オートポリスでタイヤの話を仕入れてきた。
各メーカーのタイヤを使用するトップランカーから直接タイヤの状況を聞くことが出来た。
マシンに関しては以前ほど機密が無くなったせいか、隠さなくなっており、情報も入りやすくなった。
しかし、タイヤに関してはまだ秘密が多いようで、タイヤメーカーは情報流出には気をとがらせている。
例えば、一般のお客さんが積んであるタイヤの写真を撮ろうとしただけで、撮影ご遠慮くださいなんて言ってくるくらいだ。
ライダーとはオフレコとは言わないまでも、いろいろ聞いてきたので書ける範囲で書こう。
ST600クラスは、今年、開幕戦からピレリ勢の躍進が著しい。
ピレリの活躍を見て、メーカーを変えてきたライダーも多く、オートポリス戦に至っては、エントリー49人に対し、ピレリユーザーは24人にも増えている。
参考までにブリジストンが18人。ダンロップ7人だった。
海外からやってきたタイヤが、国産のタイヤを負かしてしまう状況は国産メーカーにとっては看過できない出来事だろう。
今回のオートポリス戦を見れば、ダンロップがポールを取ったりして案外ピレリ以外も良さそうに見える。
オートポリスとのマッチングもダンロップが良いのかもと思ったりする。
しかし、実際にはここでもピレリが優位性を発揮していたのだ。
ピレリが良いからユーザーが増える訳で、やっぱりホントに良いらしいのだ。
また参考までに、予選上位のタイヤは、DL、PI、PI、BS、PI、PI、DL、PI、PI、BSの順だった。
例えばオートポリスでいえば、登りセクションと言うのがあって、そこは開け開けで行くんだが、結構テクニカルなんで難しいセクションがある。
そこでダンロップは細かな跳ねが出ていたようだ。
そうなると、なかなか開けていくのが難しくなる。
あるライダーは、そこは目をつぶって我慢して開けていくしかなかったと言っている。
大崎選手は、ポールを取ったラップですら一瞬ほんの少し戻してしまったらしい。
ブリジストンも大体状況は同じだ。
で、ピレリはどうだったかと言うと、ダンロップやブリジストンが跳ねて慎重になっている区間でも、跳ねることも無くピターッと何も挙動を乱すことなく駆け抜けることが出来た。
絶対グリップなんかは大きな差がある訳でもなく性格の違いもあるので何とも言えないが、この安定性こそがどうやらピレリ勢のアドバンテージのようだ。
大崎選手がスロットルを戻すような場面でも、ピレリだったら戻さずにいけたのかもしれない。
私は今まで二輪車にピレリを履かせたことが無い。
ST600では、ミシュランとメッツェラーを使っていた。
だから、ピレリがどのような性能を発揮するのか想像がつかない。
この全日本を席巻しているピレリを一度試してみたいね。
でも、BSやDLにも頑張ってもらわないと。
JSBのレースタイヤに関しては、次の機会に。