ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

マネ / モネ ‐ オルセー美術館(10)

2012年05月07日 |  ∟フランスの美術館

このシリーズの初め、<セーヌ・ギャラリー>の第14室に登場したエドゥアール・マネ、第30室にもドガと並んで彼の作品が架かる。

印象派の先駆的画家として高い評価を得たマネの代表作のひとつ 「バルコニー」と 「黒い帽子のベルト・モリゾ」。

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 スペインの画家でロマン主義の巨匠<ゴヤ>の 「バルコニーのマハたち」(左/個人蔵)
 それとの関連性が指摘される 「バルコニー」(中)、早い話がパクリのマネの面目躍如たる作品?
 
その絵に登場する人物で、画面手前で椅子に座る女性がマネの弟ウジェーヌと結婚したモリゾ
 「黒い帽子のベルト・モリゾ」(右)
 
マネの良き友人かつ師弟関係にあり、印象派を代表する画家モリゾを描いている

 続いてクロード・モネ、オルセー美術館の旅で二回目の登場である。
 ここには、雪景色を主題とした連作 「積みわら、雪の効果」や 「かささぎ」などが架かる。

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 「積みわら、雪の効果」」(中/ボストン美術館蔵)(左)
 それと、同様に、ジヴェルニーの風景を描いた作品群の中の一枚が
「かささぎ」(右)
 1868年暮れから妻カミール、息子ジャンと滞在したノルマンディー海岸のエルタトで制作された

 一面を雪に覆われた田舎の冬景色を描いた 「かささぎ」、翌69年の官展に出品するも受理されなかったことでも知られている。
 また、セーヌ川右岸にあるイル・ド・フランス地方の街アルジャントゥイユで行なわれる漕艇の準備の情景を描いた 「アルジャントゥイユのレガッタ」も架かる。

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 「アルジャントゥイユのレガッタ」(左)
 代表作 「ラ・グルヌイエール」(中/メトロポリタン美術館蔵)
 印象派の代名詞ともなった 「<印象‐日の出>」(マルモッタン美術館蔵)に通じる作品ともされる
 
ルノワールの 「ラ・グルヌイエールにて」(右/ストックホルム国立美術館蔵)
 モネと画架を並べて描いたとされている

 第1回の印象派展に出展された 「ひなげし」も架かる。

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 アルジャントゥイユ郊外の丘を、一組の母子が歩く姿を描いた 「ひなげし」(左)

 この作品は、「ラ・グルヌイエール」と同じように、ルノワールの 「草原の坂道‐夏の田舎道」(右)との関連性や類似性がしばしば指摘される

 夏のアルジャントゥイユ郊外の坂道を、日傘を差した母娘らが歩く姿を描いた作品で印象深いが、同じモチーフを描いたルノワールと比べてみるのも面白い。
 Peter & Catherine’s Travel Tour No.464

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