雨の夜の風景

二日続けて、おかしなくらい暖かい陽気だったのに
夜になってから風が音を立てて吹き始めた。
滅多に借りる事のないＤＶＤの返却日。
自転車で一っ走り・・・と思っていたら生憎の雨。
かぁちゃんを寝かせてから、ふらりと夜の街に傘をさして歩いてでかけた。

高速の下に転がっていたのは、藍色の迷彩模様の傘一つ。
風でゆらりと揺れたのに、ぴたりと地面に張り付いたようにその場を動かない。
何ゆえそこに傘が居るのか・・・持ち主はその辺りで異次元へ迷い込んだか
はたまた闇に喰われたかと浮世離れした空想が頭の中を駆け巡る。

しばらく歩くといつものカラオケ店から出てきた男女４人組。
「駅まで傘に入れてな。」と女性が話しているのを耳にしながら、
彼女達が二手に分かれる別れ際をすり抜ける。
と、今喋っていた彼女が突然私の傘の中に・・・

えっ？

「うわっ！うわっ！まちごうてしもた！！」
と叫びながら行くべき傘の下へ走って潜り込み、やがて相方と二人で大爆笑。
・・・おばちゃ～ん・・・いや、ねぇちゃんか？
爆笑する前に、こっちにひと言ないんかいな？独りじゃ爆笑も出来やしない。

苦笑しながレンタルビデオ屋にたどり着く。
「確認しますので。」の決まり文句を聞きながら目も合わさずに、ぼんやり待っていると
「はいっ。」とひとことだけ。
へ？と思わず顔を上げると、店の兄ちゃんがやけに爽やかに笑顔で頷いている。
思わずぺこりと深々とお辞儀をしてしまった。

雨の夜。
そぞろ歩きもまた楽しい。



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月曜日、本格的に材料の買出しに行く予定だったのに、急な来客で予定変更。
火曜日、ぺこちゃんの通院日。合間を縫って近場で買出しをと思ったら、ぽんが学校を休んだ。
木曜日は祭日。土曜日はかぁちゃんの歯医者。祭日、週末ともぽんの用でぴぃはいない。

・・・予定はまるまる一週間ずれ込んだ。

おい～っ！！
どうするんだぁ！？