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『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

母語る

2006年05月14日 02時57分04秒 | かぁちゃんにまつわる話
かぁちゃんは、やはり調子がよろしくない。
ショートステイから帰ると大抵しばらくはぼ~っとしているのだが、いつにも増して表情がない。
確かに家とでは生活のリズムが違うし、接する人も変るし、混乱するのはどうしようもないのだろうが、それを避ける為に利用しないという事は、かぁちゃんには悪いけれど今の私には無理だ。

今回は散髪までしてもらってすっきりと帰って来たのだけれど、ひっかっき傷の跡が水泡に・・・また天疱瘡の兆しか?・・・あ~っ。
加えて、風邪っけもあるのかお腹がゆるい・・・う~っ。

寝る前にも粗相をしたので、ちょっと心配をしてはいたのだが、朝行ってみると、ベッドの中で大人しくしていたものの起こしてみるとひえ~っ!!な状態だった。私が例によって、あわわ~っ!きえ~っ!!とバタバタしているのを見て、かぁちゃんは「うふふ・・・。」と笑っていたのだけど、ようやくトイレに座ったところで一言。

「早く来ないからよ。」・・・あん?・・・うそ~?喋った~!!

しかも言うに事欠いて、早く来ないからだぁ?・・・あら、まともじゃん。
おそらく半年ほど前ならば、私はまだ「うりゃぁ!なにを~!?」とつっかかっていたのだろうが、何だか妙に感動してしまった。
一日に意味のある言葉を言うのは一度か二度。それも
「ご飯食べる?」に対して「食べる。」(食べないと言った事はない)
孫達が来た時に「だ~れだ?」と聞くと名前をぽつりと言う程度になっている。

しかし、月に一度くらいは、全く普通に語る事がある。
先月はトイレに連れて行く時に両手を前から持って歌いながら大きく振ったのが痛かったのかどうなのか、座らせた途端に「あんたに、こんなにいじめられると思わなかったわ・・・うふふ・・・。」って、ちょっと、かぁちゃ~ん!

またしてもうっかり見過ごすところだった。
おそらく、私が思っている以上に、かぁちゃんはちゃんと解っているのだ。
言いたい事はあるけれど、頭の中で考えた事を実際に言葉として出すまでに、私の想像を遥かに超えて時間がかかるだけなのだ。かぁちゃんの時間の流れは随分緩やかになったとは言え、決して止まった訳ではなく、確実にかぁちゃんにだけ合わせた時間が存在するのだ。
表現する事が難しいだけで、私と同じように考え、感じる事がまだ出来るんだ。

「まだできる」って言う考え方を改めないといけないのかもしれない。
ずっとかぁちゃんはかぁちゃんのままなのに、行動で現せないから「出来ない。」と決め付けている事がそもそも間違いなのかもしれない。
赤ん坊の泣き声で要求を聞き分ける事が出来た時代の様に、かぁちゃんの「うふふ・・・。」の響で私自身が気付かねばならないのだろう。

うっそ~・・・私はそんなに器用じゃないですって~。
それに「喋る」=「頭が元気?」=「気持ちの覚醒」=「夜寝ない」という図式のようで久々に連続で夜寝ない。・・・眠いよ~。
私にだって私だけの時の流れがあるんだいっ!!・・・また愚痴ってしまった。
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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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おつかれさま (ak6254)
2006-05-15 11:27:11
お母様の様子を、こまかに観察していらっしゃる様子が素敵です~!!



うちの母は、最近「また先回りする!」「聞いてよ!」「せかさんといて(急がせないで)」が口癖。

というか、わたしが言われるベスト3。



彼女のペースに合わせてあげたいけど、

やってることがどんどん脇に逸れていくように見えてしまい、

手を出す、口を出すわたしがいます。



そう見えているだけなのかもしれませんね。



近くに住むようになれば、もう少しゆったり構えられるかなあ~



少しは眠れましたか?

介護は体力勝負ですね。



寸暇をみつけて休んでね(*^_^*)
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合わせるのが難しいです~。 (ぽれぽれ)
2006-05-16 03:23:06
ak6254さん、こんにちは。

ありがとうございま~す。

隙あらば寝るようにしているのですがなかなか・・・。

いつも相手に合わせなければならないというのも

結構ストレスになりますよねぇ。



私は声が大きいので、母のベスト3は

「怒らないでよ」「あんたって恐ろしいわ」「知らないっ!」でした。

・・・ひどい娘に聞えますよねぇ・・・しくしくしく。



なんてしおらしくはないので

「でかい声に産んだのは、あ・な・たっ!」とやり合ってました(^^;



母が喋れる間は感情を抑えるのが難しかったですよ。

介護って心身ともに自分との戦いでもありますよねぇ。

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