オートポリスから帰ってきましたが、あまりにも残念で脱力しています。
今回のこのビックイベントを開催するにあたって、多くの人々が多大なる苦労と尽力を重ねてまいりました。
その結果が、決勝の中止という形になり、実を結ばなかったことは残念という言葉で言い表せない程の衝撃です。
そして、ライダー、チーム関係者達もそうですが、朝早く遠方より駆けつけた3万人のファン達の気持ちを思うとやり切れない思いです。
大雨の中、オートバイで駆けつけた人々、小さな子供達を連れた家族づれなど多くの人々を見かけました。
そんな熱心な二輪ロードレースファン達のおかげで、ロードレース界は成り立っています。そのファン達の思いに答え、熱いバトルをお見せしたかったです。
今回は、2人の地元ライダーがポールポジションを獲得しました。
ST600では大崎選手。
JSBでは柳川選手。
この2人の今回のレースに賭ける思いも半端なものじゃありませんでした。
気持ちがライディングに乗り移っていたので、決勝になってもマシンやタイヤのハンデをものともせず素晴らしい結果を出していたはずです。
もちろん、この2人だけでなく、オートポリスに特別な思いを抱いているライダーもたくさんいました。
雨であっても、晴れであっても素晴らしいレースが見られたことでしょう。
そういえば、JSBでトップ3に入ったライダーは全員九州男児でした。
それにしても、今回の経済的損害はだれが負担するんでしょうね。
興味本位で聞くことが憚られたので聞きませんでしたが、コースマーシャルや警備員、運営スタッフなど数百人の人件費も出るでしょう。
実は私も昨日と今日とお弁当を頂いたのですが、今日は余るからということで余計に頂いて帰りました。
そんな細かい費用も含めて、数千万円規模の出費が出ているはずです。
チケット収入は返金されるから、収入なしでまるまる損ですね。
関係者の絶望も想像に難くないです。
さて、中止になったいきさつを少しお話しましょう。
私はいつもオートポリスに行く時は、裏道というか細くて曲がりくねった林道を通って行くのですが、朝、その道がいたるところで冠水して川の中を走っているような感じとなっていました。
そして、オートポリスについて、すぐに聞いた話が、スケジュールの2時間の遅延と実施の未定ということでした。
その間、競技役員による審議が行われており、9時からチーム代表者を集めて緊急ミーティングが行われることになりました。
そして、9時過ぎに競技全面中止の決定がなされ、9時半に一般に正式通知がなされました。
「九州各地における大雨洪水警報およびオートポリス周辺は大雨注意報の発令により、本日の決勝および全て催行中止とさせていただきます。」と、これが公式発表。
大雨でコース上に川が流れたりして走行にリスクが伴うことも判断理由としてあるのだが、昨夜からの大雨によってコース内の危険性が除去できなくなったのが最大の理由。
さらなる詳細は控えるが、ある意味、これは予想されたことで、サーキット設立時から今まで改善できなかったということは、技術的に難しいということなのだろうか。
中止が決まり、集まってくれたファンへのサービスとして、急遽、交流会が実施された。
私はサーキットにとどまってもしょうがないので帰路についたが、帰りの車の渋滞に並んでいる時も、カッパを着こんだライダー達が中止を知らずにやってきていた。
四国方面や関西方面から来ていたライダーも見かけたので、この雨の中、頭が下がる。
本当に皆さんが無事に帰られますように。
2輪ロードレースは、ファンの支えがあってこそ成り立っています。
また来年もライダー達の素晴らしい走りを見に来てください。