩和がスタートした時点で、このブログでは「異次元緩和の本当の目的は財政ファイナンス」だと書いてきました。しかし、日銀法でも、国際金融上も禁じ手とされる財政ファイナンスを大っぴらに実行する事は出来ないので、日銀は「2%のインフレターゲット」などという看板を掲げていた。しかし、異次元緩和が始まった直後に円安でインフレが進行すると、財務省は消費税率を引き上げて景気に水を差すなど、インフレを達成する意欲は日銀にも財務省にも初めから見られませんでした。

コロナショックによって民間需要が枯渇すると、各国中央銀行はナリフリ構わぬ緩和政策を実施します。日銀も「指値オペ」によって、ほぼ無制限に日本国債を買い入れます。政府はコロナ対策で大量の国債を発行しましたが、市場がこれを吸収出来たのは、日銀が金融機関から無制限に日本国債を買い入れていたから。これは誰が見ても「財政ファイナンス」です。とうとう日銀は、既発国債の50%以上を保有するに至りました。

■ 財政ファイナンスに問題が有るのか ■

「事実上の財政ファイナンス状態にあるのに、円は暴落していないじゃないか!」とツッコむ方がこのブログにもいらっしゃると思います。しかし、円安は確実に進行していたので、ゆるやかな暴落は起きていた。ただ、これも程度の問題で、各国ともコロナ以降(或いはリーマンショック以降)は財政ファイナンス状態だったので、「ブサイクな犬コンテスト」状態で、円だけが悪目立ちしている訳では無い。何事もバランスの上に成り立っています。

お金の成り立ち的には財戦ファイナンスであろうが、政府通貨であろうが、お金の信用が担保されるのならば問題はありません。しかし、この信用がいつ崩れるのかは誰にも分からない。

「財政ファイナンス」が許容されると、政府の財政支出は拡大します。政治は「人気取り合戦」なので、打ち出の小槌を手に入れた政権は、人気取の為にこれを振るい続けます。当然、財政支出によって市中に流通する通貨量は増えますから、インフレが進行します。防衛費の増額に対して自民党税制調査会は税金でこれを賄う様に主張しましたが、彼らには常識が残っています。これを「防衛国債」などで賄えば、軍事費拡大に抑制が効かなくなります。

戦前、戦中の日本は「軍債」をジャンジャン発行して、破滅への道を歩みました。一般人も軍債を大量に購入していましたが、同時にインフレも進行しいたので軍債は戦後紙切れ同然となります。しかし、物価統制が行われていた戦時中の日本では、インフレは表向きは押さえ込まれたいた。しかし闇で流通する品物のインフレ率は相当に上昇していました。

この様に、「財政ファイナンス」を一度認めると、財政が拡大して「財政インフレ」が発生します。国債が市場で売買されるのは、これを防ぐ為で、過剰に発行された国債は下落して金利が上昇します。これが政府の財政支出の枷となり、不用意な財政拡大を防ぎます。しかし、現在の日本の様に市場を通して日銀が国債を無制限に買い上げる様な状況では、市場の機能は失われ、市場は財政拡大を止める機能を失います。

■ 為替市場が敏感に反応する ■

各国中央銀行が利上げを進める中で、日本だけが金利を据え置いた状況に、為替市場は敏感に反応して円安が進行しました。日銀の今回の利上げの表面的な目的は、円安を食い止める事です。多くの物資を輸入に頼る日本では、円安が進行すると、輸入物価が上昇してコストプッシュインフレが進行します。これは日銀の金利抑制に悪影響を与えます。同時に日本国債のサスティナビリティーにも影響する。

■ 最後の貸し手の日銀の動向に市場は敏感になる ■

今後の興味は日銀の利上げが、どの程度まで進むかという点に絞られます。各国中銀が利上げする中で、日銀は最後の貸し手として市場を支えています。今回の利上げは、市場関係者には「黄色信号」として捉えられるでしょう。

「黒田が利上げに踏み切ったので、次の日銀総裁は利上げがやり易くなった」というのが使用の見方だと思います。日銀が急激に金利を上げるとは思えませんが、確実に潮目は変った。

 

■ 防衛費増額を税金で負担するか、国債で負担するか? ■

アメリカが台湾危機を煽って、日本でも知らぬ間に?!防衛費増額が規定事実となっています。防衛費をGDPの2%に増額すると言っても財源の問題が立ちふさがります。普通は増税で賄う事になる。

これに対して「国債で賄え」と主張する方が大勢いました。税収は景気などの左右されて安定した財源と言い難いですし、国民の抵抗も強い。更にスタグルレーションが発生している状況で景気に水を差す増税は、経済を原則させるからです。「戦争」は待ってまくれません(アメリカが・・・)から、国民の抵抗の少ない国債発行で防衛費を調達すべきだという意見です。但し、一般の国債で調達すると国債の発効量が増えて金利上昇圧力になるので、建設国債(償還60年)や防衛国債、或いは永久国債で賄えという意見が出て来ました。

結果的には復興特別税の期限を先延ばし、さらに建設国債を1.6兆円発行する事で決着しそうです。さらに零細個人事業主には「インボイス」という大増税?が待ち受けています。(これ益税だから払って当然ですが)

防衛費の多くは、アメリカに武器購入費で支払われてしまうので、国内のインフレ率の上昇は限定的でしょう。むしろ増税分は景気を冷やす。そう考えると、短期的には防衛費状況は景気的にも、金利的にもニュートラルでしょう。ただ、アメリカの防衛産業は潤い、当然インフレ要因になります。日本国債発行による「財政インフレ」が日本国内では無く、アメリカで観測されるかも知れません。(あれ、これは日本政府のステルス・アメリカ潰し作戦だったりして)

 


人口削減を急ぐ理由は「地球寒冷化」

2022-12-02 04:17:55 | 時事/金融危機

産経新聞 「ソロモンの頭巾 温暖化より怖い寒冷化 低下続く太陽活動と異常気象の気になる関係 長辻象平」より

 

■ 世界な経営者が拙速な「人口削減」を選択した本当の理由は「地球寒冷化」 ■

私は陰謀論者ですが、基本的には「世界の経営者」を尊敬しています。第二次世界大戦以降、世界で大きな戦乱が起きる事無く、多くの国の人達は健康で文化的な生活を享受して来た。それは、世界の経営者の経営手腕による所が大きい。

ところが、ダボス会議が打ち出す「グレートリセット」は、今までの世界の「拡大」の流れを否定し「縮小」を強く指向しています。「民主主義の不効率性」とか「資本主義の限界」など抽象的な理由を挙げてはいますが、その対策がCO2の削減や、SDG’s(持続可能社会)などしか具体的に提示されていな事に不可解さを覚える。

この違和感は「新型コロナウイルス&ワクチン」の登場でさらに強まります。ウイルスが人造のものかどうかは別として、ワクチンは明らかに「人口削減」の道具に思えます。しかし、多くの研究者が指摘する様に、ワクチンの危険性は統計的にも、その作用機序からも容易にバレます。各国でワクチンの薬害訴訟が起こされていますが、マスコミがいくら隠そうとしても、これだけ多くの被害を出していれば、ワクチンの危険性はやがて多くの一般人の知る所となり、「危険なワクチン」を推奨した政府に批判の矛先が向かうのは時間の問題です。

ここで私は強い違和感を覚えました。「何故世界の経営者は、すぐにバレる様な方法で人口削減を急いだのか」という疑問です。

最初は、ダボスの発言を真に受けて、「資本主義の崩壊」や「民主主義からの転換」の為に仕込まれたイベントの可能性を疑いました。さらには「AI化による大量失業社会」への対処だと推測もしてみました。

しかし、そのいずれも「しっくりこない」・・・。

そこで、一度「グレートリセット」を頭の隅にしまって、「世界の経営者が「拙速な人口削減」をせざるを得ない理由」をニュートラルに考えてみました。その結果、思い当たったのが「地球寒冷化」です。

 

■ 地球は「寒冷化」している ■

「温暖化」が問題になっているのに「地球寒冷化」とは如何に?

実は最新の科学的観測データは地球の寒冷化を示唆しています。

冒頭に乗せたグラフは太陽黒点の数です(2019年の産経新聞かは拝借)。黒点の出現数がだんだんと減っているのがお分かりになるかと思います。太陽黒点は11年周期で増減を繰り返しますが、1960年代の19サイクルをピークに太陽黒点の出現数は減り始めています。1970年代はイレギュラーに黒点の出現数が少ないサイクルですが、この当時、地球の気温は低く「氷河期が来る」と話題になりました。

太陽黒点は太陽の活動のバロメーターです。黒点数が多い時は活動が活発で、黒点数が少ない時は活動が低下します。黒点数は11年周期で推移し、作物の収量などにも影響を与えますが、黒点がゼロの年に急激に寒冷化する様な事はありません。地球は容積の大きな複雑系なので、11年周期の変動をある程度吸収してしまうと考えられます。

但し、太陽活動の低下が30年、50年と続くと、巨大な容積を持つ地球も徐々に冷えて来ます。

 

■ 2030年頃から寒冷化が始まると予測するノーザンブリア大学のザーコバ教授 ■

気象変動予測で世界で最も高確率で的中を続けるノーザンブリア大学の天才物理学者バレンチナ・ザーコバ教授によれば、「地球は中長期的には温暖化に向う一方で短期的には小氷期に向かってる」と予測しています。

1)ザコーバ教授は太陽表面付近での発電効果と、太陽内部の異なる2層での電磁波を発見

2)それを元に計算すると、黒点数が今後大きく減少する事が予測出来る

3)2030年には太陽の活動量は現在より60%減少し、マウンダー極小期に近いミニ氷河期がやって来る

4)ミニ氷河期は200年~250年続く

5)97%の確率でこの予想は的中する

 

上のグラフは太陽黒点数の長期グラフです。14世紀半ばから19世紀半まで黒点数が少ない事が分かります。特に1645~1715年は太陽黒点数は極端に少なく、これを「マウンダー極小期」と呼びます。この間、地球は寒冷化しており、この時期のヨーロッパ、北米大陸、その他の温帯地域において冬は著しい酷寒に震え、夏らしさが訪れない年が続いた。地球の平均気温は今よりも1度~2度低下したのではないかとされている。

 

■ 農業生産を低下させ食糧難を引き起こす寒冷化 ■

1度ー2度の気温低下はたいした事が無い様に思えますが、鎌倉時代から江戸時代には飢饉が頻繁に起きていますが、これは寒冷化でコメが不作だった影響と考えられます。

葛飾北斎の富岳三十六景には雪の絵が多い。上は江戸小石川で雪見宴をする人々を描いたものですが、この江戸時代の日本は今よりも寒く雪が多かった。

 

上の絵は「片喰と黄金」という漫画の表紙です。この作品はアイルランド移民の少女がアメリカに渡り、ゴールドラッシュの西部を目指すという内容ですが、少女がアメリカに渡った理由は1845年~1849年にアイルランドで発生した「ジャガイモ大飢饉」。当時のアイルランドの主食はジャガイモでしたが、そのジャガイモに疫病が流行り100万人も餓死します。

人々は、なけなしのお金で家族をアメリカに移住させ、アメリカで働いたお金を送金して家族をアメリカの呼び寄せた。アメリカにアイルランド移民が多いのはその為です。移民船とは名ばかりの奴隷船の様な環境で、アメリカの地を見る前に息絶えた人も多い。アメリカに渡ってからの暮らしも楽ではありませんでした・・・。そんな移民の一人の少女が力で強くアメリカで生き抜く話が「片喰と黄金」です。「片喰」は草花の「カタバミ」。荒地でも花を咲かせるカタバミはアイルランドの国花とされています。英語では「シャムロック」と言う。

話が大幅に逸れてしまいましたが、当時のヨーロッパは寒冷で小麦の不作が続きました。16世紀末頃に南米大陸からジャガイモがヨーロッパ各地に広がります。ジャガイモは寒冷に強く、単位面積当たりの収量も小麦やライ麦よりも多いので、ヨーロッパで度々発生した飢饉から人々を救いました。ヨーロッパ北部やロシアなどではジャガイモが主食となりました。アイルランドはジャガイモの単一栽培となったので、ジャガイモの疫病で大飢饉が起きてしまったのです。

ドイツ、ポーランド、ウクライナ、ロシアなども寒冷なので、今でもジャガイモの消費の多い国です。肥沃な国土で小麦の大穀倉地帯とされるウクライナの郷土料理のボルシチに入っているのはジャガイモです。

 

■ 地球寒冷化を指摘したNASA ■

実はNASAも「地球寒冷化」を予測しています。

この予測の元となったのは、NASA の人工衛星タイムド(TIMED)に搭載されている放射線測定器 SABER による測定結果。

衛星に搭載されている放射線測定器 SABER は、大気圏の最も上層にある「熱圏」のエネルギー出力に重要な役割を果たす 2つの物質である二酸化炭素(CO2)と一酸化窒素(NO)からの赤外線を監視している。

 NASA ラングレー研究所のマーティン・ムリンザック(Martin Mlynczak)氏は、次のように述べている。

「私たちはすでに地球の寒冷化の傾向を観測しています。地球の高層上空の宇宙に近い場所において、私たちの地球の大気は熱エネルギーを失いつつあるのです。現在の傾向が続くならば、宇宙時代からのすべての時代の寒冷傾向の記録を更新する可能性があります」

 

■ 二酸化炭素は地球を冷やすというNASAの研究 ■

地球を温暖化するとして目の敵にされている二酸化炭素ですが、大気上層の二酸化炭素は地球を冷やす事がNASAによって発表されている。

NASAのラングリー研究センターが行った分析結果によると、温室効果ガスは、人体に有害な太陽光線が地上に降り注ぐのを、95%カットしており、同時に太陽熱の温度を下げていることが分かった。

1)SABERモニターは、地球の上層大気、特に大気中のエネルギー・バランスに影響を与えている二酸化炭素や一酸化窒素の量と地上に降り注いでいる赤外線の量を測定

2)最近の太陽バーストにより、熱圏は260億キロワットものエネルギーを受けていることが分かりました。しかし、上層大気圏に存在する二酸化炭素や一酸化窒素の微粒子により、その95%が宇宙に跳ね返されている

二酸化炭素による太陽の赤外線は宇宙空間への放出は反射では無く「ラマン散乱」によるものと思われます。太陽の赤外線は直射光として地球に入射しますが、上層大気の二酸化炭素が分子振動として赤外線を一度吸収します。そして再度赤外線として放出しますが、この時に射出ベクトルは全方向に変換されます。要は太陽からの赤外線は上層大気の二酸化炭素で散乱を受けて95%は宇宙空間へと拡散しているのです。

同様に地球の下層大気の二酸化炭素も赤外線の吸収と放出を行っていますが、赤外線を吸収して分子振動に返る事で温度上層を引き起こす。これが温室効果ガスと呼ばれる理由ですが、上層大気中の二酸化炭素が増加すると、下層大気に到達する太陽からの赤外線自体が減るので、二酸化炭素の増加は寒冷化を引き起こす可能性がある事を、NASAの最新の研究は示唆している。

ここで私は一つの疑念を抱く。地球温暖化で二酸化炭素を削減する真の目的は、実は「寒冷化阻止」なのでは無いのかと・・・。

 

■ 太陽風が減ると、火山が噴火する? ■

寒冷化絡みで、もう一つ面白い予測を見付けました。太陽活動が低下すると火山が噴火するというものです。

 

1)太陽の活動が低下して、太陽風(電離物質)が弱まる

2)地球の上昇の電離層が薄くなる

3)電離層に囚われる宇宙線の量が減り、地上に到達する宇宙線が増える

4)宇宙線(放射線)は透過性が高く、地下のマントルで吸収され、その温度を上げる

5)マントルの温度上昇でマグマが上昇して火山が噴火する

6)火山灰が大気を多い、太陽光が遮られて地球が寒冷化する

 

ちょっと「とんでも」な匂いのする説ではありますが、江戸時代には火山噴火も多かった。富士山は宝永年間に噴火していますし、浅間山も噴火していた。フィリピンのフィナツボ火山の噴火で地球の気温低下が観測されていあすが、太陽風の低下が複数の火山が大噴火を起こすならば、寒冷化に拍車が掛かります。

 

■ 寒冷化が不可避ならば、人口は速やかに減らす必要がある ■

ここで本題に戻ります。

寒冷化が不可避ならば、世界の経営者はどの様な判断をするでしょうか?

1)寒冷化が進み、食料生産が低下する

2)世界が食糧難に陥り、インフレにより政治不安が高まる

3)暖房用のエネルギーの争奪戦が起きる

この様な「カオス」の未来を回避する方法は、人口を削減して少量需要とエネルギー需要を減らす方法が一番有効で確実です。そして、寒冷化が2030年から進行するならば、それまでにある程度の人口を減らす必要がある。

 

■ 昆虫やブルーフィッシュを食べろと言い始めたダボスやロックフェラー ■

ダボス会議では「食糧難」が到来すると危機感が高まっています。昆虫食や人造肉が注目されていますが、これは穀物の利用効率を高める狙いがあります。牛や豚の肉を生産するには、その5倍の穀物を必要とします。食糧難に時代にこれは不効率です。穀物をそのまま食べた方が効率が良い。

しかし、肉食人種の方達は肉を食べたいという衝動に勝てないでしょう。だから大豆から肉そっくりの人造肉を作ったり、遺伝子組み換えで肉の細胞を工場で生産する研究が盛んになっています。

昆虫も家畜に比べると、植物から動物性タンパク質の変換効率は高い。イナゴを食べた事がある人はお分かりかと思いますが、昆虫の味はエビに似ていて、見た目程悪くはありません。長野県民などは伝統的に昆虫食が大好きです!!

ロックフェラーも「ブルーフィッシュを食べよう」と盛んに宣伝しています。ブルーフィッシュやイワシやサバなの青魚で、西洋ではあまり見向きもされない。肥料や飼料にされる事の方が多い。これらの魚を直接食べれば、タンパク質の利用効率は肥料や飼料にするよりも高まります。

私はニワカに「昆虫食」が注目される事に違和感を覚えていましたが、寒冷化が予測されるのであれば、さも在りなんと思います。

 

■ 「地球の人口が90億人になる」というキャンペーン ■

最近TVなどでは「地球の人口がこのままでは90億人になり、食糧難になる」という番組が放送されている様ですが(TV無いので詳しくは無い)、これも寒冷化を絡めると、結構深刻な問題です。

「食糧難」は昔から問題とされて来ましたが、化学肥料と収量の多い品種の栽培によって、食料生産は着実に伸びて来ました。F1シードなど、「アグリビジネスの陰謀」の様に言われて来ましたが、飢餓の克服に貢献している事も確かです。しかし、寒冷化によって農業生産が確実に低下するならば、これから増える人口どころか、現在の人口でも食糧難が発生する可能性は高い。

 

■ ウクライナ戦争をエネルギーの囲い込みとロシアの南進と捉える事も出来る ■

寒冷化というキーワードで捉えると、ウクライナ戦争の別の側面も見えて来ます。

ロシアはヨーロッパへのガスの供給を停止しつつ在りますが、寒冷化が進行すればガスは重要な戦略物資です。ガスの供給を条件にロシアへのNATO諸国の敵対を止めさせる事が可能です。

寒冷化の影響を最も受けるロシアは、耕作可能な土地も必要になります。ウクライナ戦争は、肥沃なウクライナの土地を狙った「南進政策」と捉える事も可能です。

 

荒唐無稽とお思いになるかも知れませんが、「寒冷化」を中心に考えると、「グレートリセット」や「ウクライナ戦争」や「コロナによる人工削減」が強引に進められている理由に合点が行く。実は最近は「googoleの禁則ワード」と「DackDackGo」が役に立ちます。

「NASA 地球寒冷化」でgoogoleとDackDackGoで検索を掛けると、googoleではNASAが温暖化を予測した記事しか出て来ません。温暖化推進派にとってNASAが寒冷化を予測しているという事実は「不都合な事実」の様ですが、はたして「それだけ」でしょうか・・・。

 

別に「人口削減」を責める気はありません。全員で飢えるより、情報力で生き残る道を私は模索したい。現在が「サバイバル」であるという認識を持つ人が生き残る。私は家族と私が死なない為に、あらゆる可能性を否定しません。


新型コロナの重症化因子は腸内細菌にあった

2022-11-26 06:35:47 | 時事/金融危機

 

■ 腸内細菌との相互作用で血栓症が起きていた ■

弱毒性のオミクロン株からは、新型コロナウイルスはほぼ風邪になりました。しかし、政府が指定感染症の2類の指定を解除しない為に、「恐ろしい伝染病」として「社会的に恐ろしい」病気のままとされています。何故、インフルエンザ同等の5類にしないのか、ここを追及する事はこのブログではしません。だって、ワザトだからね・・・。

ところで新型コロナ関連の最新の研究では、重症化する人の腸内細菌が注目されています。

 

1)腸内細菌は人の免疫応答で重要な役割を果たしている

2)ある種の腸内細菌は新型コロナウイルスとの相互作業でIL-6(インターロイキン6)を増やす

3)IL-6は炎症性のサイトカイン

4)IL-6は血液凝固を促す子PAI-1 の放出を促進させる

5)PAI-1によって静脈中に血栓が生じ、それが肺やその他の臓器の血流を妨げる

6)血栓で毛細血管が詰まり、重症の肺炎が起きる

 

従来、新型コロナウイルスが肺の細胞に感染して肺炎が起きると考えられていました。治療法も酸素吸入など肺炎の対処療法が中心でした。しかし、肺炎の原因は腸内細菌と関連したサイトカイン放出による血栓症だったのです。

ロシアや中国は早期にこの原因に気付き、治療方法を抗生物質とアスピリンの投与に切り替えています。抗生物質によって腸内細菌を一時的に減少させサイトカインの生成を抑えると同時に、抗凝固作用のあるアスピリンで血栓に対処します。抗生物質は一般的な安価なもので良い様です。

 

■ 重症化因子はある種の腸内細菌の多少による ■

新型コロナウイス(デルタ株まで)は、重症化は高齢者や糖尿病患者に多く見られ、子供や若年者は軽症や無症状が多かった。実は、新型コロナウイスるとの相互作業でサイトカインを生成させるある種の腸内細菌は、子供の腸内にはほとんど生息せず、加齢と共に増えます。そして、糖尿病患者には多い。

要は、「ハイリスク」と言われる高齢者や糖尿病患者は、サイトカインを放出させる腸内細菌が多いので、血栓によって重症化肺炎を起こしていたのです。

治療法は先にも書いた様に、安い抗生物質とアスピリンなど抗凝固剤で充分です。タンパク質の代謝に影響があり催奇性などの危険の高いアビガンやレジでシビルなどは必要が無いのです。

 

■ シオノギのゾコーバは「危険」な薬 ■

新型コロナ感染症の初期に治療薬として国産のアビガンが注目されましたが、富士フイルムも2020年に新型コロナウイス治療薬としての承認を厚労省に申請していました。しかしアビガンは大した治療効果が無い上に、「軽症者及び60歳未満の患者における致死率の高さ」から、薬害を監視する団体から承認を取り消す様に勧告が出されていました。

富士フィルムは今年の10月14日にアビガンの承認申請を取り消しています。理由は「オミクロンの流行で重症化患者が殆ど居なくなり、有効な臨床数が確保出来なくなった」としています。

アビガンはレジデシビルは「ポリメターゼ阻害薬」に分類されます。ウイルスは感染した細胞内でウイルスを構成するタンパク質を作らせます、コロナウイスは「一本鎖プラス鎖RNAウイルス」に分類され、ウイルスの塩基配列から直接細胞にタンパク質を作らせる事が出来ます。この時、ウイルスの塩基配列を読み取ってタンパク質に翻訳する働きをするのがポリメラーゼという酵素です。

アビガンやレジデシビルなどのポリメラーゼ阻害薬は、ポリメラーゼの働きを阻害して、ウイルスによるタンパク質合成(ウイルスの量産)を止める働きがあります。しかし、ポリメラーゼは人のタンパク質合成にも関与しているので、当然それも阻害します。結果的に様々な副作用が出る。特に細胞分裂の盛んな胎児への影響は大きく、「催奇性」があるので、妊婦や妊娠の予定のある女性、また成長期の子供に投与出来る薬ではありません。

 

今回「緊急承認」されたシオノギの「ゾコーバ」は「プロテアーゼ阻害薬」に分類されます。プロテアーゼはアミノ酸の鎖を適切な場所で切る作用を持つ酵素です。

ウイルスのRNAが細胞にタンパク質を作らせる時、アミノ酸の長大は鎖が先ず作られます。この長い鎖を適当な位置でプロテアーゼが切り取って、ウイルスを包む膜のタンパク質が出来ますが、プロテアーゼ阻害薬は、切り取られる場所のアミノ酸に結合する事で、プロテアーゼがアミノ酸を切断する事を阻害します。ゾコーバはCL3という部位を切断するプロテアーゼを阻害します。

これも人のタンパク質合成を阻害する働きがあるので、当然「催奇性」が有ります。ゾコーバの説明書には次の様に書かれています。

9.4生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後一定期間
は適切な避妊を行うよう指導すること。[2.4、9.5参照]

9.5妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
ウサギにおいて、臨床曝露量の 5.0倍相当以上で胎児に催奇形性
が認められるとともに、臨床曝露量の 5.0倍に相当する用量で流
産が、臨床曝露量の 7.4倍に相当する用量で胚・胎児生存率の低
下が認められている。[2.4、9.4参照]

9.6授乳婦
授乳しないことが望ましい。
ラットにおいて、乳汁への移行が認められるとともに、母動物に
毒性が認められた用量(臨床曝露量の 6.6倍相当)で出生児の生
後 4日生存率低下及び発育遅延が認められている。

9.7小児等
12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

 

さらに、併用して服用してはいけない薬も36種類あります。

 

2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
次の薬剤を投与中の患者:ピモジド、キニジン硫酸塩水和
物、ベプリジル塩酸塩水和物、チカグレロル、エプレレノン、
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアン
チピリン、エルゴメトリンマレイン酸塩、メチルエルゴメト
リンマレイン酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、シン
バスタチン、トリアゾラム、アナモレリン塩酸塩、イバブラ
ジン塩酸塩、ベネトクラクス〔再発又は難治性の慢性リンパ
性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期〕、イ
ブルチニブ、ブロナンセリン、ルラシドン塩酸塩、アゼルニ
ジピン、アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル、
スボレキサント、タダラフィル(アドシルカ)、バルデナフィ
ル塩酸塩水和物、ロミタピドメシル酸塩、リファブチン、
フィネレノン、リバーロキサバン、リオシグアト、アパルタ
ミド、カルバマゼピン、エンザルタミド、ミトタン、フェニ
トイン、ホスフェニトインナトリウム水和物、リファンピシ
ン、セイヨウオトギリソウ(St.John'sWort、セント・
ジョーンズ・ワート)含有食品[10.1参照]

 

無水カフェインイソプロピルアンチピリンは一般的な風邪薬や解熱剤などに含まれています。ベプリジル塩酸塩水和物は狭心症の薬に含まれます。ゾコーバを服用する際には、ご自分が服用している薬のチェックが必要です。

 

■ タミフル同様に治癒が1日は早くなる程度 ■

抗ウイルス薬と言えば日本ではインフルエンザの治療薬のタミフルが有名です。タミフルはウイルスが細胞から放出される酵素を阻害して、ウイルスが放出されない様にする薬です。タミフルやリレンザなどの抗ウイルス薬を日本の医師はインフルエンザの患者に普通に処方しますが、世界では殆ど使われていません。理由は「あまり効かない」からです。感染初期ではあれば効果が高いのでしょうが、発熱などの自覚症状が出た後では、回復を1日は役する効果しかありません。その反面、子供に異常行動が起きる可能性などリスクが高い。(タミフル服用時は子供を親が監視する必要がある) シオノギもゾフルーサというインフルエンザ治療薬を出していますが、これは「効果が無い」事で医者の間では有名な様です。

ゾコーバもプロメターゼ阻害薬の作用機序からして、自覚症状が出てから服用しても、回復が1日早くなる程度の薬でしょう。一方、副作用はそれなりにあり、「緊急承認」なので、治験期間も短く、危険性の全てが判明している訳ではありません。

 

■ 医者が患者に効果と副作用を説明して、同意書を取る = 治験参加 ■

ゾコーバの資料を読むと、処方に際しては、医者は効果と副作用を患者に説明して、同意書を取る様に指示されています。これはゾコーバが「緊急承認」された薬で、未だ治験中である事を示します。患者は同意書にサインした事で「治験に参加」したと見なされます。副作用で亡くなったり、障害を負っても制約会社は保障しませんし、生命保険も出ない可能性があります。

あれ、あれ、「緊急承認」と「同意書」って他でも聞きましたね・・。そう、「新型コロナワクチン」です。接種時の問診所の最後に「上記の内容を理解し接種に同意する」みたいな事が書いてあると思いますが、これこそ「治験参加」の承諾です。仮に接種で亡くなっても製薬会社は免責されます。

そもそも、風邪程度の症状のオミクロン株に対しては、まともな医者はゾコーバを処方しません。あなたの掛かりつけ医が、ゾコーバを処方しようとしたら、あなたは病院を変えた方が賢明です。