『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

陽が輝き青い空は眩しく、その日が落ちても月は浮かんでいる

2011年03月31日 05時07分34秒 | 日々の出来事
第五福竜丸の映画が公開された頃、私は多分かぁちゃんのお腹にいたのだろう。
その後も列強の国々の水爆実験は競って行われていたらしい。
何事にも“超”が付くくらい悲観的だったかぁちゃんは
ちっこい私(実際未熟児すれすれだったようだ)を抱きながら
「放射能が降り注ぐこんな世界に産まれて幸せだったのだろうか?」と随分悩んだらしい。
・・・多分、かなりヒステリックになったに違いないと容易に想像できる・・・

「ぽれが笑ってるから幸せなんや。」とその時オヤジさんは応えたらしい。

・・・おやっさん、ええとこあるやないかいな!



その頃の世界各地の放射能濃度はどのくらいだったのだろう?


そして私が小学校1年生か2年生だったか、かぁちゃんが朝出かける時に言った。
「今日は雨が降るんよ!放射能が降って来るから濡れなさんな!!」
やはり核爆弾の実験があった翌日くらいだったのかな・・・
しかし私はランドセルの方がまだデカイくらいの小学生。
“ほうしゃのう”と耳で聞いてもそれが何だかわからない。
そこで勝手に“ほうしゃ脳”だと思い込んだ。
なのでその日は“降って来る脳”を見届けようと、口をぽかんと開けて雨空を見つめ続け
かぁちゃんにこっぴどく怒られた。


その頃の世界各地の放射能濃度はどのくらいだったのだろう?


そう・・・かの日に、ヒロシマやナガサキに落とされた原爆。
その時の日本各地の、世界各地の放射能濃度はどのくらいだったのだろう?
水は?植物は?空気は?記録されているのだろうか?実験結果として・・・。


エコ、エコと“地球に優しい”が合言葉のようになってからよく見るようになったCM
『原子力発電はCO2を出しません』
決まって珍しく夫婦で意気投合してTVに向かって突っ込んでいた。
「変りに二酸化炭素よりもっと怖いもん出すかもしれんやろがっ!!」

そういう事は起きないとどこかで固く信じていたのにな・・・
聞きなれない単位の付いた数字が一日中TVのどこかで流れている。


********************************


放射能に関しての報道の仕方が少し変った。
安心を強調し、風評を懸念している。
原爆の被爆者の方々を追い討ちをかけるように大きく苦しめたのは
その後の世間の噂だと聞いた事がある。

どんな場合でも風評は人の心を殺す武器になる・・・やめろよ!!


何だか無性に腹が立って、あれから、ほうれん草はほぼ毎日食べている。
関西だから気楽だと?それは心外です。


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いただいてます

2011年03月27日 20時35分02秒 | 日々の出来事
すみません。
一人で頂いちゃってます。


かぁちゃん二泊のショート中


ぺこちゃんは家に居るけど…晩御飯の準備はしてきたし


背の君にお風呂のお湯はりボタン押してねって頼んだし



ちょっくら一人にさせてもらおう。


あと一時間くらいしたら家に向かう電車に乗ろう。



あははっ
奴の芝居に本気で泣かされるなんて
参った参った。


つか…ふ~ん。
ふつ~の人も演じられるんや。

へぇ…

益々深みにはまってやがる………





うぅむ。
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動き始めます

2011年03月27日 15時43分55秒 | 日々の出来事
京都に向かっております。
このチラシが目に留まったお近くの方は是非




昨日差し入れを仕入れに久しぶりに市内の中心まで繰り出した。


週末と言う事もあり、人並みは途切れる事なく
いつもと同じ時間が流れていた。

満杯のエレベーターを降りた途端
ふっと意識が途切れそうになって踏ん張る。

人のざわめきと館内に流れるBGM。
この中の誰もが、今が途切れる事など信じて疑わないのだろう。

そうしてそれは結局私も同じなのだ。



あのさ、無傷の者達が頑張らんでだれが頑張るよ?頑張らせるのよ?


今、私に出来る事…とさかんにTVの画面が訴える。
それを見る度に何も出来ない自分が居る事を再確認させられ続ける。

それが痛かった。



けれど先は果てしなく長い。
いつか直接的に何かが出来るかもしれないという希望を捨てるべきじゃないな。


元気な者が笑わんでどうするよ?
誰が笑わせられるよ?


誰に気付かせるのでなく
取り合えず、私は私を生きなければ
無駄に時間を過ごしていてはいけない。
それこそが愚かな行為だ。



なんて事を思うようになりましたよ。


そろそろこちらも動き始めるとします。
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つぎに・・・

2011年03月16日 04時40分41秒 | 日々の出来事
もっと別の事を書く予定だったのだけれど、
ちょっと先に書いておきたい事が出来たのでこちらを先に。

計画停電で不便を強いられているブロ友さんと話していて
次々に思い出した事を少し・・・


私が赤道近くの彼の国で過ごしていた頃の日常のお話。
もちろん、電車など国境を越えるものであって私達の移動手段ではなかったし
日本とは全く違う生活だったのでお叱りを受けるかもしれないが
家での生活はほぼ基本的には日本人として普通に生活して・・・出来て?いた。

そこでは毎日12時間の計画停電を3ヶ月に加えて無計画停電も数多く
愚息達が学校から帰るとまず「今日は電気来てる?」と聞いていたものだ。
ジェネレーターはあるにはあったが一回の給油で3時間が限度。
しかも小型だったもので冷蔵庫を動かすと居間の電灯が一つ燈るだけ。
夜半は音が煩いので使用できなかった。


で、夜の常夜灯にしていたのが
耐熱ガラスの透明なマグカップにアロマ用の蝋燭を入れたものだった。
持ち運びに便利だったのでとても重宝した。
蝋燭の灯りというのは想像以上に明るい。
ダンボールにアルミホイルを貼り蝋燭の傍に置くと明るさも増す。
実際、三面鏡のようにそれを蝋燭のまわりに置いて、懐中電灯を3つ程灯して
チビたちはインターの宿題をやっていた。

なんて話をメールでした後にふと気付いた。
「ここは日本や!そんなんせんでも鏡があるやん!」

ただ、地震がいつ起きるか分からないので蝋燭は危険すぎ!!
暗い時間の停電には懐中電灯と鏡をセットで使う事をお勧めします。

で、冷蔵庫にはろ過して煮沸した水道水を2リットルのペットボトルに入れ
口に入る水はそれで全てまかなっていたのだけれど
何本かはいつも冷凍庫にも保存。
停電時には冷凍、冷蔵の両方に入れて置くと案外冷たさは保てるもので
外に置いておけば温度計がかるくてっぺんまで行く場所でも
2~3時間で冷凍庫の中のモノが全て溶けてしまうなんて事は無かった。
(2リットルペットボトルは凍らせるのも時間がかなりかかるけど)

なので、通電している時に冷凍庫に水入りのペットボトルを常備するのもお勧めします。
溶ければ飲めますしね(笑)

そういえば、おかずは日々大目に作って冷凍したりしてたっけ。


・・・あの頃はそんなこんなでよく働いていたなぁ・・・
なんて、この非常時に懐かしく思い出してしまいましたよ。
日々けっこうサバイバルだったな

そうそう、もし防犯対策に問題なければ、
晴れた夜の停電時にはカーテンを開け放ってみてくだしゃんせ。
おっ月さんが明りをくれはります。


え?こんな事やあんな事は既に世の中の常識なのかもしれませんが
非常時です。ご存知でなければ是非おためしくださいませ。
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はじめに・・・

2011年03月16日 03時55分59秒 | 日々の出来事
前回ここに書かせていただいたのは、地震発生からまだ間がなく
それでも、これはとんでもない事になっている・・・
と、全身から血の気がひいた。

入るニュースの映像は時間を経過すると共にその被害の大きさを伝え
夜半、気仙沼の街が燃えている様子を見たときには涙が止まらなかった。
ところが、一晩明けると現実は想像を絶するモノだったのだもの。


今回の地震と大津波で被災された皆様に
改めて心からお見舞いを申し上げます。

全ての事が私などの想像を絶するものだと思います。
ただただ言葉を失うばかりです。

今は、全ての皆様が少しでも早く暖かく過ごせて
食べ物や飲み物が一刻も早く手元に届きますように
心からお祈りしています。

また、今夜の静岡での大きな地震。
被害が大きなものでありませんように。
原発がもたらす数々の不安から早く解き放たれますように。
まだまだTVニュースが伝えない所で
厳しい状況の中で頑張っておられる方々も多くおられると思います。

どうかどうか少しでも早く少しでも安心できる状態になられますように。


どうかどうか・・・。



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お気をつけて

2011年03月11日 15時48分23秒 | 日々の出来事
東北を震源地とした大きな地震。

関東の方も揺れがかなり大きかったのですね。

仕事中に電話をして来るのは初めてでしたが
Ⅰから連絡がありました。


ニュースに釘付けになりながら
身が冷たくなる思いです。


お気をつけて
お大事になさってください。



被害の様子が徐々に伝えられています。
ただただご無事をお祈りしています。
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かぁちゃんの今(その一)

2011年03月09日 04時49分23秒 | かぁちゃんにまつわる話
きょとんとしている。
「どないしたん?」と聞くと、ちらりと私を見た後に何かをじっと見つめている。
かぁちゃんの最近の得意な表情を例えるとそんな感じ。

もう随分前から、かぁちゃんはもう“あざみの歌”は歌えない。
でも、歌う私の口元をじっと見つめて、握った右手をぽんぽんと小さく動かす事はできる。
右手ぽんぽんがかぁちゃんの歌声になった。

かぁちゃんの右手はなかなか優秀である。
何と言っても箸がまだ持てる。
ちゃんとつまんだ物を口に運べる。
時々途中で落っことし、それをじっと見つめた後で、悲しそうな顔で私の方を見る。
ベッドに横にすると、しばらく右手を宙に浮かせてじ~っと見つめて・・・ぱくりと袖に噛み付く。
かぁちゃんの動作が機敏になる唯一の時だ。
箸もスプーンも持たせなければ持てないのに、ぱくりとやる事だけは積極的だ。

時々ダンスを踊るように指先をつぼめてくるりくるりと空に円を描く。
ご機嫌麗しい時の優雅な動きである。


近頃頻にとろりとろりと眠ってしまう事が多くなった。
時には大好きな食事の時ににも箸を持ったまま頭をお皿に突っ込みそうになっている。
けれど指から箸を外そうとすると、ぱちっと目を開け力を込めて抵抗する。

両の手で支えるとしっかり立ち、そのまま引っ張るとちゃぁんと歩く。
私が片手を空けなければならない時、左手で腰の辺りを抱えると
かぁちゃんはがしっと私に摑まり頭を肩に乗っけてくる。
時にはそのまま私の背中を右手ですりすりしている。
そうして、成り行きで頭をなでなですると、安心したように目を閉じる。


おい・・・立ったまま寝るなぁ・・・


けれど音には敏感で、音楽をかけるとそちらの方をじっと見つめている。
特に背の君の声には敏感で、声が聞こえると分かった風にきょとんと背の君の顔を見る。
そうそう、変化があったのは彼の方で、
かぁちゃんが“お食事処ぽれぽれ”に来るようになってから
何かにつけて、かぁちゃんに話しかけている。話しかけて・・・?
違う!以前のかぁちゃんなら必ず言いそうな事を声色を真似て一人で会話をしている。


あんさん・・・そりゃ一人漫才やないかいな・・・



夕食のひととき、そんな風な穏やかな時が流れる。
数年前には想像出来なかった、柔らかな時が流れているかぁちゃんの今。

そうしてそれは私の今。










もちろん・・・大洪水や大ウン動会でない時に限るのではあるが・・・


何より・・・かぁちゃんが喋らないと・・・・・・・・・・平和だ・・・


・・・いや、ほんまに・・・

もうね、以前のかぁちゃんの毎日のお喋りにどんなけ振り回され心乱されていたかって知らんでしょ?
せやから、何を罰当たりな事をと思うでしょ?酷い娘だと思うでしょ?
自分でもそう言いながら「悪いやっちゃなぁ。」と自覚はしてる。
でも、そんなかぁちゃんだったからこそ・・・



だからこそ今、物静かなかぁちゃんを愛らしいと思うんだなぁこれが。


コメント (2)
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