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レッスンの事、日々の出来事などいろいろと…。

楽しい楽しい1冊…♪

2021-10-05 09:00:41 | Weblog
にゃ、にゃはははは…、みゃははははは…
面白ぉい、楽し~い

          

『にゃん!』 あさのあつこ著 祥伝社文庫
時代小説の棚の前で平積みになっている文庫本のなかで、何度か見かけて気にはなってたんです。
まぁ、カバー・イラストから察するに“化け猫”ものだろうなぁ。
鈴江三万石江戸屋敷見聞録って副題がついてるな。
どれどれとカバー背の紹介文に目を通す。
ほぉぉぉぉぉん…
適当にページを捲ってみると、
「家康ちゃんよ、あたしは、やっちゃんて呼んでたの…」
にゃははは…。
「……。多分、まっきぃあたりにくっついて…」
“まっきぃ”って吉備真備…っ
なんか、上手ぇなぁ…、面白そうだなぁ…買いだ…
で早速読み始めたのですが、一気に読み進められちゃうくらいテンポがよくて楽しいの。
鈴江藩三万石の大名伊集山城守長義の正室珠子の方の正体は化け猫、本人によれば“猫族なんだけどちょぃと不思議な一族”の姫らしい。
そんなご正室さまにお仕えすることになったのが呉服屋の娘お糸
器量よしで心根がよくて頭もよくて正義感もあって、なによりお笑いのセンスがある
奥御殿を取り仕切る上臈三嶋さまの正体は虎。
珠子付きの侍女おさけどの&おかかどのも名前からして猫ですね、正体は。
そんな化け猫の面々が江戸屋敷では平和に暮らしているはずが、国許で不穏な動きが。
どうやら数千年前の化け猫と妖狐の因縁を引きずっているようで…。
その因縁の元になっている人物、つまり珠子の父上が登場するわけですが、こぉれがまた…、影の主役というよりも主役を食っちゃう勢いの準主役というか…
ことの次第を説明してくれるんだけどスイスイと脇道に逸れてそのまま迷路に踏み込むような展開になり、そのたびに珠子が本題に引き戻すんだけど、読んでいる私まで疑いもなく脇道についていっちゃってる
この父上とにかく饒舌。
お糸からすれば女主である珠子の父親だから一応分を弁えて対応してるんだけど、声には出さずに胸の内でいちいち突っ込んでるの。
これが面白くて面白くて…
ま、めでたしめでたしで物語は終わりますけど、とにかく読んでいて楽しい。
あ、これは父上の言ですが、吉備真備が“まっきぃ”なら織田信長は“のぶちん”だそうです、6000年も生きてると…、ねぇ…



コメント
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