ヘレス・オフィシャルテスト 3日目
■開催日:2012年2月18日(土)
■開催地:スペイン/ヘレスサーキット
■コース長:4,423km
テスト3日目の最終日は、絶好のコンディションであった。
しかし、最終日ともなるとライダー達は、疲労と滑りやすくなった路面の影響で、多くの転倒者が出てしまった。
次のオフィシャルテストは、3月19日から3日間、同じくヘレス・サーキットで実施を予定している。
Takaaki Nakagami, ITALTRANS RACING TEAM
Moto2
ヘレス・サーキットでのオフィシャルテストは3日目。
気温20度、路面温度34度、ドライコンディション。
最終日は、イタルトランス・レーシング・チームの二人、中上貴晶とクラウディオ・コルチがトップタイムを記録した。
中上は、レース周回もこなす順調な仕上がりで、幸先良くテストを締めくくることが出来た。
コルチは、午後に転倒を喫した為、早めのテスト切り上げとなったが、前回のテストから常に上位につけており、トップタイムで締めた。
同じチームのコルチと中上は、強力なライバル関係となりそうな雰囲気だが、これはチーム内に競争が生まれ非常にいい影響を与えるだろう。
今シーズンに大いに期待できるテスト結果となった。
3番手は、0.2秒差でポル・エスパルガロとトーマス・ルティが同タイム。
スコット・レディング、フリアン・シモンが続いた。
高橋裕紀は、昨日のタイムを0.2秒更新したものの転倒を喫し22番手タイムとなった。
この日の転倒者は、コルチ、デ・アンジェリス、ノイキルヒナー、カドリン、シメオン、ロドリゲス、コランドリア、エスパルガロ、シモン、高橋と多数が犠牲となった。
コルチとデ・アンジェリスのクラッシュでは、赤旗が出てしまったが、幸いにも怪我を免れた。
この日もカレックス勢がトップ10に7台入っており、優位性が歴然としてきた。
昨年はチャンピオン争いをしていたシューターは、特にフロントのグリップ不足に悩まされているようで、現状でカレックスにかなりの差を付けられている。
グレシーニ・チーム(モリワキ)、JIR(モトビ)も低迷している。
カレックスに対抗するなら大幅なアップデイトは避けられないだろうが、レースを面白くするためにも競争力を上げる事が望まれる。
2012 Jerez Moto2 Test
Day 3 Times
1. 中上 貴晶 ( Kalex ) 1:42.2
1. クラウディオ・コルチ ( Kalex ) 1:42.2 + 0.0
3. ポル・エスパルガロ ( Kalex ) 1:42.4 + 0.2
3. トーマス・ルティ ( Suter ) 1:42.4 + 0.2
5. スコット・レディング ( Kalex ) 1:42.7 + 0.5
5. フリアン・シモン ( FTR ) 1:42.7 + 0.5
7. ミカ・カリオ ( Kalex ) 1:42.8 + 0.6
7. エステベ・ラバト ( Kalex ) 1:42.8 + 0.6
9. ランディ・クルメンナッハー ( Kalex ) 1:42.9 + 0.7
10. ブラッドリー・スミス ( Tech3 ) 1:43.0 + 0.8
11. アンヘル・ロドリゲス ( AJR ) 1:43.2 + 1.0
12. アクセル・ポンス ( Kalex ) 1:43.5 + 1.3
13. アレックス・デ・アンジェリス ( Suter ) 1:43.6 + 1.4
13. トニー・エリアス ( Suter ) 1:43.6 + 1.4
13. ニコラス・テロール ( Suter ) 1:43.6 + 1.4
16. シモーネ・コルシ ( FTR ) 1:43.7 + 1.5
16. マイク・ディ・メッリオ ( Speed Up FTR ) 1:43.7 + 1.5
16. ザビエル・シメオン ( Tech 3 ) 1:43.7 + 1.5
19. リカルド・カルダス ( AJR ) 1:43.8 + 1.6
19. ジーノ・レア ( Moriwaki ) 1:43.8 + 1.6
19. ラタバー・ウィライロー ( Moriwaki ) 1:43.8 + 1.6
22. 高橋 裕紀 ( Suter ) 1:43.9 + 1.7
23. ヨハン・ザルコ ( Motobi ) 1:44.0 + 1.8
24. アンドレア・イアンノーネ ( Speed Up FTR ) 1:44.2 + 2.0
24. マックス・ノイキルヒナー ( Kalex ) 1:44.2 + 2.0
26. ドミニク・エガーター ( Suter ) 1:44.5 + 2.3
27. ロベルト・ロルフォ ( Suter ) 1:44.7 + 2.5
28. アレキサンダー・ルンド ( MZ-RE ) 1:45.1 + 2.9
29. マルコ・コランドリア ( FTR ) 1:45.4 + 3.2
30. エリック・グラナド ( Motobi ) 1:46.0 + 3.8
ダミアン・カドリン ( Moriwaki ) No time supplied
エレナ・ローゼル ( Moriwaki ) No time supplied
Official Jerez Moto2 lap records:
ポールラップレコード : ステファン・ブラドル GER Kalex 1m42.706s (2011)
レースラップレコード : トニー・エリアス ESP Moriwaki 1m44.710s (2010)
Moto3
ダニー・ケント(KTM)が、1分47秒1で3日連続のトップタイムを記録した。
2番手は、0.4秒差でマーヴェリック・ビニャーレス(ホンダ)。
3番手は、0.8秒差でアルベルト・モンカヨ(KTM)。
コルテセ、ファウベル、カイルディンが続く。
藤井謙汰は、転倒を喫したがプログラムを継続。目標の49秒台に入る1分49秒9を記録し、2.8秒差の16番手となった。
滑りやすい路面に転倒者も多かった。
藤井、サロム、コーンフェイル、アントネッリ、ペドーネ、トヌッチらが犠牲となっている。
ペドーネとトヌッチは、不運にも骨折を負ってしまう。
Moto3クラスは、KTMの速さが一歩抜き出ている。
この日、ホンダのビニャーレスが2番手タイムを出しているが、KTMのポテンシャルには及んでいない。
ホンダは、ファクトリー待遇のビニャーレスとオリベイラにGPスペックのエンジンが供給されているが、他のホンダユーザーはスタンダードエンジンを使用している。
おそらく次のテストまでには、全ライダーにGPスペックエンジンが供給されると思われるが、ホンダはKTMとの差を詰めるべく開発テストを続けている。
新カテゴリーと言うことで、ホンダ、カレックス、マヒンドラ、イオダ、オラールと多彩なマニュファクチャラーが参戦してくるMoto3クラス。
結果が出なければ否応なしに淘汰されるのは、ライダーもマニュファクチャラーも同じ。
生き残りをかけた戦いは既に始まっている。
2012 Jerez Moto3 Test
Day 3 Times
1. ダニー・ケント ( KTM ) 1:47.1
2. マーヴェリック・ビニャーレス ( Honda ) 1:47.5 + 0.4
3. アルベルト・モンカヨ ( Kalex-KTM ) 1:47.9 + 0.8
4. サンドロ・コルテセ ( KTM ) 1:48.0 + 0.9
5. エクトール・ファウベル ( Kalex-KTM ) 1:48.4 + 1.3
5. ザルファミ・カイルディン ( KTM ) 1:48.4 + 1.3
7. ルイス・サロム ( Kalex-KTM ) 1:48.5 + 1.4
8. エフレン・バスケス ( Honda ) 1:48.7 + 1.6
9. ミゲール・オリベイラ ( Honda ) 1:48.9 + 1.8
10. アーサー・シシス ( KTM ) 1:49.1 + 2.0
11. ルイ・ロッシ ( Honda ) 1:49.2 + 2.1
12. ニッコロ・アントネッリ ( Honda ) 1:49.3 + 2.2
13. ニクラス・アジョ ( KTM ) 1:49.4 + 2.3
14. アレックス・マルケス ( Honda ) 1:49.6 + 2.5
15. ダニー・ウェッブ ( Mahindra ) 1:49.7 + 2.6
16. 藤井 謙汰 ( Honda ) 1:49.9 + 2.8
17. アドリアン・マーチン ( Honda ) 1:50.1 + 3.0
18. アラン・ティーチャー ( Honda ) 1:50.7 + 3.6
18. マルセル・シュロッター ( Mahindra ) 1:50.7 + 3.6
20. イヴァン・モレーノ ( Honda ) 1:50.8 + 3.7
21. ブラッド・ビンダー ( Kalex-KTM ) 1:51.0 + 3.9
22. ヤクブ・コーンフェイル ( Honda ) 1:51.2 + 4.1
23. ロマノ・フェナティ ( Ioda ) 1:52.4 + 5.3
24. アレッサンドロ・トヌッチ ( Ioda ) 1:53.0 + 5.9
25. ルイージ・マルシアーノ ( Ioda ) 1:56.2 + 9.1
アレックス・マスボー ( HONDA ) No time given
ジャック・ミラー ( HONDA ) No time given
ジュリアン・ペドーネ ( ORAL ) No time given
ジャスパー・イウェマ ( FGR HONDA ) No time given
Official Jerez 125cc lap records:
ポールラップレコード : ESP Derbi 1m46.829s (2010)
レースラップレコード : フリアン・シモン ESP Aprilia 1m47.057s (2009)