ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

エルミタージュ美術館 ‐ カタリナとふたりで(5)

2015年05月15日 | エルミタージュへの道

 こんばんは、、、元気に旅を続けています。
 一日遅れの投稿になりましたが、昨日(5/13)は旅のハイライト、エルミタージュ美術館でした。

 収蔵数でもその品質においても、ここに匹敵する美術館はやはり、ルーブル、プラド、メトロポリタン美術館辺りでしょうか?
 何処から回ればいいのか? 分からなくなるほど広い美術館、まずは、大使の階段から旅を始めました。

  

 今日は、本家<レイクス・ミュージアム>、アムステルダム国立美術館に優るとも劣らない、あるブースを紹介するに留め、足を棒にして巡った名画の数々については、帰国してから順次お伝えしたいと思います。
 そのブースに入って直ぐ、足を止めさせたのは、「放蕩息子の帰還」でした。

   

放蕩息子の悔い改めに先んじて父の赦しがある、とする喩え話は福音書の中の真珠ともされています
その絵は、想像を遥かに超える規模で、聖書(ルカ/15・11-32)の一場面を切り取っていました
「十字架降下」、彼は別に「昇架・降架」を描いた後、「埋葬・復活・昇天」の連作を描いています
その連作群「<キリストの受難伝>」に、この後、ミュンヘンで再会する予定です

 話が前後しますが、大きな展示室のなか五つに区切られたブースに架かる二十一の作品群。
 就中(なかんずく)、ある絵の前に立ったとき、恥ずかしくも涙が滲んできて困りました。

 それは、カタリナ が見たくてたまらなかった、「<フローラに扮したサスキア>」でした。

   

妻サスキアが、花と美の女神フローラに扮した姿を描いています
この絵を前にしたとき、彼女の心中を思い恥ずかしくも・・・、絵が滲んでしまいました
ルネッサンス期から幾多の巨匠によって描かれた<テーマ
>「ダナエ」です
このダナエ、小ブログでも何度か投稿しています、そして「ピアスと若い女性」です

 カタリナ は、“ 大好きなレンブラント・ファン・レイン(1606-1669/オランダ絵画黄金期)の傑作、「放蕩息子の帰還」「ダナエ」「フローラに扮したサスキア」などとの出会いが夢だった ” と、<幻のエルミタージュ>で何度か書きました。

 それらの絵の前に立ったとき、彼女の無念を思わずにはいられなかったのです。
 そして、この旅の目的を果たすことができた・・・と、思ったこともありました。

   

旧約聖書のふたつの場面、「イサクの犠牲」と「ダヴィデとヨナタン」
イスラエルの祖アブラハム、長男イサクを「我に捧げよ」と神に命じられ苦悶する「イサクの犠牲」
 ふたりの友情と信頼を描いた「ダヴィデとヨナタン」、そして「天使のいる聖家族」です

 光と影の魔術師レンブラント、肖像画家ともされ、その名を如何なくキャンバスに紡いだ作品も数多く架っていました。
 そのうちの幾つかを紹介します。

    

左から順に、「学者の肖像」「Bartje ルテンスの肖像」
そして、「レッドホールマンの肖像」と「男の肖像」です

 レンブラントの放つ香気に呆気にとられていたら、窓から宮殿河岸通りの向こうネヴァ川との間の並木が小雨に洗わているのも気がつきませんでした。
 帰り道、雨にしとど濡れてしまいましたが、ホテルに戻っての熱いシャワーに疲れも少し取れたようです。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.974

 PS:帰国後に少しリライト、写真も増やしあわせてズームアップ機能も付加しました。


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