『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

わたしのおはがき

2013年01月30日 04時32分24秒 | 日々の出来事
きたかぜさんがぴゅーぴゅーとふいていました。
おそらのうえからもしたからも はいいろのくもがやってきて ちょっとこわいとおもいました。
わたしは おかあさんとてをつないで おそとをあるいていました。
おばあちゃんもいっしょでした。
おばあちゃんは「さむくない?だいじょうぶ?」と しんぱいしてくれました。
わたしは とってもさむかったけど「だいじょうぶ!」と いいました。
だってわたしは ぽすとにおはがきをいれたかったのだもの。
だいすきな ひいおばあちゃんが あるけなくなっちゃったので
「おばあちゃん がんばってね。」って かいてあげたかったの。
おばぁちゃんとおかあさんにおしえてもらって いっぱいれんしゅうして やっとかけたの。
じゅうしょだって ぜんぶじぶんでかきました。 むずかしかったけどがんばりました。
いっしょうけんめいかいたので じぶんでぽすとにいれたいとおもいました。
きたかぜさんにとばされないように ぎゅっともちました。

なのに・・・

とんでいってしまったの。
ぎゅっともってたのに いっしょうけんめいもってたのに 
きたかぜさんが わたしのおはがきを もっていってしまいました。
わたしとおかあさんとおばあちゃんは はしっておはがきをおいかけました。
だけど おはがきは くるくるとまわりながら おそらにむかっていきました。
はいいろのおそらに・・・
いっしょうけんめいかいたのに・・・
きたかぜさんが わたしのおはがきを もってっちゃいました。

わたしはかなしくて かなしくてかなしくて おおきなこえでなきました。
きたかぜさんにまけないくらい おおきなこえでなきました。
なみだで ほっぺがつめたくなりました。
でも、なみだはどんどんでてきました。




*******************************************************

な~んて感じかしらね


時折小雪の舞う冷たい日。耳元で風が唸り声を上げていた。
私はかぁちゃんがデイの車から降りてくるのをぴょんぴょん飛び跳ねながら待っていた。
「寒い~っ!!」とスタッフさんとの挨拶もそこそこに かぁちゃんを受け取って
両手をひいてそろりそろりと後ろ歩き・・・ふと吹き溜まりに目をやると、それはあったのだ。
太い鉛筆でひらがなばかりの、たどたどしい文字が書かれた一枚のはがき。
「あれま。」とかぁちゃんを支えながら、よいしょと拾い上げると、表書きにはちゃんと住所がある。
ここの住人だと分かったので、かぁちゃんをベッドに寝かせた後で
集合ポストに名前を探して そっと入れておくつもりだった。

外階段をうんしょうんしょと上って踊り場でちょっと休憩
・・・しようと思ったら、三人の親子連れが目に留まった。
そういえば、降りる時から駐車場を縫うように歩いている三人に気付いてはいたのだ。
様子からただの散歩ではない事は容易に分かった。だいたい散歩するには寒すぎる。

・・・え?もしかして・・・おばちゃんは逞しい!気になったら大声で叫ぶのだ。この時も然り

「もしかして、はがきか何か探しておられます?」(←か?はなくて語尾を上げるのが一般的)
と、叫んだら、御三人はこちらを見て、ちいさな女の子を真ん中に、手を繋いで走って来られた。


猛スピードだものぉ
かぁちゃんが階段を上りきる前に追いついて「はがきがありましたかぁ?」って・・・
あら、6階の奥様じゃぁありませんか(笑)
はがきを飛ばされて、女の子は大泣きしながら探し回っていたようだ。
お礼を言うように促されたちっちゃなレディは、口を開きかけた途端にまた涙がぽろぽろと
「ありがとうございました。」とやっとこさで言うと、後はまた泣きじゃくっていた。

あ・・・哀しい涙が今、嬉しい涙に変わった・・・



寒い寒い冬の午後。
心がちょこっと暖かかった。
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そんなに凹むなよ~

2013年01月21日 16時48分39秒 | かぁちゃんにまつわる話
少し前の事である。

暮れに散髪に行けなかったので、新年早々かぁちゃんをいつもの美容院に連れて行った。
2年近く前までは私がテキトーに切っていたのだけれど
前屈が酷くなって、なかなか一人では難しくなって来たので、
最近はかぁちゃんが元気な頃に行っていた美容院にお世話になっている。
大抵途中からは私が頭を持って、前屈しないように支えているのだけれど
やっぱり、プロに任せると出来上がりがちが~うかぁちゃん、ちょっとべっぴんさんになる
それに、後始末をしなくていい分らっくちん♪

その日もいつものように、エプロンをつけてもらって、鏡越しに私の顔をじ~っと見ていたのだけれど
ちょっと混んでいたので、少し待たされてしまった。
かぁちゃんが寝てしまわないように、私は鏡を見ながら、あっかんべ~!・・・はしないが、それに似た事をしていると
何だかかぁちゃん、とても悲しそうな顔になってきた・・・

髪を切ってもらっている間も、時々口をパクリと開けながらおとなしく・・・
で、やっぱりとても悲しそう・・・
そんな表情をするのはめったにないんだけど
さてはかぁちゃん、自分が若いお姉さんだと思っていたのに、鏡に映った自分の今が分かったのか?
はたまた、知らないばぁちゃんに見つめられて怖かったか?
まさかね・・・と思いながらの帰り道。

・・・かぁちゃんの頬を涙がポロリ・・・


げっ何だぁ

もしも・・・もしも、物言わぬかぁちゃんだけど、そんな気持ちがまだあるのなら
それはめちゃくちゃ切ない・・・

そんなに・・・そんなに凹むなよかぁちゃん・・・
私まで、とてもとても切ない・・・









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


と、思ったんだ・・・優しい娘は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・。



帰ってお風呂に入らせて、ようやく遅めのお昼ご飯の時だった。
私は準備をしながら、背の君にその話をして切ながっていたのだけれど・・・
野菜たくさんのおじやをいつもの器に入れて目の前に置いた途端、
かぁちゃんは・・・それを物凄い勢いで食べ始めたのだ。
動いている右手の親指も近頃では握り込みが始まっていて、まともにフォークを握れないのに
人差し指と中指でオークの柄をぎゅっと挟んで、手をふるふるさせながら、
それでも、しっかりすくって次々に口に運んで、見事に口の中に入れている。


・・・・・・・・・・・・・あん?

「そうか!エプロンか!!」私が大きな声で言うと、背の君が言葉を続けた。
「かぁさん、散髪屋さんでエプロンつけられて、ご飯が食べられると思いはったん違うん?」

そうなのだ、確かに時々口は開けていたのだった
「ご飯もらえると思ったのに、ぽ~がくれへんかったんやなぁ。」
おいっ!私か?私のせいか??
なにかぁ?私がこれまで一度だってご飯を食べさせんかった事があるかぁ?

かぁちゃんは最後の三匙程度までしっかり自力で猛スピードでご飯を食べてようやく落ち着いたのか
いつものように、カンカンとフォークを器にぶつけながらご満悦。
その後は幸せそうにお昼寝をしておりました。

かぁちゃん、まだまだ元気ですっ



ところで、昨年は自力で食事をとる事が出来なくなってしまったかぁちゃんだけど、
唯一自分で出来る事も無くしてしまうのがやりきれなくて
面倒だったけど食べさせる合間に、フォークに少しずつご飯を乗っけて口まで運ぶのを手伝っていた。
そしたらひと月を過ぎた頃から、かぁちゃんは時々は自分でしっかり口に運べるようになって来たのだ。
うん。めちゃくちゃお腹がすいたら、何としてでも自分で食べる事が出来るのがわかったしね

恐るべしかぁちゃん!ストローの時もそうだったけど、
出来ない事が出来ないままじゃぁありません。
まだまだ何かの拍子に思い出す力が残っておりますよ。





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ノロわれた~!

2013年01月16日 03時11分14秒 | 日々の出来事
冬の始めのぺこちゃんのショートに引き続きかぁちゃんのショートまでノロの呪いにかかり申した。

・・・・・・・・・・・・・・・

ぺこちゃんに引き続きかぁちゃんまでも!じゃないだけ有難い事限りない。
そうだよ。こんなに有難いことってないよ。

・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・ふん・・・・・・



あたしゃ、そう言って黙って微笑んでいられる程人間が出来てなぁいのだ。

「ひゃぁ!どうしよ!・・・・きゃぁ!どうしよ!!」とひとしきり叫んで騒ぎ立て
組んでいた予定を眺めて溜息をつき、それらの時間分散を大急ぎで考えて
最低必要限度は達成出来るように何とか予定を組み直し
それにこぼれてしまった諸々をどう解決するかを思案中。


ただ、これが先月でなかった事にはやはり感謝なのだ。
先月だったらきっと立ち直れないまま年を越していただろうから本当に有難いのだ。


そうなのだ!そうなのだよ!!と自分を奮い立たせている最中でございますのよ!!



かぁちゃんのショートが先方の理由でキャンセルに追い込まれるのは2度目かしらね。
10年間で2度目なのだから決して文句は言えないし、現場で対応されてる職員さんの事を思えば
「お疲れ様です。」と頭を垂れるしかないやね。

ついでに月に一度のショート頼りで自分の予定をこなすしかない日常を改めて振り返ってみる。
うん。やはり、これまでそうしてやってこれた事は感謝の一言に尽きる。
そうして「ほらっ!やっぱ絶対必要ですよ~っ!!」と今ひとたび声を大にして叫んでみる。
・・・ま、しゃぁないな・・・って思う事にしておこう。

それにしても、ようやくぺこちゃんの新しいショート先と契約が出来て(同施設内でサービス内容の変更)
これから軌道に乗ってやって行ける希望が持てた矢先にこれだもの。
新しい年になったばかりでこれだもの~っ



ノロッ!!おめぇ、ええかげんにせえよぉ










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ようやくスタートライン

2013年01月10日 03時57分21秒 | 日々の出来事
はぁぁ・・・PCをやっと定位置に戻した。
この場所でこの時間にPCの前に座ったのは随分久しぶり。


新年早々懐かしい客人が訪ねてこられたり(しかも5人一緒に
背の君の新しい企て・・・いや、計画?が本格的に始動しつつあったっり
かぁちゃんやぺこちゃんの事がなかったって十分充実した(くそ忙しいとも言う)日々を送っている

随分時が経ってしまったように感じているけれど
あら、まだお正月から10日しか経っていないのね。
あら、まだ東への旅から一か月経っていないのね。

昨年、毎年日々の予定や諸々を書き留めている手帳を途中から全く開かなくなってしまった。
正確には、開く事が出来ない程、開いても書き留める事が出来ない程余裕を無くしてしまっていた。
メンタル的にどうこうではなく単純にその時間さえ惜しかったのだ。
「そんなこっちゃいかんやろ~!」とかなり反省して、
気分一新10月始まりの手帳を新調したのだけれど、今年に入ってからはまだ開けられずにいる・・・

いかん!今年の目標が守られる前に忘れられようとしている。いかんいかんっ!!
今年は去年より落ち着いて丁寧に日々を過ごすのだ!!
・・・って宣言しとかないと出来る気がしないんだもん。
なので声高らかに宣言するぞ~っ!!
おちつけ~っ!!自分を見失うな~っ!!

これが今年の私の目標でぇすっ


あ、そうそう新年早々の不本意な出来事をひとつ。

それは背の君にとって、記念すべき大切な日の事だった。
「なぁ、一緒に来るやろ?」
「行った方がええの?かぁちゃんデイやから行けるけど。」
「うん。ほなそうして。あんたがおったら逞しさが違う。」
え?・・・んぁ?・・・たくましいって??私が逞しいってどうよ?
冗談でも華奢とは言わないが、臆病で人見知りで繊細な嫁をつかまえて何を言うか!!
(・・・ふんっ・・・30年以上連れ添って何もおわかりでないのね・・・


で、そうそう新年早々の不思議な出来事をひとつ。

それは、かぁちゃんを我が家へ連れて行こうと玄関の椅子から立たせた時だった。
何もなかった筈の椅子からカタンと何かが落ちた。
「ありゃ・・・。」
「どうしたん?」と近くにいたろんが訪ねた。
「かぁちゃんから10円玉出て来た~っ!!」
そうなのだ。色が色なので一瞬とまどったのだが、明らかに10円玉だったのだ。
ろんがすかさず、手をすりすりさせながら言った。
ごりやくごりやく

・・・えぇぇぇ?
・・・今年はかぁちゃんにご利益があるらしい

いずれにせよ、今年もまた面白い一年になりそうな予感はする。


さ、身の回りの整理をしながらついでに頭の中も整理して、2013年を歩き始めましょうかね~。
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2013年!始まりましたっ!

2013年01月03日 04時44分45秒 | 日々の出来事
あれよあれよと言う間に新しい年が始まりました。
毎年恒例のかぁちゃんの“どっかんウン動会”の洗礼も受け、
ようやくお正月らしい気分を味わう事が出来つつあります

とは言えすでに三が日の3日目ですね。
良いのです。少しでもそれらしい感じが味わえれば“始まり”の気持ちになれるものです。

相変わらず、バタバタと日々を過ごすのでしょうが
真新しいカレンダーを眺めるだけで、何をしようかと思いめぐらせて楽しくなるものですね。
やりたい事が次々に浮かんで来て心躍るのも
やらねばならない事が次々浮かんできて心苦しくなるのも
いつもと変わらぬ新年ですが、今年は加えて新しい事が始まる予定でもあります。

まぁ、何がどうなろうと、その中で“楽しみ”を見つけてやるぞ!という気持ちはまだ健在です。


昨年に引き続き、騒いだり愚痴ったりすると思いますが
どうぞ、今年もよろしくお願いします
新しい年に少しでも沢山笑顔の時が持てますように。
微笑みが溢れますように、お祈りしています。




                  
              こちらも毎年恒例の我が家のおせち♪


質より量!しかも盛り付ける前に力尽きてしまった感もある今年の“おせち”ではありますが
継ぎ足して食事ごとに満杯にする量は確保している筈なのに、もうお重はごそごそでお皿に盛り変えました。
そんな風に食べてくれる人達が居る事の幸せを感謝しつつ
ま、これが作れている間は元気だわな♪なんてしみじみ思うお正月を過ごしております。














・・・・・・・食べ過ぎで苦しいよぉ・・・・・








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