ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

旅は道連れ? ‐ カタリナとふたりで(12)

2015年05月23日 | エルミタージュへの道

 独り旅、出会った同邦人、グループのご年配ばかりでした。
 サンクトペテルブルクは別にして、ミュンヘン、フランクフルトへと入るともう矢鱈、それとても羨ましくもご夫婦連れが多いようです。

 カタリナ と一緒の時、美術館が終れば予定はなし、今回はそれに輪をかけた気儘旅でした。
 が、寂しがりやのペトロ、余りお勧めできる旅のスタイルじゃない・・・が、偽らざるところのようです。

    
  サンクトペテルブルクのイサク聖堂(左)とエルミタージュ美術館(中)です
  ♪ レンブラントの「放蕩息子の帰還」です

 そんな旅の復路、フランクフルトで搭乗した関空行のLH便、なんと満席、しかも中央三席の真ん中。
 そのうえに隣りの滋賀県人と明かす同年輩の御仁、「プラハで通訳連れての五日間」と話しかけられました。

 人見知りなくかつ饒舌な方らしく、こりゃ参ったと客室乗務員に、「Change seat. Please」と頼んだら一旦は、「Sorry」と断られたものの、暫くして日本人乗務員が来て、「TVが故障している席があるけどそれでもいい?」と。
 機中でTVを視ることは殆どないので、「お願いします」と頼むと、後のキャビンの最前列の二人席、「どちらでもどうぞ」と言ってくれました。

    
  ミュンヘンのカールス広場(左)とノイエ・ピナコテーク(中)です
  クリムトの傑作「マルガレーテ・ストンボロ=ヴィゲンシュタインの肖像」です

 で、有難くもiPodを耳に読書を楽しんでいたら、関空着陸二時間ほども前だったか、件の乗務員が、「X(Y)クラスに体調不良の方がおられる。隣を利用させていいか?」と訊ねられました。

 勿論、否応もなく「構いませんよ」と答えますと、中年の太り肉(じし)の男性が何人かの乗務員に抱えられるように運ばれてきました。
 原因は知る由もありませんが、フルフラット近くまで倒した席で寝息を立てていました。

     
  長かったのか短かったのか、最後のフライトをひとりぽつねんと待っています
   席を替えて貰ったので、白ビール片手にのんびりとしています

 ところが着陸前の朝食を彼を除いて摂り始めると、辺り憚らずグェーグェー、ゴホンゴホンと遣り始めました。
 旅も終わりになってのこの始末、と憤懣遣るかたない彼の気持ち、理解(わか)らなくもありませんが、せめて食事の間だけでも弁えてくれないかなと、小さな胸?で呟いたのです・・・が。

 安もンのTVドラマじゃあるまいし、旅先でロマンスなんて有ろう筈もないでしょうが、旅は道連れ世は情けじゃなかった、情けは人の為ならず、を最後に教えて貰った旅でもありました。
 とまれ、多くの方に支えられての老爺の独り旅、エピソードを大小取り混ぜて終えることかできました。 
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.981


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