ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

盆略点前(前)

2011年08月15日 | 宗幸雑記

 何時も支えて下さる高槻の Na さんから、「優れものですよ」と電気ポットを頂いた。

 このポット、それこそあっという間にお湯が沸き、そして、湯を注いでも抹茶が茶碗の中で飛び散らないと伺ったが、使ってみて「なるほど」と納得。

P1110087P1110085 話はそれるが、実はこの品、ペトロ のため、以前から欲しいと思っていたのだが、それすら「面倒や、いらない!という辛気くさがり屋?ゆえ、稽古の日には保温がきくステンレスボトルにお茶を準備していた。
 その彼が、「待たずに済む」と使い出したほど沸くのが早い。

 話は本題に戻して、主婦にとって何かとあわただしい朝の家事、ひと段落したところで、「抹茶を頂く」と言われる方が結構多い。
 ただ、立ったまま茶筅を振り、そのまま頂いたりして、とてもじゃないが他人様には見せられない「お行儀の悪さ」と、苦笑しながらも楽しんでおられる。

 茶道は、挨拶の仕方、襖の開け閉め、歩き方から始まり、点前で使う道具の扱い方を学ぶ割稽古から始まる。
 その割り稽古で学んだ個々の道具の扱いを、点前の流れで習う “ 盆略点前 ” を学ぶ。

P1110108_2  その点前、お盆の中に抹茶を入れた棗と、茶碗に茶筅、茶巾を入れ、茶杓を伏せて架け組んで置く。
 お盆の向こうには鉄瓶を載せた瓶掛、湯を捨てる建水は身体の左横に置いて準備は整う。

 このように簡単で、鉄瓶の代わりに薬缶でも電気ポットでも出来る、手軽で楽しい点前である。
 改まって正座しなくてはなどと考えなくとも好いし、おもてなしに「一服どうぞ」とテーブルに出せる気軽な点前だ。

 しかし、実のところなかなかどうして、陰陽、中和、五行の循環、茶道の根底に流れる思想・原理にもとづいた点前なのである。
 天地和合のお盆の中(写真上左)から、 乾坤(天と地、陰と陽)六子を生ず(写真上右) になる、実に、意味深い点前でもあるのだ。

 しばしば稽古場に花を生けて下さる Na さん、この日は、秋の七草、藤袴(写真下)をお持ち下さった。多謝(
 Peter & Catherine ’s Travel Tour No.365

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3 コメント

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子供の頃から結婚するまで毎日母のたてたお抹茶を... (やんちゃ姫)
2011-08-15 11:16:27
子供の頃から結婚するまで毎日母のたてたお抹茶を頂くのが習慣でした。それも何故か朝食前。
母流なんでしょうが夏は氷を入れた麦茶でお抹茶をたてていました。
爽やかでシャッキッとした記憶があります。
カタリナのお陰でまた懐かしい母との触れ合いを思い出させて頂き感謝です。
お抹茶頂きたくなりました。今日早速買いに行こうかな。
秋の飛鳥是非行きたいと思っています。
返信する
飛鳥茶会、是非、起こしあれ。案内ができたら送り... (カタリナ)
2011-08-15 18:00:16
飛鳥茶会、是非、起こしあれ。案内ができたら送りますので、ご主人とご一緒にどうぞ。
秋の一日、明日香の散策、お勧めします。([E:libra])
返信する
盆略点前:  久々に またこの点前を  (うさぎとかめ)
2011-08-19 11:42:22
盆略点前:  久々に またこの点前を 
日常に組み込みたいな~と・・・
齢を重ね 茶筅を振る事一つにも 今を
実感する。

時の流れの速さは 止められは しない
けれど ほんの少しの 心がけをすれば
楽しみ方も 違ってこようかと。

四季のうつろいを 忙しくすぎる日常の
中で 少し心にとめおき
天地和合を思い 今を 大切にできます
ように。
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